新・メタレドの楽しんだもん勝ち!

様々な作品について語ったり語らなかったりするサイト

仮面ライダーゼロワン 第36話「ワタシがアークで仮面ライダー」感想

悪意が来たりて笛を吹く

不破一家の笑いのセンスが同じでほっこりする

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  • 滅びを導く悪意の方舟

 前回アズが滅亡迅雷のメンバーからシンギュラリティデータを吸収したことでついに復活したアークから始まった今回のゼロワン。肝心のアークの端末らしきものの形状が黒い液体金属なようなものでどのようにして戦うのだろうかと疑問に考えていたところ、いきなり滅に憑りつくという「体を乗っ取って変身」するタイプだったと判明してちょっと色々思いました。この手の体を乗っ取る敵ライダーは近年前例がチラホラいるのであまり新鮮味がありませんが、ヒューマギアを乗っ取り彼らの自由を奪う点は人工知能の自由をテーマとして扱う本作のボスキャラに相応しいかと思います。

 そうして滅を乗っ取ったアークが「アークゼロドライバー」なる新しいドライバーをその場で造り出してついに変身!

 

アークライズ!!

 

オールゼロ・・・

 

 プレジデント・スペシャルでシルエットだけ先行登場したアークゼロ。マスクの形状などそのデザインはゼロワンと酷似していますが、仮面を剥がされたかのような左の頭部にパイプが繋がっている右胸、所々ヒビが入っている装甲など全体的に歪でどこか痛々しい印象を受けるデザインになっており非常に不気味です。ベルト作動時に黒い液体金属のようなものが人のような動物のようなシルエットを作ったかと思えば崩れ去り、そのまま体に纏わりつく変身シークエンスがまた恐怖を煽ります。

 素手だけで迅とバルキリーを圧倒する他、その場で武器を生成するなど能力が戦闘に特化している点も特徴的でした。またゼロワンとバルカンとの戦闘時には滅ではなく迅の体を乗っ取っていたり、不破の脳のチップに干渉したりとまだまだ能力に関しては謎が多く、今後これらの能力がどのように明かされていくのか気になるところです。

 

 

  • 普通の家庭の普通の幸福

 アークゼロによる人類滅亡へのカウントダウンが開始された一方、家族に関して悩む不破の様子も今回の見所の1つでした。これまで信じ込まされてきた記憶が偽物だとわかったことで既に亡くなっていると思っていた家族も健在だとわかった今、自分が連絡をよこさないことを家族はどう思っているのか、会いに行くべきなのかと悩む不破の様子はどこか新鮮で興味深いです。

 或人たちの計らいで占い師型ヒューマギアの「東品川の母」やら友達型AIの「アイちゃん*1やらとの交流を経てようやく家族の元に訪れる決心がついた不破が家族の元気な姿を遠くから見守って敢えて会わずに去ることにした展開が非常に良かったです。自分の家族は何の変哲もない「普通」の家庭であり、そのつまらないくらい「普通」なことがどれだけ幸せなことなのかを噛みしめる不破の成長に感動を覚えます。それを守るために仮面ライダーとして戦う決意を改めて固める場面もまた良いですね。(相変わらず主人公してるなぁ)あと不破の笑いのセンスが完全に家族譲りであることが判明したのは個人的に今回1番好きな場面でした。その内家族揃って或人のギャグを見て爆笑する様子とかを見てみたいですね。

 

 

  • 迅の思惑とは?

 福添副社長がレイドライザーの販売PVの宣伝をやらされたり、そのPVでお母さんが息子に買い物袋をあずけてレイダーに変身するイメージ映像が公開されるなどシュールなシーンもまた印象的だった今回で地味に気になったのが迅と唯阿の関係。密かにアークを裏切っていた迅の協力者が唯阿であり(前回迅が連絡していた相手は彼女なのかな?)、2人でアークを倒すために一度表舞台に引き出すことが目的だと判明したことに関しては腑に落ちて良かったのですが、海の底にいるアークを破壊するのでは駄目だったのかという疑問が出てしまいます。深海にいるアークは破壊されない、などの理由があるのでしょうか。

 また迅の真意も気になります。今回「僕の正義をなす」といった言葉を多く残しましたが、彼が以前言っていた「ヒューマギアを救う」というのは「アークから解放する」といった意味も含まれているのでしょう。しかしヒューマギアを救った先に何を為そうとしているのかという点がまだ不明瞭なのでどこか不気味な雰囲気が拭えません。未だに明かされない彼を復活させた人物の存在といい謎はどんどん深まるばかりです。

 

 

 さて次回はアークゼロによる人類滅亡の計画が動き出す模様。予告映像に亡が変身するかと思われる新ライダーが映ったのでいよいよ滅亡迅雷.netのライダー集結か!?と否が応でもテンションが上がってしまいます。

 

 

 では、次の機会に。

*1:声が特オタには『ゴーカイジャー』でお馴染みのM・A・Oさん(声優としては個人的には『がっこうぐらし!』のりーさんの印象が強いですね)で驚きました。