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デュエル・マスターズ!! 第31話「異ジョーなるブラザーを止めろ!ギャップとジョーの真のデュエル」感想

己の信じる兄貴(ブラザー)のために

初代主人公を総理大臣にするTCGアニメとかデュエマくらいだろうな・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  • 兄弟の過去と確執

 前回の続きであるジョーVSギャップの真のデュエルの最中、ついにキャップとギャップの兄弟がマザーブレインによって試験管ベビーのような形で生み出されたという過去が明らかになりました。(元々同じ名前だったのもこれと関係ありそうですね。実はそれぞれ”キャップNo.1、2”みたいな形式番号で呼ばれていたとか・・・・・・)

 兄弟は当時から性格が全く違っていたようで幼少の頃は問題はなかったものの、「タンペペン」というペンギンのようなキャップの友達が死んだ際、ギャップがタンペペンをデータに変えて復活させたことで両者の間に深い溝を作ってしまったようです。ギャップからしてみれば落ち込んでいる弟のために良かれと思ってしたことなのは察することが出来ますが、個人的にこれを見た時「あー、やっちまったなぁ・・・・・・」と思いました。「そこにある命」を重要視するキャップにとってデータにすることは到底許せるものではなく、ギャップとは水と油のように反発しあう考え方の違いがこの兄弟の対立を深めているのだと改めて認識させられました。

 また気になるのが2人を生み出したマザーブレインの思惑について。ここまで異なる考え方をしている兄弟を対立させたまま放置しているのは両者をぶつけ合わせて水文明の発展を促してそうとしているのか、はたまたそれ以外に方法がないほどに水文明が追い詰められているのか・・・・・・どちらにせよ兄弟仲をこじらせたまま何の対策もしていない辺りマザーは保護者には向いていないと思います。

 現時点では彼らについてまだまだ多くの謎が残っていますが、とりあえずはこの兄弟が互いの考えを理解しようと歩み寄れる日が来ることを願うばかりですね。

 

 

  • 全てをリセットする最終命令

最終命令(ファイナルコード):3150-1059(ワンダフルヘブン) 水文明 (6)

呪文

▪️各プレイヤーは自身の墓地と手札を山札に加えてシャッフルする。その後、それぞれカードを5枚引く。

▪️コスト6以下のオーラを1枚、自分の手札からコストを支払わずに使ってもよい。

 前回ラストでギャップが使用したマスター必殺技。(ギャップもあの道場に通ったのでしょうか・・・・・・?)

 効果は≪サイバー・N・ワールド≫の呪文版ともいえる手札と墓地のリセットとコスト6以下のオーラのタダ出しの2つ。前半のリセット効果の汎用性の高さはN・ワールドを使用したことがある人ならお分かりの通り、自身の墓地回収やライブラリアウトの防止はもちろん、手札を5枚以上持っている相手や墓地肥やしデッキなどには絶大な効果を発揮します。その上でオーラをタダで出して展開力を補える点も優秀です。ドローした5枚の手札の中にコスト6以下のオーラがない場合は出せませんが、これはデッキ構築の時点でどうにか出来るのであまり大きな問題ではありません。

 あえて難点を上げるとすれば元ネタである≪Code:1059≫との相性でしょうか。相手の墓地の呪文を利用する1059にとってそれをリセットしてしまうこのカードとの組み合わせは最悪と言えます。どちらかいうと≪ア・ストラ・ゼーレ≫と組み合わせて、相手の墓地と手札をリセットしつつ場のクリーチャーを一掃する、なんて使い方をしてみると面白いかもしれません。

 

 

時卍龍(じばんりゅう) ミラダゲンム 水文明 (6)
オレガ・オーラ:ドラゴン・コード/トリックス/デリートロン 

パワー+4000
▪️これを付けたクリーチャーに「パワード・ブレイカー」を与える。(「パワード・ブレイカー」を持つクリーチャーは、そのパワー6000ごとにシールドをさらに1つブレイクする)
▪️これを付けたクリーチャーはブロックされない。
▪️自分の他のオーラをクリーチャーに付けた時、このオーラを、これが付いているクリーチャーからそのクリーチャーに付けてもよい。
▪️オレガ・オーラ

 革命ファイナルで登場し、環境にも絶大な影響を与えた革命龍の1体≪時の法皇 ミラダンテⅫ≫が、まさかのオレガオーラとして復活した姿。デュエマではちょくちょく登場する既存のクリーチャーの闇堕ちバージョンの新入りです。効果が元のミラダンテとはまるで別物ですが、元祖闇堕ちクリーチャーである≪魔聖 デス・アルカディア≫の効果が元ネタの面影を全然残していない時点で気にしてはいけません。(あとせっかくのルシファーおじさんのかつての切り札なのに、ジョーが反応してくれなかったのはちょっと残念)

