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ウルトラマンZ 第3話「生中継!怪獣輸送大作戦」感想

試合のゴングを鳴らせ!

怪獣だって花粉症は辛いんだなって・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  • 結果だけを見ずに

 冒頭懐かしのギガスを相手に見事撃破したものの、建物を破壊してしまったことでクリヤマ長官にこっぴどく叱られる場面から始まった今回のZ。そのまま開発予算確保のためにアメリカの地球防衛軍の事務次長にセブンガーのPRをしながら眠っていた「古代怪獣 ゴモラ」を輸送する作戦を実行に移すことになりましたが、そう上手くいくはずもなくゴモラが目覚めて大パニックになり、ゼットの活躍で難を逃れるという割と普通のエピソードでした。

 しかし今回面白かったのが事務次長たちが魅力的に描かれていたことですね。セブンガーを転ばしてしまったハルキの操縦を「カブキ」と解釈したり、ウルトラマンの活躍に大興奮したりと何かと大はしゃぎする様子が描写されていて見ているこちらもほっこりしました。またゴモラに敗れてしまったセブンガーを「ウルトラマンでも苦戦した相手に大健闘だった」と評価してくれる場面も良かったです。勝てなかったという結果だけを見るのではなく、最後まで戦った過程も考慮してくれる誠実な対応に感動を覚えました。そして「この調子でいけばいつの日かウルトラマン以上のロボットを開発することも可能なんじゃないですか?」とSTORAGEの可能性を信じて未来への投資をしてくれる事務次長が本当にカッコいいです。大人としての冷静な態度と同時に子どものような純粋さも持つキャラクターは大好物なので一気に好きになりましたね。でも”ウルトラマン以上のロボット”じゃなくて”ウルトラマンそのもの”を作ろうとするのは勘弁な!大抵ロクなことにならんから!

 

 

  • パワー万全、真紅のファイター

 今回は他にもゴモラのパワーに苦戦するゼットとハルキがヨウコ先輩が持つウルトラマンのメダルを貰うため、ボディーランゲージで会話しようとする場面は中々にコミカルでした。ウルトラマンがシュワシュワ言いながら体を駆使して言葉を伝えようとする光景はどう転んでも面白いです。そうしてどうにか先輩から貰ったメダルで新たな姿に変身!

 

「真っ赤に燃える、勇気の力!」

「マン兄さん!

  エース兄さん!

   タロウ兄さん!」

 

ULTRAMAN!

ACE!

TARO!

 

「押忍!」

 

「ご唱和ください、我の名を!

ウルトラマンゼット!!」

 

ウルトラマンゼーーット!!」

 

「ヘアッ!」            

            「トワーッ!」

「タアーッ!」            

 

 

ULTRAMAN Z!

BETASMASH!!

 

初代ウルトラマン、エース、タロウのウルトラ兄弟の力を得たパワー形態「ベータスマッシュ」。腹筋が割れ腕や足も太い筋骨隆々のボディが特徴的で、一目で力が自慢の形態だとわかります。それ以上に目を引くのが赤いマスクを付けたような顔で、人によってはピカリの国のアイツとかあの赤いアイツとかを思い浮かべることでしょう。

 戦闘スタイルもかなり特徴的です。初めて姿を現した時にポーズを取ったり飛び上がりハイキックなど派手な技を連発するといったプロレス要素をふんだんに取り込んだファイトを見せてくれました。初代ウルトラマンのプロレススタイルをより突き詰めたようにも思えます。(他にも倒れたセブンガーを使ったゴングやリングロープに見せかけた電線、悪役レスラーの如く毒吹きや凶器攻撃をかましてくるゴモラなど今回の戦闘シーン自体がプロレス要素満載でした)

 ベータスマッシュの戦闘スタイルは初代マンのプロレス以外に限りません。登場時に見せたきりもみ回転からのスワローキックはまんまタロウのものでしたし、エースの得意とするギロチン光線技も披露してくれました。そして最後にゴモラを投げ飛ばしてからの必殺技「ゼスティウムアッパー」も含め、見ていて気持ちのいいパワフルな戦いを披露してくれて大満足です。

 

 

 さて3話の怪獣パートで印象的だったのはやはり花粉症のゴモラでしょう。長い間眠ったままで運ばれても起きなかったのでそのまま無事に輸送されるのかと思いきや、くしゃみで目覚めるというお茶目な一面を見せてくれました。起きた瞬間暴れまわるゴモラに冒頭から花粉症に悩まされているハルキが「花粉症でイライラするのはわかるが」とその苦しみを理解してくれる一幕もあって妙に愛らしいです。今回突然起こされて混乱する中で倒されてしまうというゴモラからしたら迷惑極まりない扱いでその不憫さに可哀想に思うところもあります。しかし「人間の生活を脅かす怪獣は倒さなければならない」というこの世界の怪獣に対する考え方がよくわかる一面だったと言えます。(全ての作品が『コスモス』や『X』みたいに怪獣との共存を謳う必要はないですからね)

 結局ゼットに撃破されてしまったゴモラでしたが、『大怪獣バトル』が放送されてからここ近年で味方怪獣のイメージを確立させてきた彼がこうして普通の怪獣として倒されるのはかなり久しぶりな気がします。*1味方怪獣としても活躍し、普通の怪獣として倒される役割も果たしてくれる、作品によって様々な一面を見せてくれるのがゴモラという怪獣の魅力なんだとここにきて再認識出来ました。

 

 

 さて次回は前々から開発されている様子を見せていた2号機ロボのウインダムがいよいよ完成!テレビシリーズでは『メビウス』以来の登場となる彼がどのようにして活躍してくれるのかワクワクが止まりません。

 

 

 ではまた、次の機会に。

*1:R/B』でも普通の怪獣として登場しましたが。