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ウルトラマンZ 第10話「宇宙海賊登場!」感想

宇宙海賊を迎え撃て

バロッサ星人からバド星人と同じ匂いがするぞ・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  • 令和のバド星人

 今回のZは前回キングジョーを送り込んできた宇宙人「海賊宇宙人 バロッサ星人」との戦いが描かれました。久しぶりの新規宇宙人であるバロッサ星人は渦を巻いたような意匠が体のあちこちにあり、頭部のウサギのような耳に顔の青白い目が特徴的なデザインでかなり不気味な印象を受けます。本編の描写に関しても相手の頭を掴んで操り、催眠術も使えるなど戦闘以外での狡猾さが見て取れます。今回その能力を駆使してSTORAGEの基地に侵入し、ヨウコ先輩を人質にしてキングジョーを再起動に成功した際はその不気味さに相応しいホラーチックな宇宙人だと感じていました。

 しかしキングジョーを再起動させてからは雲行きが怪しくなります。バコさんのハッタリにまんまとはまりキングジョーの起動装置だと思って手に取った彼の弁当箱(しかも今時日の丸弁当であることに少し驚き)を手に取ってしまい、その隙を突かれた攻撃に思わず盗んだメダルを落としてしまうなどマヌケな面が少しずつ見られました。まぁこの時点では人間側の機転が利いているという印象の方が強いですが。

 その後巨大化してからは一気にコミカルに。今まで強奪してきたであろう武器を地面に突き刺し無限の剣製武蔵坊弁慶の如きアピールをしてきておいて、いざゼットとの戦闘が始まり苦戦してきたら砂や砂利を投げて目潰しをしてくるセコさには思わず笑ってしまいました。催眠術まで使い一度はゼットを追い詰めるものの、ジャック、ゾフィーウルトラの父のメダルを使ったゼットの新必殺技「M78流・竜巻閃光斬」の前にあえなく敗れて花火の如く爆発したシーンは見ていて何とも言えない気持ちになります。

 前半はあんなにも不気味で恐ろしい宇宙人としての雰囲気を出していたのに、後半に入ってから唐突にコミカルな挙動になったことに動揺を隠せません。まるで途中から別の話になったかのような感覚です。とはいえバロッサ星人のキャラクター自体には大いに楽しませてもらいました。上記の不気味な見た目と能力に加え、「宇宙海賊」という大物感溢れる二つ名に地球人を「下等生物」と見下す尊大な態度と強敵のようなオーラを出しておきながら、いざ戦いになると卑怯な戦法でウルトラマンを惑わす情けなさは『ウルトラセブン』屈指のネタ宇宙人「宇宙の帝王 バド星人」のことを思い起こさずにはいられません。バド星人を推し宇宙人の1人としている我がブログとしては、このバロッサ星人のことも推していきたい所存ですね。

 

 

  • 大人たちの戦い

 とまぁ今回はバロッサ星人のネタがあまりにも強かったのですが、それ以外にもSTORAGEの大人たちの活躍も印象に残りました。

 まずはヘビクラ隊長について。バロッサ星人に用済みとばかりに切り伏せられそうになったヨウコ先輩とユカをすかさずジャグラーの姿で守ったシーンは興奮しました。バロッサ星人を物ともしない強さにも惚れ惚れしましたが、何より正体がバレる恐れがあったのにも関わらずその姿で自分の隊員を守って見せるその光景に感動を覚えます。何だかんだジャグラーもお遊びで防衛隊をやっているわけではないといことがわかって嬉しい限りです。その結果ユカに「解剖してみたい」と興味を持たれてしまうことになった件に関してはご愁傷さまですが・・・・・・

 そしてバコさんに関してもいぶし銀な活躍が目立っていました。序盤キングジョーの技術の転用に期待する整備班たちに「この技術はまだ我々人類には早すぎるかもしれない」と釘を刺しておくシーンはその一歩引いて発言する姿にこの人の冷静さを感じましたし、バロッサ星人に上記のハッタリをかます際に放った「こういうのは年寄りに任せておけ」にはさらにシビれました。若者が多いSTORAGEを支えてくれる大人2人の活躍を存分に堪能出来て非常に楽しかったです。

 

 

 さて次回はこれまでの戦いをまとめた特別編・・・・・・要するに総集編になる模様。今のご時世普通に撮影するだけでも大変、ましてや毎回高クオリティの特撮シーンを製作しているウルトラマンのような作品は特にスケジュールが過酷であることが容易に想像出来るので、次回に関しても納得は出来ます。残念ではないと言ったら嘘になりますが、総集編には総集編なりの楽しみ方があるのでキチンと見ておきたいと思います。(感想に関しては個別にするか検討中ですが)

 

 

 ではまた、次の機会に。