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仮面ライダーゼロワン 23話「キミの知能に恋してる!」感想

愉快な婚活

まさかニチアサでピー音を聞くことになるとは

仮面ライダーゼロワン DXメタルクラスタホッパープログライズキー

仮面ライダーゼロワン DXメタルクラスタホッパープログライズキー

  • 発売日: 2020/02/15
  • メディア: ウェア&シューズ
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  • 滅茶苦茶な奴ら

 なんか今回のゼロワンはゲストが全体的に濃かったな・・・・・・お仕事五番勝負はお休み、前回までやっていた結婚詐欺の裁判の原告だった「海老井千春(えびい・ちはる)」が結婚相手を探してほしいという依頼をしてきたところから始まりましたが、あれほど痛い目に遭ったのに元カレとよりを戻すことなくまた新たに男を探し始める辺り、逞しいというか面の皮が厚いというか・・・・・・

 そんな彼女のために用意された結婚相談ヒューマギア「縁結びマッチ」がこれまた曲者でした。(千春との組み合わせが完全に『ゴーバスターズ』だ・・・・・・)これまでのヒューマギアにも見られた「物事をハッキリ言ってしまう」特性が全面に出ており、さらには自分にプロポーズしてきた千春を突き放すためとはいえイズから教わった暴言をピー音付きで言ってしまうなど非常に強烈でした。婚活をするなら理想よりも現実を見るべきなのはわかるのですが、仮にもお客様に対してそこまでズバズバ言ってしまうのはこの手の相談ヒューマギアの特性なのか、それともマッチ自身のラーニングによる成長の結果なのか気になるところです。また平手打ちされただけで人間の悪意と認識して暴走したかと思えば、千春と彼女の周囲の人間に危害を加えていた男がくっつくや否や「ベストマッチ」と言って結果的に2人をくっつけるという謎のファインプレーまでかますなどとにかく印象に残るヒューマギアでした。

 またゲスト以外のレギュラーキャラも面白かったです。まさかの婚活をしに来た垓や彼のプロフィールを迫真の棒読みで嫌そうに語る唯阿、戦いの場に唐突に姿を現す不破など今回は登場人物全員の行動がとにかく変で展開もまた滅茶苦茶ながら、それが一周回って面白いという謎の現象を引き起こしていました。お仕事勝負の小休憩というのもあって、とにかく不思議な回だったと言えます。

 

 

 本筋が完全にギャグだった一方で、或人周りは結構シリアスだったように思えます。ゼロワンドライバーが垓に無理矢理付けられたメタルクラスタホッパーキー以外のプログライズキーを認証出来なくなってしまったことで戦闘ではメタルクラスタホッパーに変身する他ないという状況になっていたことにはちょっと感心しました。あのキー以外で変身すればいいのではないかという視聴者側の疑問をここで事前に打ち砕くのはいい予防線だと思います。

 しかし暴走を気にして中々変身しないのかと思ったら、イズたちの制止を振り切ってあっさり変身してしまう展開にするのは意外でした。前回意識を保ったままあの悪意の中に飲み込まれた最悪の体験をしながら躊躇せず再び変身するのは人によってかなり異なる印象を受けたと思います。個人的にはあんな目に遭ったばかりでも周囲の人々を守るために変身する気概を見せたことに主人公としての底力を感じ取ったのですが、一方で考えなしに変身して周りに危害を与えまくる迷惑な行動にも見えてしまうのが難点ですね・・・・・・肝心のメタルクラスタホッパーの戦闘シーンはバッタの大群による攻撃だけでなく前回よりも激しく動いていて見ごたえがありました。それでいて動きそのものは少なく見える辺りが「最低限の動きだけで相手を倒そうとする兵器」のような冷徹さが感じられて面白かったですね。

 

 

 ラスト、前回に引き続きゼロワンが暴走したままサウザーを一方的にボコボコにするものの、全ては計画通りとでも言いたげな垓にはどこか不気味な感覚を覚えました。ボコられて喜ぶとかMっ気があるのかな?戦闘では圧倒しているものの未だに彼の思い通りになっているかのように感じるのが中々歯痒いですね。

 しかし次回はメタルクラスタを制御出来ない或人のためにこれまで彼に助けられてきたヒューマギアが総出演する模様。ヒーローに助けられた人々が今度はヒーローを救う側になる展開は『W』の劇場版をはじめとして大好物なので楽しみです。

 

 

 ではまた、次の機会に。