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仮面ライダーゼロワン 第40話「オレとワタシの夢に向かって」感想

暗き絶望を超えた先に・・・・・・

キミのその笑顔守りたいのさ

仮面ライダーゼロワン RKF 仮面ライダーゼロツー

仮面ライダーゼロワン RKF 仮面ライダーゼロツー

  • 発売日: 2020/06/27
  • メディア: おもちゃ&ホビー
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  • 何十億もの破滅の果てに

 先に言っておきますと、今回のゼロワンはかなりややこしいストーリーが展開されました。冒頭雷の体を乗っ取ったアークが飛電製作所を襲撃し、その攻撃に或人がついに倒れ、さらに不破たちも殺されるという衝撃の序盤。1人残されたイズが或人の亡骸に縋るシーンを「残りの時間どうするのか」と思いながら見ていたら突然アークが襲いかかってくる時間に巻き戻る事態になって頭に疑問符が浮かびました。

 その後アークに殺される或人の映像を何度か見せられ「タイムリープしているのだろうか」などといった考えが浮かんできたところに「これまでの映像はゼアがイズに見せたシミュレーション」という種明かしがされた時は思わず膝を叩きました。イズの中に残っていたゼアを目覚めさせるためにイズに何十億ものシミュレーションを見せることでアークの予測を超えるという展開はAIならではの解決策で視聴者への騙しのトリックにもなっていてかなり面白いと感じます。(一方で全ての視聴者がこれを初見で全て理解するのは難しそうという難点も感じましたが)

 また数えきれない或人の死を見たことでイズが涙を流すシーンも良かったですね。1話の時点では或人が死ぬ可能性を淡々と語っていた彼女がこうして或人に死んでほしくない、生きていてほしいという願望が芽生えてくる流れはベタながらいいものです。イズが或人と共に夢を叶えたい、と自分自身の願いを手に入れることでアークを超える力を得る展開には個人的に大満足しました。

 

 

  • 始まり(ゼロワン)を超える力夢の未来を掴む力

 

ゼロツージャンプ!

ゼロツーライズ!

Road to Glory has to Lead to

Growin'path to change one to two!

 

仮面ライダーゼロツー!!

 

It's never over.

 

 或人がイズと共に夢を叶えようと決意した際に誕生した新ベルト「飛電ゼロツードライバー」を使って変身したゼロワンの最強フォーム、であると同時にゼロワンとは別ライダーとして扱われている異色のライダー。ゼロワンを超えた存在だからこそ”1”の次の”2”というわかりやすいネーミングに加え、手足のカラーが赤など「仮面ライダー2号」を彷彿とさせる要素がチラホラみられるのが面白いです。

 デザインも去年までの平成ライダー最強フォームのような装飾過多な部分がほとんどなく、シャイニングホッパー以上にシンプルなシルエットはゼロワンをそのまま発展させたような印象を受けます。(これはライジングホッパーの時点で非常に情報量が少ないデザインだったからこその搦め手のように思いました)首元の「02」と書かれたマークがマフラーのような意匠としてデザインされているなどの遊び心もあって見ていて楽しいです。様々な観点から平成ライダーとは異なるアプローチを為そうという気概が見られて非常に面白いと感じましたね。

 戦闘に関してもこれまでとは一線を画す要素が満載です。まず超高速で動き回るなど本体のスペックの時点で突出しているのですが、他にもゼロツードライバーにゼアを内蔵していることで「約2兆通りのシミュレーションから最適解を一瞬で導き出す」というシャイニングホッパーを超える桁外れの能力を有しています。それが上記の高速移動と組み合わさることによりワープレベルで動き回る超スピードを発揮するというとんでもないスピード特化のフォームに仕上がっています。ドラゴンボールの如く瞬間移動しながら戦っているような映像表現には度肝を抜かれました。これによりアークの予測を上回って攻撃することが出来る、という形の攻略法を見せられた時はある意味で感嘆しました。敵の理屈をさらに上回るこちらの理屈で粉砕する「理屈のゴリ押し」とも言うべき戦法にゼロワンという作品の「らしさ」を見ましたね。

 

 

 というわけでゼロツーの力でついにアークを撃破し、(肝心の人工衛星そのものが健在なので脅威は未だに終わっていないものの)ひとまず一見落着といった形で終わりました。そう簡単に終わるはずがないだろうとは思っていましたが、この後どうやって本当の意味でアークを倒すのでしょうか。

 そして次回はまたもや滅の主役回のようです。対アークのために或人と協力するようですが、あれだけアークの意思に忠実だった彼がどのようにして離反するのか見ものですね。

 

 

 ではまた、次の機会に。