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デュエル・マスターズ キング 第1話「いきなりショッキング!鬼が街に降ってきたぁ!」感想

来いよヒーロー!!

出てこいキング!!

祝え!新たなる王(キング)の誕生を!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 というわけで始まりました、デュエマアニメ新シリーズ『デュエル・マスターズ キング』。キャラクターデザインが大幅に変わり、ジョーがどこかモブ顔っぽくなってしまったことにかなり衝撃を受けました。ジョー以外も全体的に簡素なデザインになっており過去作を見ている人ほど違和感が凄まじいものになっているだろうと思います。しかし一方でデザインが簡単になったからなのか、要所要所のキャラクターの作画自体は非常に良好でした。地面に絵を描くジョーなどさりげない動きがぬるぬると自然になっていて、動きの作画に関しては結構優秀なのではないかと言う印象を受けましたね。*1キャラデザについても視聴している内に慣れていくかもしれませんので、好意的に受け止めていきたいと思います。

 

 一方ストーリーに関しては割といつものデュエマアニメといったところでした。ジョーは5年生に進級し(ということはこれまでの戦いは全て1年の出来事だったというのか・・・・・・!?)、キラとキャップがクラスに転入してきてより楽しい学校生活になりそうだったところを謎の男「鬼札アバク(おにふだ・アバク)」が「キング・オブ・デュエマッチ」という大会の開催を宣言したことで状況が一変していく────といったふうにあらすじはこんな感じです。

 ジョーの1つ年上のキラが何故ジョーと同学年になっているのかとかボルツだけハブられているようで何だか可哀想だとか色々気になる点は多いのですが、ジョーがアバクの配下であるメガネとデュエマをする理由が「盗まれた靴を取り返すため」というのがどこか日常的でほっこりします。またモモキングをパワーアップさせるために図書館の英雄、偉人の本から着想と力を得て新たなジョーカーズを生み出すという発想も前作のジョーカーズの作り方からさらに発展しているように感じられて面白かったですね。デザインが変わってもジョーというキャラクターの根幹自体は全く変わっていないことがわかって良かったです。

 また新しくパワーアップしたことで意志を持った「モモキング」はジョーたちやお供たちを「モモダチ」と呼んで構う若干暑苦しいキャラだったことは意外でしたね。すぐにハグしてきて周りから引かれる、という作風は今までのデュエマではあまり見られなかったのである意味で新鮮です。このような義理人情に厚そうですが少しだけうっとしいモモキングがジョーとどのような絆を築いていくのか、今後注目したいところです。

 

 

  • 貪り喰らう殺戮の悪鬼

「貪」(むさぼり)の鬼 バクロ法師 闇/火文明 (4)
クリーチャー:デモニオ/鬼札王国 
パワー5000+
▪️スピードアタッカー
▪️このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、自分のシールドを2つ、手札に加える。ただし、その「S・トリガー」は使えない。
▪️<鬼タイム>自分と相手のシールドの数が合計6つ以下なら、このクリーチャーに「パワーアタッカー+7000」と「T・ブレイカー」を与える。

 鬼札王国の刺客であるところ天の助メガネが繰り出してきた切り札。「デモニオ」と「鬼札王国」という2つの新種族を持った新カードでもあります。

 素のスペックはコスト4のスピードアタッカーで、パワーが高くさらにcipで自身のシールド2枚を回収するという≪斬斬人形コダマンマ≫をサイズアップさせたようなカードです。これだけだと物足りないですが、このカードには鬼札王国の固有能力「タイム」があります。(アニメでは発動時にフィールドの空が暗くなる演出をしており、悪役らしくて結構好みです)

 鬼タイムは互いのプレイヤーのシールドの合計が6枚以下の場合に発動する能力で、イメージとしては「発動条件がマイルドになった「革命」」と言ったところでしょうか。自身のシールドを削らないといけなかった革命能力と異なり、相手のシールドとの合計が条件のため発動がかなり容易になっています。特にこちらから能動的に発動させやすくなっており、こちらのシールドを守って相手のシールドを積極的に割りにいって発動させるのもよし、革命と同じように自分のシールドを削るスーサイド戦法を取るのもよしと柔軟に動けるのはかなり魅力的です。もちろん相手にシールドを割られ追い詰められた際にも発動するので反撃も可能と非常に使いやすくなっています。自身のピンチに逆転の力を発揮する革命と、ガンガン相手を攻めて追い詰めていく侵略のいいところ取りをした結果生まれたロマンと実用性を兼ね備えた能力と言えます。

