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2020年秋アニメ&特撮簡易感想 その21

 

 

 つい先日のことですが、母がリアルタイムで『ダイの大冒険』を視聴した時のことです。視聴していたとは言っても母は仕事に少し手を付けている途中でちゃんと見てはいなかったそうなのですが、本人曰く「セリフで大体の状況を説明してくれるから聞いているだけで話の内容がわかっちゃった」そうです。(ちなみにその時間僕は爆睡していました。当然その前番組である『ウルトラマンZ』もリアルタイム視聴を逃すことに・・・・・・)

 そう思って録画しておいたダイ大を見てみると、確かに説明ゼリフが多いことに気が付きました。敵のヒュンケルは自身の過去だけでなく武器の力も懇切丁寧に説明していましたし、ダイもポップも自分の置かれている状況を内心で語ってくれるので確かに映像を見ていなくても何が起こっているのか大体わかります。

 この手のバトルを扱う漫画は登場人物たちの能力や力を読者に伝えるために頑張って説明することが多いですが、ダイ大は中でもかなり説明が多いですね。これはメインの読者である子どもたちに少しでもわかりやすく伝えようとする「配慮」から来ているのではないかと個人的には思います。

 それ自体は素晴らしい一方、わざわざ主人公たちに自分の能力について話してしまう敵側など、一歩間違えると不自然に感じてしまうかもしれない危険性もあります。物語を出来る限り読者にわかりやすく伝えたい、しかし話の流れに不自然さが出てはいけない。この手の漫画を描くうえでこのジレンマからは逃げられないんだろうなぁ、と創作の難しさを感じることになりましたね。

 

 

 

 

 というわけで以下、今週の簡易感想です。

 

 

 

 

 

 

 

ひぐらしのなく頃に

第10話「祟騙し編 其の参」

 祟殺し編ベースかと思ったら皆殺し編が始まった。何を言ってるのかわからねーと思うg(ry

 圭一以外の誰かが鉄平を殺すのだろうか?と考えていた中この展開は熱い!祟殺し編のように殺人で解決するのではなく、仲間と共に正攻法で困難に立ち向かう皆殺し編の流れがすごく好きなので、圭一が覚醒して詩音を説得する辺りからもうテンションが上がりまくりでしたよええ。梨花も綿騙し編の時の八つ当たりしていた姿はどこへやら、露骨にやる気を出してきましたが気持ちはすごいわかります。涙ながらに「沙都子を助けて」と言うシーンはここまで諦めかけていたであろう彼女を知っていると嬉しくなりますね。

 分校のみんなも積極的に協力してくれてこのまま沙都子を救い出せそう!という感じですが本作のこれまでの流れから考えるにそうはならないんでしょうねぇ。特に児相職員が「鉄平氏が虐待をしたという事実は確認されていない」という発言が引っかかりました。未だに虐待の描写がない辺り、やっぱり沙都子は鉄平に虐待されていないのでしょうか・・・・・・?(あとラストの大石のカットも意味深すぎて怖いですね)

 それはそれとして今回は詩音の狂犬ぶりが素敵でしたね。自分と大切な人を脅かす相手なら誰であろうと力ずくで排除しようとする姿を見てそうそうこれこそ園崎詩音だよ、と思わずにはいられませんでした。「じゃあね!殺してくる!さようなら!」の勢いは何度見ても笑ってしまいます。(そんな今にも噛みつきそうな詩音を前にしても冷静にお役所対応をする児相職員すげぇと思ってしまったり)でも本作がシリーズ初見の人は綿騙し編の時の詩音とのギャップに驚いているだろうとも思いました。ひぐらし初心者の皆さん、これこそ園崎詩音ですよ・・・・・・!

