自分のための”正義”と”勝利”
キラは良くも悪くも真面目な子です
- 正義の少年、勝利への成長
今回のデュエマキングはいよいよキラのキングマスター回。3話でアバクに敗れた屈辱を自身の母に相談し、キングマスターが出てくるお告げの夢を見ようとするキラから物語は始まります。
ジョーとのAGO対決やちびくろサンボもどきといった変な夢を挟みつつ、夢の中に現れた正義の帝に「あらゆる勝負に勝て!」というお告げをもらったことで素直に空手やらボクシングやらに挑戦するキラに思わず噴き出してしまいました。おい、デュエマしろよ今回デッキーが言っていたように真っ直ぐな性格であるキラらしく、さらに10連勝した際の帝の側近*1に塩対応されたことでムキになって100連勝を宣言した点もある意味キラらしくて微笑ましいです。個人的には50連勝してから帝に呼ばれる度に「まだ100連勝してないから」と突き返すシーンはキラの一度こうと決めたらテコでも動かない融通の無さが良く表れていて気に入っています。
また今回様々な勝負で勝ち進めてきた結果、キラに「あらゆる勝負において全力で挑み、勝利を手にしようとする貪欲さ」が身についたことに驚きましたね。かつてジョーこそが世界の全てであり、あらゆる行動基準にジョーの存在があったキラが自分のために戦うことを覚えたという事実に感動してしまいます。「あの頃のジョーに依存していた悲しい少年はもういないんだな」と一抹の寂しさを覚えると同時にその成長ぶりに涙が止まらなくなりましたよ・・・・・・
- 外法に身を落とした術技の鬼
「陰陽」(おんみょう)の鬼 ヨミノ晴明(せいめい) 闇/火文明 (6)
クリーチャー:デモニオ/鬼札王国
パワー7000
▪️ブロッカー
▪️W・ブレイカー
▪️<鬼タイム>自分のターンのはじめに、自分と相手のシールドの数が合計6つ以下なら、コスト5以下のクリーチャーを1体、自分の墓地からバトルゾーンに出す。そのターン、そのクリーチャーに「スピードアタッカー」を与える。
▪️このクリーチャーが破壊される時、そのパワーが0より大きければ、かわりに自分の山札の上から5枚を墓地に置く。
メガネの今回の切り札。名前とビジュアルからしてモチーフは平安時代における陰陽師の代名詞「安倍晴明(あべの・せいめい)」かと思われます。邪悪そうな雰囲気からしてどちらかというと蘆屋道満(あしや・どうまん)に見えなくもないですが。
パワー7000のブロッカーと普通のスペックですがそれ以外の能力が非常に強力です。まず鬼タイムが発動した状態で自身のターンが訪れるたびにコスト5以下のクリーチャーを墓地から復活させるリアニメイト能力。さらに復活したクリーチャーにスピードアタッカーの付与までしてくれるというオマケ付きです。≪Mの悪魔龍 リンネビーナス≫を彷彿とさせますが、こちらは場に残りさえすれば毎ターンリアニメイト出来るので出た時に発動するあちらと違って長期戦向きと言えます。(さらに進化クリーチャーも出せるのが個人的に嬉しいところ)
さらにこのクリーチャーはパワーが0以下でない場合に山札の上の5枚を墓地に送ることで破壊を免れる破壊置換効果も持っており、場持ちの良さは目を見張るものがあります。鬼タイム発動中どうしても気になる自身のシールド枚数をブロッカーで補いながら、ターンを重ねるごとに展開していく様子は相手から見たら厄介極まりないでしょう。
一方で気になるのがこの破壊置換効果が強制である点。破壊されればされるほど自分の山札がみるみる削られていくので、それを利用されてライブラリアウトされる可能性は十分に考えられます。(無限攻撃が出来るカードを出された時は目も当てられないことになるでしょう)他にもパワーが0以下になった瞬間破壊置換は使えなくなりますし、そのうえ破壊以外の除去には全くの無力なので過信は禁物です。とはいえ非常に強力なシステムクリーチャーであることは間違いないので、上手いこと使いこなしていきたいですね。
- 他が為に正義を執行する、光の鎧を纏いし聖帝
「正義帝」(アイアム・ジャスティス・イフユーウォント) 光/水文明 (8)
クリーチャー:メタリカ/チーム銀河
