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デュエル・マスターズ キング 第8話「キャップ、やるキングマックス!水獅子の試練に挑めぇ!」感想

苦難も危険も、楽しければなんのその

キャップとかいう陽キャに見せかけたヤベーヤツ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  • ちょっと怖いキャップの事ジョー

 今回のデュエマキングはキングマスターカードを手に入れたいキャップが主役のエピソード。キングマスターを名乗る水獅子から受けたクエストをこなそうとするものの、同じクエストを受け取った少年「安賀里(あがり)」くんと出会ったことで状況が一変。あがり症の彼が他人と面と向かってデュエマが出来るように手助けしようとする流れは良かったのですが、冗談で彼に対戦相手を不意打ちするような提案をしたり人前に立たせるなど無理難題を面白半分でふっかける問題行動を連発してきて驚きました。そのうえジョーから≪洗脳センノー≫を借りようとする暴挙まで見せてきた時は少しゾッとしてしまいましたね。

 そしてそれ以上に恐怖を感じたのがキングマスターとのデュエマで見せた態度。負けたらキングマスターに殺されるという条件を軽い返事で受け、自分が死ぬかもしれないことを笑顔で安賀里くんに伝える場面から彼の抱える闇を感じずにはいられませんでした。特殊な出生であることは前作の時点でわかってはいたのですが、ジョーから命の大切さを学んだ一方で自分の命には無頓着な辺りあの兄と兄弟なんだと再認識させられます。しかし自分の死の危険を忘れてしまうほどにデュエマに夢中になる姿からはどんなことでも全力で楽しもうという彼のスタンスが感じ取れました。陽気なようでいて妙にドライな一面を持っている点やそのスタンスが後述の安賀里くんの成長に繋がった点など、今回は良くも悪くもキャップという少年のキャラクターがはっきりと出てきたと言えます。

 

 

  • 初めての対戦は誰だって緊張するさ

 そして今回もう1つ取り上げたいのが例の少年、安賀里くんについて。他人を前にするとすぐに顔を赤くして固まってしまう極度のあがり症で、マスクをしていないとまともに話も出来ないというこれまた癖のある子でした。デュエマはもちろんやっているものの、対戦そのものは今まで一度もやったことがなく普段は自分自身とデュエマ、つまりは「1人回し」をしているという悲しみも背負っていて見ていてちょっと涙が出てきました。(カードゲーマーなら1人回しくらい普通にやってるよね・・・・・・やってるよね!?)しかしキングマスターに見いだされる辺り実力はあるようです。

 後半キングマスターに乗り移られる形でキャップとデュエマすることになったのですが、面白いと感じたのが途中キャップに感化されて自分でデュエマするようになった点ですね。突然大勢の観客の前でデュエマすることになったうえ、自分が勝ったらキャップが死ぬという意味不明な状況に放り込まれてもキャップの「デュエマは楽しい」という言葉からマスクを外しても話が出来るまでになる場面は非常に良いと感じました。(個人的に安賀里くんが自分の意志でデュエマをする決意を固めた後に改めて「デュエマスタート!」の宣言をする演出が今回のここすきポイント)キャップの明るさが結果的に1人の少年を成長させるまでに至る流れは見事でした。個人的に今期のシリーズの中でも屈指の良エピソードだったと思います。

 

 

  • 彩り輝く極星の戦士

綺羅星の豪傑」(スーパースター・ハルバード) 光/水文明 (7)
クリーチャー:メタリカ/チーム銀河
パワー12500
▪️<ギャラクシールド>[光/水(4)](このカードを使うコストの代わりに、[光/水(4)]を支払ってもよい。そうしたら、このカードを表向きにし、新しいシールドとしてシールドゾーンに置く)
▪️自分のターンのはじめに、このクリーチャーが表向きで自分のシールドゾーンにあれば、コストを支払ったものとして召喚する。
▪️T・ブレイカ
▪️このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、カードを2枚引く。その後、自分の手札を1枚、表向きにし、新しいシールドとしてシールドゾーンに置く。

