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ガンダムビルドダイバーズRe:RISE 第18話「完璧な狙撃手」感想

異なる自分を狙い撃つ

本物VS偽物の対決はやはり熱いぜ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  • 否定するべき”完璧”

 エルドラの住民を安全地帯である遺跡に避難させるために戦った今回のビルドダイバーズRe:RISE。一つ目たちを蹴散らしていく中でアルスが操るアルスアースリィとの狙撃戦に発展しましたが、その戦いの中で繰り広げられたヒロトとアルスそれぞれの心理が非常に面白かったですね。ヒロトに関するデータを垣間見たアルスは彼の戦闘技術を高く評価している一方でかつてのある大きな戦いで引き金を引かなかったことを不可解に思い、そのような失敗を犯さない完璧な存在としてアルスコアガンダムを作り上げたことを語っていました。アルスの言う戦いとは間違いなく有志連合戦のことで、恐らくヒロトはダブルオースカイに乗っていたリクを撃とうとしていたのだと思われます。さらに結局撃てなかったのもリクがサラを救い出す瞬間を見てしまったからだと考えると辻褄が合います。イヴを救えなかった自分に対して大切な人を救えたリクの姿はヒロトにとってとても尊く、けれども残酷な光景だったかと思います。(こんなの見せられると無印『ダイバーズ』のあのシーンを見ても素直に感動出来なくなっちゃう・・・・・・)

 だからこそアルスは感情に流されない冷徹な戦士を作り上げたのでしょうが、それを度し難い存在として認識し、激昂するヒロトの姿にもとても納得しました。というのも13話の回想でヒロトイヴから「誰かのために頑張れるヒロトでいてね」という言葉を貰ったことが判明しており、その言葉の通りの自分になるためにここまで頑張ってきた彼にとって優しさを一切捨てた無機質なモノが完璧な自分とは認めたくなかったのだと思います。アルスの言う完璧を認めることは、かつてイヴから貰った言葉を否定することになるヒロトにとってそれは非常に許せないものだったのでしょう。これまでの冷静な態度からは想像も出来ないほど感情的になったヒロトの様子からも彼のイヴに対する想いが伝わってきます。ただの本物VS偽物による戦いではない、ヒロト自身の心の闇とそれに葛藤しながらも立ち向かう姿を描いた名シーンだったと思いました。

 

 

  • 濃紺の狙撃手

 前回のラストでヒロトが出した「ウラヌスアーマー」。それとコアガンダムⅡがドッキングして完成した「ユーラヴェンガンダム」が今回の戦いのメインでした。長距離狙撃用の形態で、有線無線それぞれのセンサービットを四方に展開することで標的との距離を測り、高い精度での狙撃を実現するという徹底ぶりで動かず狙い撃つことを目的とした機体と言えます。ゴツいシルエットですが、今回の戦闘で前衛を他の3機に任せていた辺り接近戦は苦手のようですね。しかし前衛がおびき出した一つ目たちを1機ずつ確実に潰していくだけでなく、アルスアースリィの狙撃に即座に対応して敵の弾道を狙って撃ち抜くという離れ業を披露するなど大活躍していました。

 また今回はユーラヴェンだけなく、アルスアースリィ相手にビームサーベルでの鍔迫り合いを繰り広げたアースリィガンダムも印象に残りました。剣戟ではこちらを若干上回る敵に片腕を犠牲にするも、後方のウラヌスアーマーのロングライフルを射出して相手の頭部を潰し、そのまま撃ち抜くという”肉を切らせて骨を断つ”戦法で撃破するシーンは非常にテンションが上がりました。かつてないほどの怒りを見せるヒロトのがむしゃらな迫力も相まって、見ていてとても熱い!と感じられましたね。

 

 

 今回は過去のトラウマに立ち向かうヒロトの様子を大迫力の戦闘シーンで見事描写しきった名エピソードでした。彼だけでなく、これまでとは違う覚悟をもって必死に戦うカザミたちや、絶望する避難住民に生きるように説得するストラなど、各人の成長もしっかり描いていて最後までとことん盛り上がってみることが出来ましたね。

 

 次回はどうやらヒロトとイヴの出会いを描いた過去編になりそうなんですが、次回以降の配信は未定の模様。キッチリヒロトの戦いに決着をつけたところで終わったのは良かったのですが、前期から3か月待ってここからさらに待たされるのはとても辛いです。ともあれ製作している人たちの健康が第一ですので、気長に待っていようと思います。感想記事もしばらく書けなくなりますが、続きが配信されたらすぐに感想を書く予定なので、どうぞよろしくお願いします。

 

 

 ではまた、次の機会に。