 大型オーラではお馴染みの「パワード・ブレイカー」付与に加え、付けたクリーチャーのアンブロッカブル化と他のオーラの装着に反応してクリーチャーを乗り換えるという効果を持っています。気になるのはクリーチャーからクリーチャーへと乗り換える効果で、劇中でギャップがやったように≪Code:1059≫が別のクリーチャーに乗り換えた時に一緒にそのクリーチャーに付けて連続攻撃することで、自軍のGRクリーチャー全てをアンブロッカブルのように扱うことが出来ます。他にも≪極幻夢 ギャ・ザール≫のアタックトリガーや≪ΓΛΧ ヴィトラガッタ≫をはじめとした疑似侵略効果を持ったオーラなど、攻撃時に他のオーラと一緒にドンドン付け替えていく戦略に使うのが良さそうです。切り札として使うにはちょっと心許ないですが、使い方によっては中々面白い動きが出来そうなカードではありますね。

 

 

  • ジョーの信じるカッコいい兄貴

 前回から引き続き実の弟であるはずのキャップを苦しめるギャップに怒りをあらわにするジョー。彼がギャップに対してここまで怒っている点について、僕は最初家族を大事にしているジョーだからこそ家族を傷つけること存在がいることに驚き、激昂しているのだと思っていました。しかし今回、それとは別にもう一つ、怒りの真相があることがわかりました。

 一人っ子であるジョーにとって兄弟というものは未知の存在ですが、そんな彼のそばには兄弟の見本となるある人物がいました。ジョーの父にして前シリーズ主人公「切札勝太(きりふだ・かった)」と伯父にして『デュエル・マスターズ』初代主人公「切札勝舞(きりふだ・しょうぶ)」(以前は内閣官房副長官だったのがいつの間にか総理大臣になってる・・・・・・何があったんだ・・・・・・)の兄弟です。

 ジョーにとって父親がどれだけ偉大な存在かは言うまでもありませんが、一方勝舞おじさんについてどう思っていたのかは、かつて父の口から「カッコいい兄貴」であると教えられていたのが今回わかりました。大好きな父がカッコいいと言うほどの存在がジョーにとっての兄のイメージになっているとわかった時には「なるほど!」と膝を叩きましたね。仲間たちと愛するデュエマのために戦い、世界を救った勝舞ほどの人物がジョーにとっての「カッコいい兄貴」の基準になっていると考えると、弟を傷つけるギャップは全く逆の「カッコ悪い兄貴」に見えたのでしょうし、彼の信じる兄貴に反するギャップに激怒するのも非常に納得出来ます。

 実際の兄弟や家族がそんな甘いものではなく、人によってはジョーの考えは現実が見えてないように見えるかもしれません。しかし個人的にはジョーのそんな真っ直ぐに理想を追い求める姿は素晴らしいと考えています。これまでキラやミノマルといった苦しんでいる仲間たちを救ったのはジョーの真っ直ぐな瞳と柔軟な考え方でした。凝り固まった思考に囚われた者たちに対して「こういうことを考えてもいいんだ」と新たな道を提示してきたジョー。もちろん彼の考えどおりになることばかりではなく、ももちゃんの件など苦い思いもたくさんしてきました。しかしそれらを経験してきてもなお諦めずに自分の理想に突き進む彼はカッコいいと感じます。今回はそんな自分の理想である「カッコいい兄貴」を信じぬき、自身が生み出した理想の「カッコいい兄貴」であるジョルネードでギャップに引導を渡すという、理想を求めるジョーらしさが最大限に発揮されたベストバウトだったと言えます。

 

 

 結局ギャップとの真のデュエルには勝利したものの、トドメを刺さなかったことを利用されジョラゴンの肉の一部を抉り取られるという中々スプラッタな結果に終わってしまったジョー。(Cパートでゼーロに差し出したジョラゴンの肉が普通に美味しそうだったのにはちょっと吹き出してしまいました・・・・・・)零龍誕生の口火が切られ、闇文明との決戦の時が着々と近づいてきているのがわかります。

 物語が佳境に入ってきた中、次回登場するのがまさかのTT兄弟!?久しぶりな気がする人気タレントのゲスト出演回でかなり唐突に感じますが、本筋が長いこと続いてきてシリアスな空気ばかりだったので箸休めにはちょうどいいかもしれません。何だかんだでこういったギャグ回も好きなので次回も楽しみですね。

 

 

 ではまた、次の機会に。