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仮面ライダーゼロワン 第2話「AIなアイツは敵?味方?」感想

孤高の蒼き狼

今年の2号ライダーも一筋縄ではいかなそうだな……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 第2話にして早くも2号ライダーである仮面ライダーバルカンこと「不破諫(ふわ・いさむ)」が登場しましたが、

  • 前回1話の時点で人の話を聞かない
  • 主人公にやたら高圧的
  • 過去の非常に辛い経験から復讐に燃えている
  • 脳筋
  • 俺がルールだ!
  • それでいて或人のギャグを見てツボにはまるという萌えポイントも完備

と、これでもかとお手本のような2号ライダームーブを見せつけてきてきます。特に同じ「A.I.M.S.(エイムズ)」所属の「刃唯阿(やいば・ゆあ)」相手に何かと口論を繰り広げるわ、彼女の許可なしに開かないプログライズキーを強引にこじ開けて使うという力技を披露するわやりたい放題で見ていてお腹一杯になりました。平成から令和になってもこのメンドクサイキャラの系譜は続いているんだなぁ、と思うと感慨深いです。

そしてこの手の2号ライダーといえば「途中で主人公にデレる」のが8割方のお約束ですが、不破はいつ或人に心を開くのか、それとも最後までツンのままでいくのか、そういったところも楽しみです。

 

  • バルカンのガンアクション

バレット!

オーソライズ

カメーンライダー・・・カメーンライダー・・・

ショットライズ!

シューティングウルフ!!

 

The elevation increases as the bullet is fired.

 

ゼロワンとはまた微妙に異なる変身音声と共に登場した仮面ライダーバルカンは、スーツのデザインもゼロワンとは違う印象を与えるものになってます。(個人的にその色合いから魔弾戦士とかトミカヒーローの方を連想してしまったのは秘密)ゼロワンにあった仮面ライダー特有の涙のラインがマスクに存在せず、代わりに変身直前の変身者の顔に涙のラインを思わせる模様が浮かび上がってくる演出は漫画版の本郷猛を彷彿とさせる良いオマージュでしょう。

アクションに関してはエイムズショットライザーを駆使した銃撃戦を基本としていますが、銃を持っているのに接近しまくるのは銃ライダーの宿命なのでしょうか……敵の攻撃を紙一重で交わしながら自分の射撃を喰らわすギリギリの戦法は見ていてハラハラするものがあって、不破のヒューマギアに対する怒りと無鉄砲さが感じ取れて彼のキャラクター造形に一役買っていると思います。飛んだり跳ねたりのアクションが基本のゼロワンとはまた違った面白さがありました。ところでオオカミ要素どこ……?

 

さらばマモル、或人社長の決意

今回の見どころはバルカンの活躍だけではありません。或人に感謝されたことで感情が芽生え、それを滅亡迅雷.netに利用されてしまった悲しき警備員型ヒューマギア「マモル」の境遇が腹筋崩壊太郎ロスを味わった視聴者の心に再び大きな傷を残すことになりました。

前回或人はマギア化した腹筋崩壊太郎を「ただの暴走したヒューマギア」として特に気にすることなく倒しましたが、今回は必死に会社を守ってくれたマモルに対し強い信頼を見せた分、迅によって暴走させられた彼を破壊することに抵抗する様子が描写されました。

或人がマモルを「家族」と呼ぶことによって自身にとっての身近な存在となり、その結果大切な家族を破壊しなければならない状況に追い詰められるというこの悲しい結末は、彼が戦うべき本当の敵を認識し、社長としてヒューマギアを守る決意を固める展開に強い説得力を与えてくれます。早い段階で主人公の戦う理由を作るのは見ている側としてもすんなり話に入り込めてわかりやすいです。

またヒューマギアを「人類の敵」として憎む不破に対し、人々を助けてくれる「人類の夢」として守ろうとする或人の対比は、両者が相容れぬ関係にあることを1話で理解させてくれる親切な構成に仕上がってました。

 

 というわけで今回は或人の今後の行動指針を固める展開を、主人公とは異なる勢力である2号ライダーの紹介とともに無理なくおさめており、第1話に続いて脚本の構成力の高さを感じ取ることが出来る回でした。

次回はついに唯阿が変身する他、ゼロワンのフォームチェンジもお披露目されるようで、楽しみが尽きません。

 

ではまた、次の機会に。