 そしてこのカードの鬼タイムは自身にパワーアタッカーとT・ブレイカーを付与するというもの。条件さえ満たせば攻撃時パワー12000のT・ブレイカーを4マナで出せるというのはかなりの脅威で、cipのシールド回収があるのでシールドの合計が8枚以下ならすぐさま発動可能と他の鬼タイムを持ったカードよりも条件が満たしやすいのも評価点です。積極的にシールドを割りにいく速攻デッキならより発動させやすく、場合によっては3ターンキルも十分可能です。黒緑速攻】など過去の速攻デッキに匹敵するだけの爆発力を秘めた速攻デッキの期待の新人になることでしょう。

 

 

  • 勝利への道を斬り開く熱き英雄龍

勝熱英雄(ジョーネツヒーロー) モモキング 火/自然文明 (8)
クリーチャー:ヒーロー・ドラゴン/ジョーカーズ/チーム切札 
パワー12000
▪️<キリフダッシュ>[火/自然(6)](自分のクリーチャーの攻撃の終わりに、そのクリーチャーがその攻撃中にシールドをブレイクしていれば、このクリーチャーを[火/自然(6)]支払って召喚してもよい)
▪️スピードアタッカー
▪️T・ブレイカ
▪️各ターン、このクリーチャーがはじめて攻撃する時、その攻撃の後、このクリーチャーをアンタップする。
▪️多色ではない呪文の効果、または、多色ではないクリーチャーの能力によって、相手がクリーチャーを選ぶ時、このクリーチャーは選べない。

 前作でジョーが使用していた≪勝熱龍 モモキング≫が日本古来のヒーローである桃太郎の力を得てパワーアップした姿。袴姿から黒光りする鎧を身に纏い、より武者として威風堂々とした出で立ちになりカッコよくなりました。桜吹雪が舞い散る中で見栄を切る登場シーンも歌舞伎や時代劇を見ているようで中々に粋です。

 まずスペック面ではパワーやブレイク数も勝熱龍の時より一回り大きくなっています。キリフダッシュのコストも上昇しているものの、このサイズのクリーチャーを6マナで出せるのは非常に魅力的です。

 さらに攻撃後にアンタップし、再度攻撃可能と過去の切り札ドラゴンを彷彿とさせる2回攻撃能力を備えています。T・ブレイカーが1ターンに2回も攻撃してくるのは言うまでもなく強力ですが、注目すべきなのはこのアンタップ能力が”攻撃の後”に発動するという点。これは≪メタルカオス・ドラゴン≫や≪超戦龍覇 モルト NEXT≫といったカードと同じ遅延誘発型能力であり*2、攻撃の瞬間ではなく攻撃による諸々の処理が終了した後に解決するので≪ホーリー・スパーク≫をはじめとしたタップ系のS・トリガーを喰らっても問題なくアンタップ出来る強みがあります。そのため2回攻撃を確実に通せるというわけです。

 そしてその攻撃の確実性をさらにアップさせるのが多色以外のクリーチャーと呪文に対してのアンタッチャブル能力。単色のクリーチャーと呪文には決して選ばれないので相手は必然的に多色カードで除去することになるのですが、このサイズのクリーチャーを除去出来るカードは≪ハムカツ団の爆砕Go!≫など限られており、トリガーを持つカードとなるとさらに種類が絞られます。≪アポカリプス・デイ≫のような単色の全体除去などでも可能ですがこれまた種類が少ないです。しかしクリーチャーと呪文以外なら単色のカードでも除去されるうえ、トリガーブロッカーにも弱いのでその辺りは注意が必要です。

 以上のことをまとめると、耐性と2回攻撃、さらにキリフダッシュによる奇襲性を合わせ持った強力なフィニッシャーと言えます。相手のシールドが3枚以下の状況で出せればこれ1枚でトドメまで持っていけるのは非常に有用であり、これまでのジョーの切り札とは異なり能力の発動にジョーカーズを必要としていないため、色の合うビートダウンのデッキならほぼ全てに入れられる汎用性の高さもまた素敵です。新シリーズに突入したジョーの新たな切り札に相応しい1枚として今後の活躍に期待したいですね。

 

 

 新たな相棒であるモモキング、さらにそのモモダチたちを仲間に加え、アバクに挑むことになったジョー。毎年歌ってくれているはやぶさのOPをはじめとして、ジョー編特有の賑やかなお祭り騒ぎの要素は相変わらず感じられるので、今年のシリーズも何だかんだで楽しめそうです。

 さて次回は学校の6年生とデュエマする模様。これまでシャチョーたち以外の学校の生徒は全く出てこなかったので、どんなキャラクターなのか非常に気になります。上級生に対してジョーがどのような態度を取るのかも見てみたいところです。

 

 

 ではまた、次の機会に。

*1:デザインが簡素になった分動きが良くなった、というのは『ポケットモンスター サン&ムーン』を彷彿とさせます

*2:実はこの攻撃後のアンタップ能力を無条件で発動出来るのはこのカードが初めてだったりします。