滅亡の中の夢
状況が色んな意味で混沌としてきてないか?
- 戦うべき相手
今回の冒頭、雷のデータを滅と迅に奪われてしまった或人。前回滅と相容れぬ関係になっていくのではないかと思って見ていましたが、まさかの滅を垓から庇う展開になるのは流石に予想外でした。追い詰められた迅をとっさに庇った滅の行動から彼が迅の父親として息子を守ろうとしたのだと解釈し、それを夢として認めたのはヒューマギアを夢のマシンとして理想を追い求める或人としてある意味らしいと言えます。あくまでヒューマギアの夢を肯定する点において一貫して変わらないのはいいことだと思います。
一方で前回まで敵対していた滅を庇い垓と敵対するのはかなり違和感がありました。と感じたのもやはり滅亡迅雷側に問題があるという点に尽きます。垓こそが全ての元凶であることに間違いはないのですが、現状ヒューマギアやザイアスペックを暴走させて問題を起こしているのは滅亡迅雷.netと彼らを操っているアークなので、或人はまずそれらをどうにかするべきだと思うからです。しかし今回或人はその滅亡迅雷を守り垓に対し怒りを爆発させたのでそこに少し拍子抜けしてしまいました。ヒューマギアを悪用する人間が許せないという彼の怒りもわかるのですが、垓を倒したところで今の問題が解決するわけではないので或人がその場しのぎしかしていないように見えてしまいます。垓と共闘する展開はありえないとしても、アークに対しての敵対行動はもっとハッキリやるべきだとは感じましたね。
- ごく普通の不破
一方前回亡が復活したことで彼(?)の口から不破の記憶が語られる展開がありましたが、彼が普通の一般人というオチには意表を突かれました。ここまで引っ張ってきた不破の物語が特別なものがないというのは少し残念でしたが、彼を”ごく普通の人生を歩んだごく普通の青年として夢を追い続ける若者”として描いているのだとすれば納得出来ます。
また或人のギャグに笑ってしまう不破の笑いのツボは偽りの記憶関係ないというのは嬉しい点でした。この特徴は不破自身の決して張りつめただけのキャラクターではない彼の魅力でもあるので、それが他人によって植え付けられたなどの理由で損なわれることがなくなったのは良かったです。
今回はストーリーの本筋に対して否定的な意見を抱いてしまう点が多かったのですが、戦闘シーンに関しては非常に良かったと思いました。序盤のゼロワンVS迅ではメタルクラスタのバッタの群体で足場を作って空中戦を繰り広げていてアニメ的な表現を上手く実写に落とし込んでいると感じましたし、後半の滅VSサウザーではスペックに左右されずサウザーを倒す滅が非常にカッコよかったです。特に滅の塵芥殲滅という中二チックさ全開の必殺技フォントを再び拝めることが出来たのは嬉しかったですね。戦闘の演出は今回文句なしだったと言えるでしょう。
さて次回はまさかの総集編。他のアニメ作品に続き、いよいよゼロワンにもこの時が来てしまったのかといった感じでかなりショックが大きいです。しかし総集編事態にも新規カットがあるようなので見逃さないようにしたいと思います。総集編の感想に関してはまだどうするか決めていないのですが、本編の感想は放送再開に合わせてやっていきたいと思います。
ではまた、次の機会に。