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仮面ライダーゼロワン 第6話「アナタの声が聞きたい」感想

親と子とは

迅とファルコンくんは泣いていい

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 第6話のゼロワンは前回に引き続きAIの発展が引き起こす負の側面について描写されましたが、今回はよりにもよって亡くなった娘そっくりのヒューマギアを作った父親というかなり闇の深い物語でした。『鉄腕アトム』の頃から使用されてきた子を想う親の暴走の形、その一つであるこの展開は倫理的にもかなりギリギリの危険な領域で僕自身それをしてしまうキャラクターに共感するものの受け入れられるものではないものと考えています。劇中で或人がこの問題に関して「人は誰かの支えがないと生きていけない」という答えを出していましたが、あの父親(「多澤」)が娘(「セイネ」)に執着したままなので根本的な解決をしないまま話が終わった印象を受けました。どこかモヤっとした気持ちのまま物語に取り残された気分です。

 ただ主人公の或人がヒューマギアの存在を肯定する都合上、AIに支えられる人々を否定することはかなり難しい問題なので、今回のオチは結構無難な落としどころかもしれません。ゼロワンもまだまだ序盤で今後もヒューマギアとの付き合い方を間違えた人物が出てくるかもしれないので、その都度或人がどのように成長して向き合っていくのか注目したいと思います。

 

 

  • 迅の苦悩、闇に囚われた雛鳥

 前回滅の一言から迅の正体についていくつか想像を広げてましたが、真相はやはり滅によって作られたヒューマギアでした。(ただ「俺の息子」という発言に関しては亡き息子に似せて作ったとかでは全然なく、あくまで滅が言葉の綾として言ったに過ぎない、というのはちょっと残念です)

 これまで滅の命令に従い、多くのヒューマギアを暴走させて視聴者の怒りを買ってきた迅ですが、今回は息子の意味をしっかりとネットで調べてみるもわからず首をかしげる場面など、元々どこか無邪気だった部分がより強調されていてかなり可愛く描写されていました。さらに多澤とセイネの姿や或人の言葉からシンギュラリティに目覚め始めた時には、彼の成長と変化に驚きつつ感動した自分がいました。ただそれだけにその直後の展開は悲しかったです……

 

ウィング!

フォースライズ!

フライングファルコン!!

 

Break Down.

 

 途中現れた滅によって無理矢理装着された「滅亡迅雷フォースライザー」によって変身した仮面ライダー。シンプルなボディラインに反して尖ったマスクが特徴的なデザインでピンク(?)色のボディカラーと相まって印象に残りやすい姿をしています。(ゼロワンのフライングファルコンにはなかった翼の意匠がこちらにはちゃんとあるのが興味深いです)

 アクションは空を飛ぶなど身軽な動きと今回初登場のガエルマギアとのコンビネーションで終始ゼロワンを圧倒していましたが、それ以上に変身した後の正気を失ったかのように笑い続ける迅が不気味で仕方がなかったです。見終わった後で東映のオフィシャルサイトを確認したところ、「滅亡迅雷フォースライザーを装着され、強制的に滅亡迅雷.netに接続されたことで、芽生えかけた迅の自我はリセットされてしまいます。」とのこと。これからどんなに色んなことを学び成長しても変身する度にリセットされてしまう迅のことを思うと見ている側としてはかなりしんどいことになりそうですね……

 

 

  • 電光石火の蜂女

 一方A.I.M.S.側はいつもと比べると普通に仕事をしているように見える不破や落ち着いて状況を対処する唯阿など、多澤を否定しきれなかった或人と比べるとかなり冷静に見えました。特に唯阿は或人の甘さとその結果招いてしまった被害についてしっかりと指摘しつつ目の前の敵を自分たちの手で倒す仕事人っぷりには惚れ惚れしましたね。

 

サンダー!

オーソライズ

カメーンライダー・・・カメーンライダー・・・

ショットライズ!

ライトニングホーネット!!

 

Piercing needle with incredible force.

 

 今回登場したバルキリーの新フォーム、ライトニングホーネットは金色のボディとシャープなシルエットが非常にカッコよく、まさに「現代の蜂女」とも言うべき存在です。

 戦闘では素早い飛行はもちろん蜂型の小型メカなどの多彩な攻撃手段、そして針状になった足で相手を貫く必殺技など蜂らしい要素をふんだんに盛り込んでおり、これまでのバルキリーに一切苦戦描写がないのも相まって強い!と印象づけるに相応しい活躍を果たしました。やっぱり空を飛ぶフォームはどれもいいですね!

 

 

 さて次回について。漫画家のアシスタント、声優ときて今度は教師のヒューマギアが登場する模様。しかもひと昔前のドラマに出てきそうな熱血教師と化しており、どういった経緯で変化したのか気になるところです。

 

 

 ではまた、次の機会に。