 あがり症を克服した安賀里が出してきた切り札。チーム銀河の大型クリーチャーでパワー12500にT・ブレイカーという中々に優秀なスペックを誇ります。

 ギャラクシールド4を持ちシールドにする場合3マナ軽減出来るのも非常に優秀。さらにcipで2枚ドローした後に手札1枚を表向きのシールドにする能力を持っています。同じギャラクシールド持ちのクリーチャーや裁きの紋章をセットする他にも、S・トリガーを表向きでセットしておくことで相手への牽制にもなるのでそれらのデッキとの相性はかなりのものです。≪「絶対の盾騎士」≫と似通った能力をしていますが、あちらが山札の上のカードしかシールドに変えられないのに対し、こちらは既に手札にあるカードもシールドとして選択出来る点とギャラクシールドのコストの低さという点で勝っています。

 一方で他のギャラクシールドを持つクリーチャーとは違いシールドに置かれた時やシールドに存在する時に発動する能力を持ち合わせていないのが苦しいところ。コストを支払ってから効果を発揮するまでタイムラグがあるのでシールドにいる時にブレイクされた時の損失は他のクリーチャーよりも大きいです。しかし能力やスペックそのものは決して悪くないのでこの即効性のなさを上手くカバーしてあげれば活躍出来るやもしれません。

 

 

  • 無数の同士を従えし青藍深緑の獅子王

キング・マニフェスト 水/自然文明 (7)
クリーチャー:トリックス/チームウェイブ
パワー11000
▪️<バズレンダ>[無色(3)](このクリーチャーのコストを支払う時、追加で[無色(3)]を好きな回数支払ってもよい。このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、そのBR能力を1回と、追加で[無色(3)]支払った回数、使う)
▪️BR-自分の山札をシャッフルし、上から1枚目を表向きにする。それがクリーチャーなら、コストを支払わずに召喚してもよい。呪文なら、コストを支払わずに唱えてもよい。
▪️マッハファイター
▪️W・ブレイカ

 キャップが水のキングマスターより受け取ったカード。チームウェイブのキングマスターカードであり、”軟体動物のようにヌメヌメとした質感を持つライオン”という独特のデザインが印象に残るクリーチャーです。

 特筆すべきはクリーチャーまたは呪文の踏み倒しをするという豪快なcip。かの殿堂入りカード≪ホーガン・ブラスター≫とほぼ同じ能力であり*1、クリーチャーと呪文以外に踏み倒しの制限がないので様々な使い方が考えられます。さらにこの能力はバズレンダ能力でもあるのでマナを追加で支払って複数回踏み倒すド派手なプレイングも可能とかなり夢のあるカードになっています。おまけのようにマッハファイターを持っているので出した後も厄介な相手クリーチャーを除去する役割が持てるのもグッドです。

 使う場合はやはりバズレンダで一気に踏み倒すのもありですが、1回使うだけでも十分強力なのでその場合はこのクリーチャーのコスト自体を踏み倒すのも良さそうです。特に同じ踏み倒しを主体としたデッキとして【ミステリー・キューブ】との相性は抜群です。他にも前述の注釈にも書かれている「クリーチャーの踏み倒しは召喚扱い」である点を活かし、ゼニスや≪夢の変形 デュエランド≫のような召喚時に能力を発揮するクリーチャーと組み合わせるのも良さそうです。カードの組み合わせ次第で一気にゲームエンドまで持っていけるだけのポテンシャルを秘めたロマンカードとして今後の活躍が期待出来ます。

 

 

 今回はキャップと安賀里くんの友情と成長に焦点を当てた内容でしたが、アバクの宣言によりキング・オブ・デュエマッチの一次予選が終了し、物語が序盤から中盤に移行し始めていることを予感させる回でもありました。無事に予選を通過したジョーたちは果たしてこの先どのような戦いを見せてくれるのか?そして3話以来の登場となった小林エマちゃんは結局何者なのか!?まだまだ先が気になって仕方がありません。

 そして次回はボルツ、キャップに続いてキラのキングマスター獲得回になる模様。アバクに勝つためにキラが様々な勝負に挑戦するというどこかおかしな話の流れに頭から「?」が離れませんが、ストイックな彼が久々に見れそうでワクワクしてきます。キラ母も今作が始まってから初めての登場になるようなので楽しみです。

 

 

 ではまた、次の機会に。

*1:あちらがクリーチャーを「バトルゾーンに出す」のに対し、こちらは「召喚する」扱いなので使い分ける際は注意が必要です。