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ガンダムビルドダイバーズRe:RISE 第19話「君がいなければ」感想

そして少年は少女と出会った

甘酸っぱいイチャイチャを見せつつこの先の展開で戦々恐々させる構成に震えろ

スピードグレードコレクション 1/200 RX-78-2 ガンダム (機動戦士ガンダム)
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  視聴者よ、リライズは帰ってきた!!(3か月ぶり2回目)というわけで『ビルドダイバーズRe:RISE』も新作の配信が再開されました。ヒロトの過去がようやく明かされそうなところで休止になってしまったことに長い間やきもきしていましたが、こうしてまた見れることに思わず舞い上がってしまいます。というわけで早速感想を書いていこうと思います。

 

 

  • 小さな体の可能性

 今回は上記の通りヒロトの過去編。これまで断片的に語られてきたイヴとの出会いがついに語られました。ここでヒロトはGBNがサービス開始する少し前、GPDでもそこそこ腕の立つ実力者であったことが明かされました。以前からガンプラの製作技術だけでなく操縦テクニックにも目を見張るものがありましたが、それにしても1/60のパーフェクトグレードストライクを1/200のスピードグレードガンダムで苦戦しながらも倒す辺り本当に強いのだと実感します。

 その後GBNが始まってからのイヴと出会いが描かれましたが、これまでのエピソードで出てきたヒロトの回想が次々と出てきて、それらがパズルのように組みあがっていくような感覚を覚えました。見るたびに「このシーンはあの時の回想のやつか!」みたいな発見があって楽しいです。またこうして過去の出来事をまとめて見るとヒロトがイヴのことをどれだけ想っているのかが窺い知れます。あちらからグイグイ来てくれるうえに自分のガンプラの良さを理解してしてくれる相手だけにヒロトが彼女のことを大切にしているのもわかる気がしますね。

 そして今回の過去回想で面白いと感じたのがコアガンダムのオリジン。以前からその小さい等身をしたコアガンダムのことが気になっていましたが、まさか上記のスピードグレードで戦ったことが原点なのはかなり意外でした。「GBNなら小さいガンプラでも出来る事がある」という言葉もバトルが主体のGPDに対してガンプラの幅広い活用が可能なGBNの自由度を考えると納得です。そんなコアガンダムガンプラの声を聞けるイヴの言葉に触発されたヒロトによってプラネッツシステムという新たな可能性を得る流れがまた素晴らしくて納得と感動の嵐に包まれてしまいました。”太陽系のはるか先、銀河の向こう側に行ってみたい”というイブの願いから太陽系の惑星の名を冠したアーマーが出来上がっていくと考えるとヒロトにとってコアガンダムは「イヴとの可能性の証」そのものだということがわかります。(イブがアーマーのことを「着替え」と女の子らしい表現で言っているシーンが個人的に好きです)

 あまりにド直球なボーイ・ミーツ・ガールのテイストに見ていて若干気恥ずかしくなってしまうところがありますが、やはり若い少年少女が仲良くしている様子を見るのは心地がいいです。それだけにこの後イブが消えてしまうという結末のことを考えると心が一気に落ち込んでしまうんですけどね・・・・・・・・・・・・

 

 

  • イヴの遺すもの

  さて今回はそんな2人のイチャラブを見せつける中で不穏な要素がいくつか見られました。それが後半にて描かれた黒いサラとの邂逅。前作のミラーミッションにて登場した黒いサラを抱擁して光の粒子になった彼女たちを取り込むという謎の行動を見せましたが、黒いサラがブレイクデカールの影響によって生まれたバグと考えるとイヴは彼女たちを吸収することでGBNの崩壊を防いでいるように思えます。もしそうだとしたらその身を削ってでもこの世界を守ろうとする彼女の健気さに心が打たれてしまいます。またここまでGBNのことに詳しいイヴの様子から、やはり彼女は自分がエルドラの先住民でないか?という考えがよぎります。ヒロトに対して「はるか先に行きたい」と言ったのも故郷であるエルドラへの帰還を果たしたいという潜在意識があるのではないかとも考えられますね。

 そして終盤イヴがフォースに入ることをヒロトに勧めたり*1一緒に写真を撮ることを提案する場面がまた不穏でした。黒いサラを取り込んだことが原因なのか時々体が”ブレる”ようになったイヴがそのことを打ち明けないままヒロトのために様々なものを残そうとしていることから、自分がいなくなった後の彼の居場所を作ろうとしているように思えます。自分がいなくなってしまうかもしれないのに、あくまでも大好きな彼とGBNのために行動し続けるその健気さは見ていて本当に涙が出てきてしまいます。

 

 

 次回はヒロトとイヴの過去編の後半。いよいよイヴ消滅の全貌が明らかになることに「早く続きを見たいんだけど見たくない」という矛盾した感情が湧いてきます。何より前作のリクがサラを救い出す感動のシーンの裏側で起きた悲劇と考えると、色々と複雑な感情を抱いてしまいそうで恐ろしいです。今回のラスト、ヒロトに自分を「消して」とお願いするシーンからもこの先の消滅は免れないのだろうと嫌でも実感させられますが、覚悟して次回を待ちたいと思います。

 

 

 ではまた、次の機会に。

*1:ここでヒロトがあの「アヴァロン」に所属していたことが判明。18話などの回想でアヴァロンの服を着ていたのである程度予想はついていましたし、何よりヒロトの実力なら入れても不思議ではないように思えます。