皆と一緒に覚悟決めるぜ
Zではなくジードが始まり、かと思いきややっぱりZだった件
- 共に戦う戦士達
ハルキが乗るセブンガーとヨウコ先輩が乗るウインダムの模擬戦という豪華な出だしから始まった今回のZ。その途中でかつて劇場版『ジード』で猛威を振るった「ラストジャッジメントハンター ギルバリス」が現れ、さらに後を追う形でウルトラマンジードが登場するという最初からクライマックスな展開にかなりテンションが上がりました。（しかも同時にジードの主題歌が流れるという大盤振る舞い、燃えないはずがない！）
そんな実質ジードが主役とも言うべき今回、特に面白かったのがジードが大活躍するだけにとどまらず、ゼットやハルキたちもキチンと活躍していた点ですね。序盤ギルバリスのボディを粉砕するほどの成長を見せつけたジードでも本体を倒しきれない中、ゼットとSTORAGEの面々の協力があってようやく倒せるというウルトラマン1人だけの力に頼り切らない作風を上手く駆使した展開には見ていて唸りました。特に「ミレニアム懸賞問題*1」のプログラムをギルバリスに与えて動きを止めるユカとヨウコ先輩の活躍には目を見張るものがあります。また後半戦のBGMに関しても最初はジードの挿入歌である「フュージョンライズ！」を流したものの逆転劇に入るところでZの主題歌を流すなど、この作品が『ウルトラマンZ』であることを忘れず、かといってジードも蔑ろにせず両方活躍させる見事な塩梅だったと言えます。
同じように本作の登場人物たちとリクとのやり取りを上手いこと調整している点にも驚きました。まずこの地球にやって来たリクがかつての戦いで知り合ったジャグラーを接触した際にデビルスプリンターによって復活したギルバリスを追ってこの世界に来たこと、先の惑星アインの戦いの際にジードライザーを破損させてしまい、ペガがヒカリから受け取ってきたゼットライザーを代用していることを彼に話すことで視聴者側が現状をすんなり理解出来るようになっている構造には感心しました。他にもジャグラーに「何故隊長をやっているのか？」という疑問をストレートにぶつけてくるなどこちらが気になっているポイントに触れてくれるのはとてもありがたいです。
そしてハルキとリクとの絡みに関しては当初STORAGEの作戦に突然割って入ってきた一般人であるリクと衝突する、かと思いきやリクがゼットライザーを落としたところから関係者であることがわかり、さらにゼットのジードに対する説明（ジードのことをやたら持ち上げるゼットとそれに照れるジードが可愛らしかったですね）が入ったおかげで早々に互いを仲間と認識して一緒に戦う流れに感動しました。下手ないざこざを入れずにみんなが望んでいる「ヒーローの共闘」を見せてくれる製作側の配慮には感謝するほかありません。ゲストキャラを中心にしながら本作のキャラも同じように魅せてくれる、綺麗なバランス感覚を披露してくれた素晴らしい回で大満足しました。
- 新世代の力を得た銀河の遺伝子
RIKU,ACCESS GRANTED.
「ライブ！ユナイト！アップ！」
「ウルトラマンギンガ！
ウルトラマンエックス！
GINGA!
X!
ORB!
「集うぜ！綺羅星！」
「ジィィィィィィド！！」
「ショオラッ！」
「イーッサーッ！」
「スェアアッ！」
ULTRAMAN GEED!
GALAXYRISING!!
ジードライザーで変身出来なくなってしまったリクがゼットライザーを使って変身したジードの新たな姿「ギャラクシーライジング」。ギンガ、エックス、オーブとニュージェネレーションの先輩たちの力を借りた代用フォームとも言える特異な形態です。プリミティブを素体に複雑な形状の鎧を纏ったような斬新なフォルムをしており、腕のカッターのような突起など鋭角的なジードのデザインをさらに洗練したかのようなビジュアルが特徴的です。（狙っているのかどうかはわかりませんが父親のベリアルを彷彿とさせる意匠が至る所にあるのが面白いですね）
ジードのプリミティブと同じような戦闘スタイルもまた印象的です。それでいてスピーディーな動きが多かったりゼットライザーを武器にして戦う点、さらに「レッキングフェニックス」をはじめとした強力な光線技の数々など、ジードの戦闘力をさらに底上げしたかのような描写からこの形態がただの代用フォームではないことを物語っているように思えます。いずれにせよ、これまでのジードとはまた異なる魅力を引き出してくれそうで今からワクワクが止まりません。
リクとSTORAGEとの共闘でギルバリスを見事倒したハルキ。そこでリクくん先輩（呼び方が可愛い）からデビルスプリンターの正体が「ウルトラマンベリアルの細胞の一部」であることが明かされいよいよハルキ自身ようやくこの宇宙の問題に直面することになったようです。さらにこれまで不明だったゼロの行方についても触れるなど、本作の大筋が本格的に動き出したことを予感させてくれます。1話以降未だにブルトンの異空間に閉じ込められているゼロや、人間側に潜伏を続けるセレブロと不穏な描写が続く中、この物語がどのように動いていくのか気になってきましたね。
そして次回はついにゼロが参戦！ジャグラー、ジードときてゼットの師匠登場とここ最近の盛り上がりぶりにテンションが上がりっぱなしです。他にもリクがセレブロに攫われる急展開、スカルゴモラの再登場、そして等身大ゼットの登場などワクワクする要素てんこ盛りで次回が待ちきれないです！
ではまた、次の機会に。