パワー13000
▪️<ギャラクシールド>[光/水(6)]
▪️自分のターンのはじめに、このクリーチャーが表向きでシールドゾーンにあれば、コストを支払ったものとして召喚する。
▪️相手のターン中、このクリーチャーが表向きでシールドゾーンにあれば、自分の手札に加えるシールドカードすべてに「S・トリガー」を与える。
▪️T・ブレイカー
▪️自分のクリーチャーは攻撃もブロックもされない。
あらゆる勝負で100連勝したキラが手にしたキングマスターカード。メダロットやLBXのような小さな等身の本体の背後に巨大な鎧(?)が描かれたイラストの存在感が特徴的ですが、それ以上に目を引くのがその名前。本来の文字数は3文字(「」を加えても5文字)なのに対してルビの文字数は何と18文字と差が激しいです。またルビの「I am justice if you wont」は直訳すると「あなたが望むなら、私は正義でしょう」*2となります。かつてジョーのために戦い続けてきたキラのことを考えると非常に感慨深い名前です。
ギャラクシールド6を持っている点は平均的なチーム銀河のカード。しかしこのカードが表向きでシールドにある場合、相手のターン限定で自分のシールド全てにS・トリガーを付与するという驚きの能力を持っています。この能力はギャラクシールド全体の弱点であった「シールドにいる間にブレイクされた際の損失」を見事に解消しており、相手にシールドブレイクすることを躊躇わせる心理的効果も発揮してくれます。もちろん「正義帝」自身にもこのトリガー化が適用されるので、一度シールドに表向きでセットされればシールド焼却やトリガーを封じるカードが使われない限りは登場がほぼ確定します。このカードをセットした後に≪ファントム・ベール≫を唱えて相手に無理矢理シールドを割ってもらうのも面白そうです。
さらにもう1つ、自軍のクリーチャー全てにアンアタッカブル&アンブロッカブルを付与する能力も特徴的。自身も含めて味方を全員≪弾丸透魂スケルハンター≫化させてくれるので場に出てからも絶大な存在感を示してくれます。このカード自体がT・ブレイカーの大型アタッカーでもあるので、残りのシールドをブレイクしてダイレクトアタックまで持っていける布陣を整えるのはそう難しいことではないでしょう。
ただし運用するうえで気になる問題も多いです。まずこのカード自体のコストが8、ギャラクシールドを使っても6と重い点があげられますが、幸いチーム銀河には≪「綺羅星の豪傑」≫や≪「策略のエメラル」≫など表向きでシールドをセット出来るカードが多く存在するのでこれらと組み合わせればあまり問題にならないでしょう。また味方全体をアンアタッカブル&アンブロッカブル化する能力は場にこのカード以外のクリーチャーがいなければあまり旨味がない点も気になります。「正義帝」単体だと準ファッティに終わってしまう可能性が高いので、早出しにこだわるよりもある程度自軍を展開してから場に出すよう使いどころを見極める必要があります。ともあれ、ギャラクシールドのサポートをしつつ一気に勝負を決めるところまで持っていけるポテンシャルを秘めたいぶし銀な切り札となりえるでしょう。
今回は他にもまたもや登場したナレ太郎などにも驚きましたが、特に印象的だったのがキラと戦ったメガネの真の姿ですね。その名に偽りなく本体の眼鏡に顔が付いた衝撃的なビジュアルに加え、若干ウザくなった言い回しなどインパクト抜群でした。何よりこのメガネは1話で登場した当初はぽっと出のゲストキャラだろうと思っていたので、未だに登場しているうえにここまで目立つ存在と化したことについつい衝撃を受けてしまいます。ここまできたら今後も鬼札王国の尖兵として物語を盛り上げてほしいところです。
そして次回はジョーが新ジョーカーズでひと騒ぎ起こしてしまうといういつもの日常回のようですが、新たに作るジョーカーズが見るからに珍しい女性型というのが気になります。これまで男性か性別不詳のジョーカーズばかり作ってきたジョーが作る女の子ジョーカーズがどのようなキャラクターなのか非常に楽しみです。
ではまた、次の機会に。