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ガンダムビルドダイバーズ バトローグ 感想

夢の続きをここに

「どうして『10分』だけなのよォオオオ~ッ!!」となるくらい濃密な時間であった・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  • その後のヒロトたちとドリームマッチ

 『ガンダムビルドダイバーズRe:RISE』が大団円を迎えてから約3か月、その後を描いた『バトローグ』がついにやってきました。3か月前はどれだけ待たされるのかと思っていましたが、気が付けば時間が経つのもあっという間です。どんなバトルや物語が紡がれていくのかとワクワクして待ちに待った分、約10分の映像ながら最高のものを見せてもらいました。

 

 本作は事前に開催された「ガンプラ大投票」によってこれまでのガンプラHGシリーズからアニメでのバトルを見たい機体への投票を募り、その結果選ばれた機体がアニメに出てくることになりました。既存の機体オンリーなのでビルドシリーズ特有の改造されたガンプラが出てくることはなく、その辺りは少々残念でしたが、その分様々なシチュエーションでの夢のバトルが見られました。

 

 

 といった風にゲームのような作品の枠組みを超えたバトルをアニメで繰り広げたのはビルドシリーズならでは。デスティニーのパルマフィオキーナとゴッドのゴッドフィンガーのフィンガー対決やⅡネオ・ジオングミーティアというデカブツ同士の激突など、ファンが見たいと思っていたシチュエーションを次々と見せてくれたので終始興奮しっぱなしでした。特にバルバトスやバエルなど『鉄血のオルフェンズ』の機体が参戦したことが嬉しかったですね。本作のおかげで鉄血もついにビルドシリーズの仲間入りを果たしたことに喜びを感じます。

 

 またRe:RISEのビルドダイバーズメンバーがそれぞれ親交の深い相手と対戦したのも良かったですね。SDガンダムのことになると早口になるアヤメの隙をつくパルに憧れのキャプテンジオンを相手にするカザミ、保護者であるマギーさんを容赦なく潰すメイと彼らのやり取りも楽しいものでした。

 何よりラストのヒロトとチャンプの対決は目を見張るものがありました。かつて同じフォースに所属していた者同士のバトルというのもあるのですが、ヒロトが黙ってAVALONを抜けたことに対する後ろめたい気持ちをチャンプが遠慮なく叩き伏せる形で解消するのが良かったです。その後ヒロトが”今の自分はビルドダイバーズである”ことをはっきりと口に出すまでの流れはお見事。本編では描き切れなかった因縁をようやくここで果たせたことに安堵の気持ちを覚えます。

 あと個人的にチャンプのやりたい放題っぷりは最高でしたね。ドラグーンの羽で白刃取りを披露したと思ったらそのドラグーンを手掴みで相手にぶっ刺すなど本来のストフリならば絶対にしないような戦法を使ってきて、なおかつ普通に強いのがこの人のメチャクチャさは相変わらずであることを表していました。他にも珍しくAGE系以外の機体を使ってきたかと思ったらラストに種割れとXラウンダーの合わせ技を使ってきた時には笑い転げました。何が何でもガンダムAGEの要素をねじ込もうとしてくるその徹底ぶりにはAGEフリークとして感服する他ありません。

 

 さらにエルドラのその後が描かれたのも嬉しいポイント。今回のバトルの中継をフレディが実況を務め、それを村のみんなが楽しんでみる様子にはほっこりします。(たどたどしくも一生懸命機体の説明をしてくれるフレディが可愛い)特に本編のラストで拾われたガードアイが子どもたちに受け入れられ、仲良くしている姿を見ていると戦いは終わったのだと改めて実感します。村人たちの後ろでクアドルンも視聴しているのが中々シュールな点も含め、こうした「その後の姿」を見せてくれると物語の終わりというものをゆっくりと受け入れられることが出来るので、それを実現してくれたのは本当に喜ばしいことですね。

 

 

 というわけで夢のバトルを見せてくれただけでなく、リライズの後日談もしっかりやってくれた見事な特別編でした。ただ個人的にはリライズだけでなく無印ダイバーズの要素も入れてほしかったところ。本家ビルドダイバーズのメンバーで出演したのがアヤメだけ、というのは少々寂しかったです。正直ヒロトVSリクの新旧主人公対決を今度こそしっかりやってほしかったなぁ、と思っています。バトローグは全1話ということでこれっきりですが、いずれ何らかの形で彼らの活躍を見せてほしいですね。

 ともあれ素晴らしい内容であったことには変わりありません。これにてビルドダイバーズは無事完結。次があるかはわかりませんが、新たなビルドシリーズの展開を心待ちにしつつ、再び視聴しておきたいと思います。

 

 

 ではまた、次の機会に。