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デュエル・マスターズ キング 第30話「ランキング上位から盗み出せ!強さの秘密と4つの秘宝!」感想

騙されたのは誰か?

デュエマ中の慢心は禁物だと身をもって教えてくれる主人公

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  • 盗難という名の冒険

 今回のデュエマキングはジョーが強くなるためにアバクたち王国勢の強さの秘密を探ろうとするシーンからスタート。諜報と隠密のために作った新ジョーカーズ≪百万面相 トカゲ丸≫の情報収集によって現在ランキング上位を独占している4人(大会運営側の参加者ばかりが上位とか色々疑われそうだな・・・・・・)の強さの源が「謎の宝箱」にあると突き止めたジョーたちは4つの宝箱を集めた際に現れる「デュエ神さま*1に最強の力を貰うためにそれぞれの宝箱を盗むことになった際は笑ってしまいました。やってることは泥棒なんですが、ジョー自身は宝探し感覚であることに子どもの無邪気故の恐ろしさというものを感じます。

 キャップを仲間に加えてついに始まった宝箱盗難ですが、それぞれの宝箱に「舌切り雀」「竜宮城の乙姫」「泉の精」といった謎の連中が出てきた時は目が点になりました。本作のジョーカーズが昔話モチーフを活用している中で相手も同じモチーフの罠を仕掛けてきたことに動揺を隠せません。しかもあんまり罠として機能してなかった点もおかしさを加速させます。しかしこれらの宝箱の情報が全くのデタラメで、チョウキによる罠だと判明した時は面白かったですね。相手を欺くために忍者の格好までしたのに実際に欺かれていたのはこちらだったという”化かし合いのような場外戦術”は結構好みです。チョウキもジョーを騙す策略家な一面を見せてくるなど興味深い前半でした。まぁデュエマで勝つために騙す必要はあまりなかったとは思いますがね。

 

 

  • 輝く舞台を彩る麗しきメインイベンター

結晶龍(けっしょうりゅう) プロタゴニスト 水/火文明 (4)
クリーチャー:スピリット・クォーツ・ドラゴン/美孔麗王国
パワー5000
▪️相手がクリーチャーを選ぶ時、自分の他のクリーチャーがバトルゾーンにあれば、このクリーチャーは選べない。
▪️自分のターン中、1枚目のカードを引く時、かわりに自分の手札をシャッフルして山札の下に置き、その後、その手札の枚数より1枚多くカードを引く。
▪️自分の「ビビッドロー」能力のコストを最大2少なくする。ただし、コストは0以下にはならない。

 チョウキが新たに繰り出してきた美孔麗王国のクリーチャー。多色クリーチャーしか存在しない特殊な種族であるスピリット・クォーツ*2がドラゴン化した「スピリット・クォーツ・ドラゴン」という新種族を引っ提げてきた驚きのカードです。カード名に「結晶」とあるのにクリスタル・コマンド・ドラゴンではないのか・・・・・・名前にあるプロタゴニストは映画や演劇などのフィクションにおける「主人公」の呼称の1つですが、後述の能力は主人公というよりは黒子的と言えます。

 コスト4、パワー5000と基礎スペックは上々。さらに場に味方クリーチャーがいればアンタッチャブルになる能力を持っているため中々に場持ちが良いです。このクリーチャーを召喚するときは事前に他のクリーチャーを出しておくと安心して着地させることが出来るでしょう。

 さらに他の2つの能力がまた特徴的です。1つはターン最初のドローの際に行われる手札交換。置換効果によって手札を山札に戻し、1枚増やしたうえで引き直せるというもので、当然のことながらビビッドローとは相性抜群です。美孔麗王国を中心としたデッキであるならビビッドローを持ったカードを複数枚引くことも可能で、不安定なビビッドローの成功率を一気に上げてくれます。またビビッドロー以外にも一度に大量のドローする点を活かして≪天災超邪 クロスファイア2nd≫のG・ゼロ条件や≪龍波動空母  エビデゴラス≫の龍解条件を達成するために使用するのも面白そうです。

 そしてビビッドローのコスト軽減能力とも噛み合っている点が見事。前述の引き直しによって引いたビビッドロー持ちのカードのコストをさらに下げて複数枚を一気に使用することも難しくありません。徹底したビビッドローサポートとして完成した1枚と言えます。

 しかしコスト軽減はともかく、手札交換能力が使えるのは早くても次のターンのため召喚してからパフォーマンスを発揮するまでにタイムラグが生じてしまうのは難点ですね。また手札交換は強制なので、手札にキープしておきたいカードがある場合にはかえって能力が邪魔になりかねません。

 アンタッチャブルに関しても万全とはいかず、場の他のクリーチャーを先に除去された場合には能力が消失してしまいます。そうとは行かずともマッハファイターなどバトルによる除去には滅法弱いので注意が必要です。ともあれその辺りをキチンと対策しておけばいぶし銀な活躍が見込めるでしょう。

 

 

  • シュシュッと参上!忍ぶどころか暴れるぜ!

