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2020年冬アニメ簡易感想 その11

 

11人いる! 萩尾望都Perfect Selection 3 (フラワーコミックススペシャル)

11人いる! 萩尾望都Perfect Selection 3 (フラワーコミックススペシャル)

 

 

 大昔に読んだ萩尾望都の『11人いる!』をこの間久しぶりに読みなおしましたが、これが本当に面白かったです。

 萩尾望都が得意とするジャンルのひとつであるSF作品で、”宇宙大学の入学試験を受けた10人の受験生が「大学が用意した宇宙船で期限内まで過ごす」という最終試験を受ける最中、宇宙船に搭乗した人数は1人多い11人だった。誰が11人目なのか?11人目の目的は何なのか?”というのが大まかなあらすじなのですが、この作品の面白いところは真相を全て知ったうえで改めて読んでみても楽しめる点です。もちろん何も知らないまま読むのが最も面白いと思いますが、主人公の過去や11人目の正体などがわかった後に読みなおすとまた新たな発見があり、読めば読むほど個性的な登場人物の言動や行動にいちいち引き込まれる不思議な魅力があります。世界観そのものはSFなものの、受験生たちの交流が物語のメインになっているので小難しい設定などを頭に入れずとも楽しめるのもおすすめ出来る理由です。(ただ続編の方はその限りでなく、また非常に重い話なのでご注意を・・・・・・)これを読んでいる人にも是非読んでほしい作品です。

 

 

 

 

 というわけで以下、今週の簡易感想です。

 

 

 

 

 

 

 

ゾイドワイルド ZERO

 第18話「琥珀の大鋏!クワガノス出撃せよ!」

 戦力において帝国軍に大きく差を付けられていた共和国軍がようやく手に入れた飛行戦力「クワガノス」はクワーガの亜種で帝国がクワーガを所持しているから共和国側はカブターを使うのだろうと思っていたのでちょっと意外でしたが、見た目がどっしりとしていて中々カッコよかったです。

 今回のゲストキャラである「ジェイク」は独学で飛行装置を開発するすごい奴でしたが、まさかのクワガノスに乗って活躍した時にはさらに驚きました。訓練された軍人が乗っているゾイドを次々と落とすだけでなく、結局気絶したもののワイルドブラストまで成功させるという活躍ぶりは今回限りのゲストとは思えぬものでした。レオといいこの世界の非戦闘員がやたら強くて本職の軍人の立場がなくなってきてる気がしますね・・・・・・(あと勝手に軍のゾイドに乗って活躍したジェイクを咎めることもなく、かといってスカウトなどもせずそのまま解放した共和国軍にちょっと違和感を感じました)

 

 

Fate/Grand Order-絶対魔獣戦線バビロニア

第17話「会議は踊る」

 本格的に姿を現したティアマト神。イシュタルの宝具による全力の攻撃も物ともせず、それどころかさらに強大なフルCG形態に進化していく様は本当に絶望感に満ちていて、きのこが『シン・ゴジラ』から着想を得た、という話にも納得がいくほどの迫力でした。

 そんなティアマトを如何にして倒すかを考える会議のシーンではウルクを貶めるためにコツコツと作っていた大穴がまさかの活路になった有能エレシュキガルと、「グガランナ」というみんなが期待していた切り札を紛失していた駄女神イシュタルの対比が面白かったですね。ここにきて依り代のうっかりが発動してしまったということでしょうか。(なお肝心のグガランナはアメリカで絶賛開催中の”偽りの聖杯戦争で使われている模様)ギルガメッシュ王はそんな女神たちに顔を引きつらせたり満面の笑みを見せたりかと思えば怒ったりと実に表情豊かで見てて新鮮でした。最終決戦の前の、最後のギャグシーンとして非常に楽しめましたね。

 

 

マギアレコード 魔法少女まどか☆マギカ外伝

第7話「一緒に帰りたい」

 前回フェリシアのことを普通の子どもと評しましたが、今回の彼女を見てそれが確信だと至りました。幼いうちに両親を魔女に殺されてその怒りと悲しみをぶつけている姿はまさに感情のコントロールが上手く出来ていない幼子そのもので、ラストの行き場のない感情がごちゃまぜになったかのように泣き叫ぶシーンは見てて胸が締め付けられました。それだけにいろはという”一緒にいてくれる人”が出来たのは喜ばしいことです。

 杏子の方はいろはのために道を作ってくれたりしたりフェリシアに説教してくれるなど本家の強キャラとしての威厳をこれでもかと発揮していていました。手助けするものの話の本筋には深く関わらずに主人公たちに任せるのはこの手のレジェンドキャラの扱いとしては素晴らしいと思います。

 そして今回ようやく判明した魔法少女にたちによる組織「マギウスの翼」。「魔法少女の救済」という目的を掲げ、ウワサを流したり魔女を操ったりする中々にヤバい集団で、フクロウ幸運水を使って仲間を勧誘したりする手口が完全に”怪しい薬”で変な笑いが出てきました。しかもメンバーにやちよさんの友人のみふゆがいてこの2人がかなり物語の核心に関わっているんだなと感じましたね。

 

 

理系が恋に落ちたので証明してみた

第6話「理系が恋に落ちたのでキスしてみた」

 キスをするための理想的なシチュエーションをムードを数値化して探る、というのはまぁまだわかるのですが、筋肉とかと絡めた場合の状況を真面目に考察する様子で耐えられませんでした。周囲の人とか時間帯とかはわかるとして何で筋肉を例に出した!?

 そしてキスの実験を研究所のメンバーで組み合わせて総当たりでやっていく場面はそれぞれの反応を含め各キャラがそれぞれの相手をどう思っているのかがよくわかって面白かったですね。個人的には氷室と奏ちゃんの姉妹みたいな仲睦まじさが微笑ましいです。そして雪村と虎輔の額へのキスシーンは勢いがありすぎて笑いが止まりませんでした。

 

 

 他にも萩尾望都作品といえば『ポーの一族』『トーマの心臓』『スター・レッド』『残酷な神が支配する』『イグアナの娘』『半神』など、実に多種多様なジャンルが揃っています。そのどれもが非常に味わい深い絵と物語が綴られていて、また先程紹介した『11人いる!』と同じように何度読んでも楽しめるのが特徴です。ただネットのオタクの方々の間ではいまいち話題にならないのがちょっと残念に思っているので、漫画が好きなオタクの皆さんにどれか1作でもいいので読んでみてほしいとよく思っています。『11人いる!』はその中でも特に読みやすい作品なので、萩尾望都入門編としていかがでしょうか?

 

 

 ではまた、次の機会に。