ゴジラ新プロジェクト
— ゴジラS.P<シンギュラポイント> 公式 (@GODZILLA_SP) 2020年10月8日
ボンズ×オレンジ制作による完全新作TVアニメシリーズ
『ゴジラS.P<シンギュラポイント>』
シリーズ構成・脚本は、日本を代表するSF作家であり芥川賞作家の円城塔さん。本作 #ゴジラSP で、TVアニメのシリーズ構成&全話脚本に自身初挑戦となります。https://t.co/LSqZ3gkaJu pic.twitter.com/SpNkww32Jg
完全新作TVアニメシリーズ「ゴジラ シンギュラポイント Godzilla Singular Point」公式サイト
ゴジラの完全新作アニメがテレビシリーズで製作決定!!
まさかの情報に衝撃を受けました。劇場アニメである”アニゴジ”こと『GODZILLA』三部作以降途絶えかけていた日本のゴジラ展開がこうして新たな兆しを見せたこと、しかもアニゴジと同じアニメ作品であることに喜びを隠せません。
アニゴジはファンの間での評価は低いのの僕と母にとっては非常に面白い作品で(特に母に至っては「『ギャレゴジ』以降の新世代ゴジラの中ではアニゴジが1番好き」とのこと)三部作ともに楽しんで観ていました。ゴジラをはじめとした怪獣たちを”カウンター”として描いた独自の解釈に膝を打ち、主人公のハルオの復讐と苦悩を中心としたドラマに息を呑んだ思い出は今でも忘れません。この作品の公開が上記の新作に繋がったのだと思うと応援していた甲斐があったというものです。
そんな新作アニゴジの脚本を担当するのは「円城塔(えんじょう・とう)」氏。芥川賞を受賞した作家とのことですが今のところあまり知らない方なので、今度著作を読んでみたいと思っています。そして作品タイトルにある「シンギュラポイント(技術的特異点)」というワードが気になります。上記の円城氏がSFを得意としていることから人類の文明と密接に関わってくる物語になりそうな予感がしますね。公開された本作ゴジラの”獣感”溢れるビジュアルといい、ワクワクが止まりません。来年の放送開始が待ちきれませんね。
というわけで以下、今週の簡易感想です。
戦翼のシグルドリーヴァ
第1話「館山基地へようこそ!」
『リゼロ』の長月達平氏がシリーズ構成を務めているとのことで興味が湧き、初回から1時間という気合の入った内容に驚いた作品。人類を襲う謎の敵対勢力とそれらに対抗出来る力を備えた美少女たちの戦いを描くという今となってはありふれた世界観ですが、本作は敵の「ピラー」についての描写を除いて説明不足な部分がありました。特に「ワルキューレ」「英霊機」「ネームド」といった人類側の勢力の固有名詞が出てくる中、それに対する説明がほとんどないため不親切さを感じずにはいられませんでした。
一方で登場人物の描写に関しては見事。ネームドワルキューレの1人「クラウディア・ブラフォード」が戦いの中で自分だけが生き残ってしまうことに苦悩していく姿を見せながら、派遣先の館山基地で出会った仲間たちの触れ合いを経て少しずつ心を開いていく過程をじっくりと描いており、終盤は館山基地のみんなあったけぇ・・・・・・という気分に浸れました。キャラ同士の掛け合いも軽快かつコミカルでテンポよく進むので楽しんで見ることが出来ました。メインの女子だけでなく戦闘機部隊の男3人に整備士の爺さんと男キャラも濃い面子ばかりで見ていて飽きません。
作品の要となる空戦シーンも素晴らしかったです。よく動くCGで描かれた機体が空中をビュンビュン飛び回る様子や着弾の際などの重い音響は迫力満点でした。またワルキューレたちが駆る英霊機はそれぞれ特徴的な装備が施されている他、各キャラの性格に沿った戦い方を披露してくれるので空戦ミリタリーに詳しくない身でもどれがどの機体か、などの区別が付きやすくなっていて小気味よく見れましたね。機体に翼が生えるシーンとヴァンドランデ(ピラーの急所)を刀で斬るシーンには笑い転げましたが思った以上に見やすく楽しい作品だったので今後も楽しみです。
池袋ウエストゲートパーク
第1話「北口スモークタワー」
石田衣良氏の小説がまさかのアニメ化。舞台となる池袋を現代の情景にアップデートしているものの「池袋の秩序を守ろうとする若者の物語」という話の筋は変わっておらず思ったよりもわかりやすく描かれていました。ただ話が淡々と進んでいくのであまりのめり込むことが出来なかったのが残念です。今回に至っては特に大きな山場がないままあっさりと事件を解決してしまったので「え、もう終わり?」といった肩透かし感がありました。
また主人公の「マコト」に”キング”こと「タカシ」以外にも主要メンバーをバンバン出してくるのでかなり若干ゴチャゴチャした印象を受けました。(まさか吉岡さんやゼロワンまで1話で出してくるとは・・・・・・)全体的に登場人物紹介回といった感じだったので本格的な物語は次回以降になりそうですね。
ストライクウィッチーズ ROAD to BERLIN
第1話「アルプスの魔法少女」
ストパン2期がもう10年前だと・・・・・・!?と別の方にショックを受けましたが、それは置いておき久しぶりの続編に興奮せずにはいられませんでした。冒頭のネウロイ出現とウィッチの配属といった説明を聞いた時点で既に懐かしさに溢れる事態に。空戦シーンにCGが多用されていることに時代を感じつつ、かつての501部隊の活躍を再び見れたことについ感動してしまいます。お尻にこだわったカメラワークとかも懐かしいな~
登場人物に関しても当時と全く変わっておらず安心感がすごいです。もっさんこと坂本さんが本格的に501から外れることが決定したことに一抹の寂しさを覚えますが、OPの映像を見る限り今後も出番自体はありそうでホッとしました。そして主人公の芳佳に関しては相変わらずの前向き暴走特急キャラだったので安定感があります。友達の父の危険を知って後先考えず今すぐ助けに行こうとする無鉄砲ぶりやろくに整備されてないストライカーユニットを持ち前の魔法力でカバーする力技には「さすが宮藤!!」といった気分になりましたね。
そして久しぶりの敵がネウロイではなく氷山・・・・・・と見せかけて氷山型のネウロイだと判明したラストには度肝を抜かされました。劇中でも語られていたように水が苦手なはずのネウロイが海中を動き回るシーンの衝撃はシリーズを見続けてきた人ほど大きいと思います。今回の話を見る限り本作は「新たに進化したネウロイ軍団」が相手になりそうですね。(そういえば1期のネウ子との件はどうなったんだろうか・・・・・・?)
ゴジラといえば来年の5月に公開予定のハリウッド映画『ゴジラVSコング』の方も非常に楽しみです。本来は今年公開されるはずだったのが現在の情勢により延期になってしまったことが残念だっただけに、来年やってくれると発表された時の喜びは計り知れません。『キングオブモンスターズ』で”王者”としての威厳を見せたゴジラ相手にコングがどのような戦いを繰り広げるのかという期待が湧きます。
2014年以降、様々なクリエイターの手によってゴジラ作品が作られ続けていますが、作り手によって異なる「ゴジラ、ひいては怪獣に対する独自の解釈・描写」を見せてくれるのは見ている側としても楽しいものです。個人的には今後も様々な人にゴジラに関わってもらい、それぞれが抱いている尖った「ゴジラ観」を見せてほしいですね。
ではまた、次の機会に。