百万面相(ひゃくまんめんそう) トカゲ丸(まる) 火/自然文明 (10)
クリーチャー:ジョーカーズ/チーム切札/スペシャルズ
パワー16000
T・ブレイカ
▪️自分のクリーチャーはすべて「スピードアタッカー」を得、アンタップしているクリーチャーを攻撃できる。
▪️自分の他のクリーチャーが相手のクリーチャーとバトルする時、かわりにこのクリーチャーにバトルさせてもよい。
▪️このクリーチャーがバトルに勝った時、相手のシールドを1つブレイクしてもよい。

 ジョーがチョウキたちの強さの秘密を探るための隠密行動用に生み出したジョーカーズ。(何気にアニメでは久々の登場となる新規スペシャルズです)トカゲが忍者の格好をしたビジュアルですが、残念ながら種族にシノビは入っていません。アニメでは忍者「服部半蔵」の本を元に作られていましたが、名前からして「怪人二十面相」もモチーフに入っていそうですね。

 アニメでの小柄な見た目に反してコスト10、パワー16000のT・ブレイカーという大型のクリーチャーで、味方全員にスピードアタッカーとアンタップキラーを付与する豪快な能力を持っています。(アンタップキラーはマッハファイター登場に伴い近年では新規であまり見なくなっていたので少々懐かしく感じます)もちろんこのカード自身もその恩恵を受けるので単体でもその巨大なスペックを大いに活かすことが出来ます。

 またバトルに勝った時にシールドをブレイク出来る能力に加え、置換効果で味方のバトルを引き受ける代理バトル能力も備えておりバトルでの除去にはもってこいのカードと言えます。バトル勝利時のブレイクにキリフダッシュを使うことも可能で、相手クリーチャーを殲滅しつつ自分はどんどん展開していってボードアドバンテージを一気にひっくり返すポテンシャルを秘めています。

 ただ10という非常に重いコストをどうやって出すのか、というのが問題ですね。マナを貯めて出すにしても他クリーチャーとの組み合わせが重要である以上なるべくマナは残しておきたいところです。そのためコスト軽減を活用したり、Jチェンジ10を持つスコプンプン≫でマナから踏み倒すといった工夫が必要となります。また能力の付与にジョーカーズやチーム切札などの縛りはないので≪轟破天九十九語≫で共に踏み倒した味方と共に相手クリーチャーを一気に倒していく、なんて豪快な使い方も出来ます。強力な能力を持ったカードなので、是非とも活かしてみたいですね。

 

 

  • 敗北の舞台に引きずり出された者

 というわけで始まったジョーVSチョウキのデュエマですが、まさかのジョーの敗北で終わったことに度肝を抜かされました。しかも余裕しゃくしゃくでチョウキに挑んだばっかりに相手の力量を見誤り、負けてしまうというオチは中々にショッキング。対するチョウキがビビッドローを活かした華麗な戦法に加え、切り札の≪メテヲシャワァ・ヲヲロラシアタァ≫のトリガー封じを駆使して完膚なきまでに叩き潰してきたため余計に絶句してしまいます。

 ただでさえ前半まんまと騙されてしまったのに、デュエマでも「チョウキ程度なら余裕」と舐めてかかった結果負けてしまった辺り今回のジョーはかなり慢心していたことがよくわかります。そしてこの慢心はこれまで順調だった戦績が招いたものだと感じました。恐らく今までアバクのような強敵に負けることはあっても、普段のデュエマでは普通に勝ち続けてきたために内心では「まだ大丈夫だろう」と思っていたのでしょう。これまでアバクに勝つため試行錯誤していた時も本心ではまだ焦ってはいなかったことがわかったのはかなり衝撃的です。さすがに今回の敗北で「このままじゃダメだ」と本格的に反省しだしたので、今後どのように成長していくかを見守っていきたいと思います。

 

 

 そして次回はそんなジョーのためにモモキングとモモダチたちが大長老の元で修業する模様。ここまで敗北の苦渋を味わってきた彼らが主であるジョーに報いようと奮闘する様子が見られるのは嬉しいですね。果たしてモモキングたちは如何にして新たな力を手にするのかワクワクが止まりません。

 

 

 ではまた、次の機会に。

*1:現実のデュエマ公式大会などのイベントに出没する謎の人物。余談だがこの人物が描かれた≪デュエマの神店員 デュエ神さま≫というカードが存在する。

*2:極神編での表記は「スピリット・クオーツ」。どちらも同じ種族として扱われる