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ウルトラマンZ 第5話「ファースト・ジャグリング」感想

世界中が奴を待っている

元祖オーブの厄介オタクはやはり格が違うな・・・・・・

ウルトラマンZ DXゼットランスアロー

ウルトラマンZ DXゼットランスアロー

  • 発売日: 2020/07/18
  • メディア: おもちゃ&ホビー
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  • 今の自分に出来る事

 今回のZはいきなり「冷凍怪獣 ペギラ」が出現したところからスタート。ウインダムの搭乗したヨウコ先輩が応戦しますが、ペギラの冷凍光線でウインダムごと先輩を氷漬けにされて、さらにハルキはハルキで取り出したゼットライザーを突如現れた「夢幻魔人 ジャグラス ジャグラー」に奪われるという大失態を演じてしまう*1など番組が始まって以来の大ピンチに陥ってしまいます。

 ここで面白かったのがハルキの対応の変化ですね。いきなり変身アイテムを失ってしまったことで最初は戸惑うものの(ここでゼットライザーがないとゼットと意思疎通することも出来ないことが判明して驚きました)、意識が朦朧としている中でも人々を守ろうとする先輩の通信を聞いてセブンガーに乗り込む流れは非常に良いシーンでした。ウルトラマンに変身する力を手に入れた結果、その力ばかりに頼るようになってしまった主人公がウルトラマンになれずとも困難に立ち向かうようになるまでに成長する様子は見ていて実に気持ちがいいです。人間がウルトラマンに頼り切りになるのではなく、ウルトラマンと共に戦うために今の自分に出来ることを精一杯やっていくのはシリーズの普遍的なテーマの1つだと考えているので、それを今回のようにストレートに表現しきってくれたのはとても嬉しいことです。

 

 

  • 冷凍怪獣の本気魔人の襲来

 今回のゲスト怪獣であるペギラは『ウルトラQ』に初登場して以降目立った出演がなかったのですが、『X』で久しぶりにTVに登場し、『ウルトラギャラクシーファイト』でウルトラマンリブット*2相手に戦うなど、ここ近年で一気に活躍の場が増えてきた怪獣です。そしてテレビ作品でウルトラマンと戦うのは今回は初めて。見事な大出世です。

 「絶対零度無重力状態を発生させる*3という謎理論を使った冷凍攻撃で車をひっくり返すなど序盤からその力を遺憾なく発揮し、ウインダムやゼット相手に一切怯まず圧倒する様は非常に迫力がありました。それでいてゼットの新武器「ゼットランスアロー」を見た際にタレ気味だった目を大きく開いてギョッとするなど愛嬌もあってとても可愛らしいです。それだけにゼットランスアローを手に入れたゼットに瞬殺されたのは正直残念でしたね。(それでも十分な存在感を示してくれたと思います)しかし・・・・・・・・・・・・

 

 

HEBIKURA,ACCESS GRANTED.

 

ゼットンさん。

 パンドンさん。

マガオロチ」

 

ZETTON!

PANDON!

MAGA-OROCHI!

 

「お待たせしました・・・・・・」

 

「闇の力、お借りします!!

 

 

ZEPPANDON!!

 

 というわけでペギラの退場に合わせて出現した「合体魔王獣 ゼッパンドン」。かつてジャグラーがダークリングを使って変身した怪獣が今度はゼットライザーをコピーした「ダークゼットライザー」の力でまさかの再登場を果たしました。変身シーンもジャグラーのねちっこさと言いますか蛇のような陰湿さを見事に出し切っていて驚きましたね。ゼットンパンドンには「さん」付けなのにマガオロチだけ呼び捨てなのがじわじわきます)

 戦闘では火球や紫色の破壊光線、バリアに瞬間移動などほぼゼットンゼットンパンドン、そしてマガオロチの特徴を組み合わせた攻撃でゼットを見事に翻弄していました。腕をクイッと手招きして挑発するなどジャグラーらしい動作も健在です。とはいえゼットとハルキがゼットランスアローの使い方を理解した瞬間あっさりと撃破されてしまいましたが。

 

 

 ハルキの精神的成長やペギラの猛攻など相変わらず見どころ満載でしたが、今回は何といってもジャグラーに全て持っていかれたような印象でした。特に前回「ジャグラー本人ではないか?」という疑惑があったヘビクラ隊長が本当にジャグラーだったと明かされたシーンは個人的に最も衝撃を受けたシーンでした。まさか俳優が同じということでファンが取り立てていたネタが公式だったとは・・・・・・前回の感想でも書きましたがヘビクラ隊長の面倒見のいい大人なキャラクターが気に入っていた身としては少し複雑な気分です。

 

 しかしジャグラー自体の活躍は非常に見ていて楽しいものでした。何かと不気味に笑ったりいちいちカメラ目線になるところなど『オーブ』の頃と全く変わっていなくて安心します。特に地面に倒れながら通信でハルキに説教をした後に「面白い」と呟くシーンはまさにジャグラーといった感じでした。お前の方が面白いわ。

 ところで今回の件で「何故ジャグラーは地球人としてその星の防衛隊に所属しているのか?」という疑問が新たに湧いてきました。彼のことだから単なる愉快犯的行動である可能性もありますが、何か目的があってハルキたちと行動しているようにも思えます。

 ハルキがゼットと一体化していることを知っている辺り、彼らを育てようとしているのでしょうか。実際ゼッパンドンになってゼットに襲いかかったシーンもよく見ると建物の被害がほとんどなかったですし、ゼットがゼットランスアローを使った技を出した瞬間あえて抵抗せずに受けているようにも見えました。ハルキに対して何かと説教するのも彼の成長を促そうとしているのかもしれません。どちらにせよ、隊長と魔人の二足の草鞋で暗躍する彼の今後の動向に目が離せませんね。

 

 

 そして次回はついにウルトラマンジード登場!ギルバリスを追ってこの宇宙に来たようですが何故かジードライザーではなくゼットライザーを使っている点が興味深いです。同じゼロの弟子であるゼット(彼はまだ「自称」ですけど)とどのような会話を繰り広げるのかも気になりますし次回が非常に楽しみですね。

 

 

 ではまた、次の機会に。

*1:とはいえ「変身アイテムの紛失・盗難」はウルトラマンシリーズではよくあることなので彼ばかりを責めることは酷です。

*2:マレーシアの子供向け番組で初登場したウルトラマン

*3:メタレド母談