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仮面ライダーゼロワン 第42話「ソコに悪意がある限り」感想

の光に染まる・・・・・・

こんな展開予測出来るか・・・・・・!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  • 悪意の一歩先(アークワン)へ

 いやぁ、今回のゼロワンは色々と衝撃的でした。

 予告で姿を見せた「仮面ライダーアークワン」は一体誰が変身するのだろうかという前回から脳内で予想し続け、いざ本編を見始めた際に冒頭のイズのシミュレーションから滅が変身するのかと思っていたら、まさかの或人がアークワンに変身するという衝撃展開にまんまと騙されてしまいました。イズをはじめ誰もが抱いていた滅をこのままにしていてはアークになってしまうという危惧に反し、アークの秘書であるアズの狙いは最初から或人だったことには意外に思いつつも、どこか納得してしまいましたね。

 今回或人がイズを破壊されたことによる喪失感、そして滅に対する怒りと憎しみから自ら悪意に呑みこまれてしまう様は中々に痛々しかったです。これまで人間やヒューマギアが抱く悪意に対して懸命に戦い続けてきたものの、いざ自分が当事者に回ったらあっけなく堕ちてしまう辺り彼の心の脆さが感じ取れます。しかしこの1年近く或人とイズが共に過ごしてきた様子を見てきただけに彼の心の支えとして側にいてくれたイズが目の前で爆散したらそうなっても仕方がない、と思ってしまうところもあります。

 それだけに或人を新たなアークに仕立て上げたアズの悪辣さが映えますね。イズを失ったばかりの彼の前にイズと瓜二つの姿で現れた時点で既にえげつないです。アズがどのような言葉で或人を引きずり込んだのか詳細はまだ明らかになっていませんが、いずれにせよロクなことではないことだけは察せられますね・・・・・・

 

アークワン!

シンギュライズ!

 

破壊!破滅!絶望!滅亡せよ!!

 

コンクルージョン・ワン!!

 

 そして或人が変身したアークワンの強さにも驚かされました。素体が剥き出しになったかのようなアークゼロとは異なり、ゼロワンに酷似した装甲を纏った比較的シンプルなデザインに落ち着いていますが、アンテナなど一部が欠け左右非対称になっているマスク、そして無機質な白い装甲に血のように赤いラインが入っているボディからはアークゼロとはまた異なる歪さ、不気味さを感じさせます。

 戦闘シーンでも歩みそのものはゆっくりしているものの、滅の攻撃を事前に受け止めたり、バルカンの放った銃弾をキャッチするなど一切の反撃を許さない隙の無い動きはある種の神々しさが感じられます。さらに必殺技の「パーフェクトコンクルージョン」で周囲全体を吹き飛ばす様は本作のラスボスに相応しい圧倒的なシーンでした。これまで人間とヒューマギアのために戦ってきた或人が変身しているのもあって、アークゼロ以上に「どうやって倒せばいいのか」もしくは「どうすれば或人を止められるのか」という思いを抱かせてくれますね。

 

 

  • その心の在り処

 また今回もう1つ興味深かったのが滅に関してですね。前回再びアークが作られるかもしれない危険性から人類滅亡という夢を見出し、今回ヒューマギア数体に戦いを呼びかける、物語の序盤を思い起こさせてくれる行動を引き起こした滅がイズに説得されるシーンは中々に印象的でした。

 特に心に関するイズとの問答は中々に面白かったです。イズに「ヒューマギアだって心から笑うことが出来る」と説得される中自分に心があることを否定しますが、心を頑なに認めようとしない彼の姿は心を持った人間そのものでした。人間を憎悪するのもまた心を抱いていることでありながら、人間を憎むあまりその人間と同じ心を持っていることを認めたくない滅を見ているとどこか哀れさと愛らしさを感じてしまいます。自身の心の在り処に苦悩する滅がこの後どのように変化していくのか気になるところですね。

 

 

  • 謎の新社長

 そして新キャラの「与多垣(よたがき)ウィリアムソン」についても1つ。ZAIA本社からやってきて唐突に垓をZAIAの社長の座から引きずり落とす謎の登場をしてきた時はかなり困惑しました。何より話数が残り少ない中新キャラを出してきたことにどうにも首を傾げてしまいます。しかしそんな与多垣が迅に連絡を入れた時は非常に驚きました。アークの消滅を迅に伝えたこと、そして彼に滅を破壊するよう命令したことなどからも以前から知り合っていたことが伺えます。

 問題はこの2人がどういった関係なのか。やはりこれまで全くと言っていいほど明かされなかった”迅の復活”に関わっているのではないかと思われます。彼が現在使っているスラッシュライザーにZAIAの名前が入っているのも与多垣が渡したと考えると納得です。(35.5話で迅が連絡を入れていた相手はやはり彼なのでしょうか?)だとするならばこの男が何故迅を甦らせたのかという疑問も湧いてきます。残りの話数でそれが説明されるのか少し心配ですが期待したいですね。

 

 

 というわけで主人公がラスボスとなって人類とヒューマギア双方に立ちはだかるというとんでもない展開になってきたゼロワン。主人公の闇堕ちは特撮においても数あれど、ここまで強大な敵と化す事例は今までなかったように記憶しています。それだけにこの先どうなってしまうのか期待と不安が押し寄せてきますね。

 個人的には破壊されたイズが何らかの形で復活してくれないかな、などと考えています。そして近年のライダーにおける”ヒロインのライダー化展開”から「仮面ライダーイズ」が誕生したりとか・・・・・・・・・・・・ないですかね?

 ともあれゼロワンも残り3話。どのように話が着地するのか全く予想がつかなくなったからこそ次回は見逃せないですね。

 

 

 ではまた、次の機会に。