早く大人になりたいな
子どもに大人の現実を容赦なく突きつける子ども向けアニメの鑑
大人になりたい子どもに対して大人になることの大変さを描く子ども向けのアニメって結構あると思います。今回のデュエマアニメもタイトルからしてそういった内容になるのかと思った人もいたかもしれませんが、残念ながらこのアニメはそんな常識には囚われません。
今回ジョーは大人になって好き勝手にやってみたいからと生み出した「ピー・タンパン」の力によって大人になれたものの、46歳の中年という誰もがなりたくない絶妙な姿になってしまいました。（しかもおっさんver.のジョーのcv.は飛田展男さん！相変わらず大御所俳優に限って変な役をやらせますねこのアニメ）そのうえ……
- 健康に気を使わなくてはならない
- 仕事は「やりたくないことをやらなければならないもの」
- 老眼によりカードの文字が見え辛くなる
- 指先が乾燥してカードが上手くめくれない
といった大人に訪れる嫌な事実を次々描いており、大人の視聴者ほど心が抉られる内容に仕上がってました。自分はまだここまでじゃないと思いつつも、見ていて「近くない未来こうなってしまうかもしれないのか……」とかなりの恐怖を味わいましたよ本当に……
これは子供と一緒に見てるお父さんや大人になってもデュエマしている人たちの精神にダメージを与えるためのお話なのではないか？と思いましたが、終盤「子どもを存分に楽しむこと」と「子どもの知らないところで頑張っているお父さんお母さんに感謝すること」をメッセージとして盛り込んできたのでもしや今回はかなり教養的な内容だったのではないでしょうか……？いややっぱりちがうか？
- 意外といいヤツ？なジョーカーズ
ピー・タンパン 自然文明（ジョーカーズ）(6)
クリーチャー：ジョーカーズ/スペシャルズ
パワー7000
▪マッハファイター
▪W・ブレイカー
▪このクリーチャーがバトルに勝った時、相手のシールドを1つブレイクする。
「はいちゃダメ💢」 火文明（ジョーカーズ）(2)
呪文
▪S・トリガー
▪自分と相手のクリーチャーを1体ずつ選び、その2体をバトルさせる。
今回登場した新ジョーカーズはツインパクトでもありスペシャルズでもある特殊なカード。
クリーチャー面と呪文面の両方を合わせて見た時の最初の印象は≪メッサー・シュミット≫＆≪シュトルム・シェキナー≫を１枚にした感じ、でしょうか。それぞれの効果が噛み合っており、「相手クリーチャーをバトルで除去しつつシールドも割れる」という役割を１枚で完成させているといえます。
しかし6という微妙なコストでW・ブレイカーも持っているのでビートダウンするなら普通に殴ればいいしマッハファイターならもっと低コストで使いやすいカードがある、という結論になってしまうかもしれません。ただ呪文のコストの低さは中々魅力的なので赤緑入りの中速ビートダウンに入れればそこそこ使えるのではないでしょうか。
カードの性能とは関係ありませんが、今回のアニメでコイツが残した「今を噛みしめて子どもをメチャメチャ楽しめ」という言葉には胸を打たれました。今回のデュエルで懐かしのジョーカーズも使っており中々いい印象を残してくれたジョーカーズとして1枚確保しておきたいカードだと思います。（ジョーカーズは性能関係なくアニメを見ていると欲しくなるカードが個人的に多いですね）
- ハチャメチャ楽しい新OP＆シットリ切ない新ED
そして今回からOPとEDが一新しました。OPは浦島坂田船（うらしまさかたせん）さんが歌う「Gotcha（ガッチャ）!!」。ガッチャ！楽しいデュエルだったぜ！これまでのOPにはあまり見られなかった「爽やかさ」や「バイタリティ」を盛り込みつつ、ジョー編特有の「お祭り騒ぎ」のテイストも忘れずに組み込むことで今までにない曲になっています。OP映像もジョーがキラ、ボルツ、キャップのいつもの面々と仲良く日々を過ごしながらも共に困難に立ち向かう少年向けの王道を往く内容で見ている人をワクワクさせてくれることでしょう。（個人的にキラとボルツが一緒にゼーロに立ち向かうシーンがなんていうかもう……エモい……）
EDは佐々木 李子（ささき りこ）さんの「カーテンコールを揺らして」。（佐々木さんは2年前に「明日への風」を歌ってくれたことが記憶に新しいですね）こちらはOPとは対照的にゆったりとした音楽と歌で本編で昂ぶった心を静めてくれます。映像の方はジョーの周りに友達やジョーカーズの仲間たちが少しずつ増えていく演出になっており、これまでジョーが少しずつ築き上げてきた絆や友情を感じ取れますね。だからももちゃんだけを消す演出はヤメロォ！！
次回はなんだか久しぶりな気がするキラの主役回。しかもギリと友達になるようですが、ジョー以外には中々心を開かない彼がネコとどんな友情を育むのか気になるところです。
ではまた、次の機会に。