 

 

呪術廻戦

第11話「固陋蠢愚」

 オタクに優しいギャル(男)は実在したんだ・・・・・・!となった回。初対面の人とすぐに仲良くなってその相手の家族とも打ち解けられる悠仁の尋常ではないコミュ力に驚かされっぱなしでした。このまま仲良くなれたら、と思った矢先に順平の母親死亡からの順平の暴走までの流れにこの作品の展開が如何に救いが無いかを思い知りました。もし順平が真人よりも前に悠仁に出会えていたらこうはならなかったのかと考えてしまう辺り無情に思えますね。(あとサブタイトルにある「固陋蠢愚(ころうしゅんぐ)」の意味を調べたところ、「他人の意見を聞くことなく、視野が狭いために、柔軟で適性な判断が出来ないこと。「固陋」は他人の考えを聞かず、視野が狭いこと。「蠢愚」は愚かで知識がないこと。*1と出たので余計気が滅入りましたね・・・・・・)

 一方でまたもやナナミンの株が上がりました。自分を責める悠仁に「子供であることということは決して罪ではない」と諭すシーンは大人としての責務を果たそうとする責任感の強さと相手を想う不器用な優しさに溢れていて素晴らしかったです。悠仁も殺すことに関して自分なりの理屈による抵抗を見せていますが、果たしてどこまで貫けるのか・・・・・・もう偽予告までしだしたじゅじゅさんぽが唯一の癒しになりつつあります。

 

 

遊☆戯☆王SEVENS

第28話「合宿!お寿司デュエル」

 大会のために合宿をするというスポーツものならよくある展開の1つ、なのですがデュエルの大会なのに普通に体を鍛えている様子を見て違和感を覚えない辺り自分はもう毒されているんだな・・・・・・とちょっと感じたり感じなかったり。それよりもその大会が例によって例の如く何者かの罠だったりしないのかということが気になって仕方がありませんでした。特に騙されやすいルークに届いた、という点がどうにも怪しいです。

 前半パートでは謎の新ヒロインと遊我が仲良くなるラブコメ展開。新キャラ「六葉アサナ(ムツバ・アサナ)」は“男装の麗人”とも言える華麗なビジュアルが素敵なんですが、その格好のまま重機に乗る姿が非常にシュールでした。彼女が所属するゴーハ6小のデュエル部はみんな重機に乗っているようですが、もしや乗ったままデュエルするのでしょうか・・・・・・?重機のままで決闘疾走だと!?ふざけやがって!!

 後半のデュエルパートはロミンVS寿司子の女子対決でしたが、まさかの寿司子の勝利に驚かされました。ロミンは新カードの「夢弦のフォルダーブリッツ」まで出してきたのに負けてしまった辺り、我慢がどうとか以前に単純なデュエルの実力を鍛えていくべきなのかもしれませんね。彼女の今後に期待です。

 

 

ドラゴンクエスト ダイの大冒険

第11話「魔剣戦士ヒュンケル」

 ダイたちにとって兄弟子とも言えるヒュンケルが如何にして魔王軍になったのかが描かれた今回。魔物たちによって育てられ、養父バルトスをアバンに討たれたことからくる怒りと憎悪は映像もあってかなり心にきます。ダイも同じように魔物に育てられたからこそヒュンケルの気持ちに理解を寄せる展開が上手いと感じますね。(また後述のクロコダインの行動も含めて、「例え魔王軍の魔物でも全員が悪人ではない」であることがしっかりと描写されているのも印象的です)そしてヒュンケルの「鎧の魔剣」と「ブラッディースクライドを前に惨敗するなどこの辺りの切羽詰まった危機感は半端ないです。

 またダイたちを救いに現れたクロコダインのカッコよさに惚れる回でもありました。ダイとポップとの死闘を経て戦士としての誇りを取り戻してからのクロコダインのおっさんは本当にカッコいいので興奮しましたね。今回はヒュンケルの足止めをするだけでしたが、この頑丈さが後々まで彼らを助けることになると思うとその時が楽しみです。「クロコダインの不死身伝説」はここから始まるのだ・・・・・・!

 

 

ウルトラギャラクシーファイト 大いなる陰謀

第4話

 リブットたちの激闘を描いた前回とは打って変わり、今回はベリアルの過去に焦点を当てた内容になっていました。『タロウ』や『メビウス』で断片的に語られてきた「ウルトラ大戦争(ウルティメイトウォーズ)」の内容を冒頭からガッツリやっていて興奮しました。特にケン(後のウルトラの父とエンペラ星人の一騎打ちのシーンはメビウスでの回想と同じ背景を使っていたのが素晴らしかったですね。当時の雰囲気をなるべく損なわないようとしようという作り手のこだわりを感じました。

 そしてベリアルが如何にして力を求めるようになったのかが丁寧に描写されていて中々心にきました。マリー(後のウルトラの母を一目で気に入るシーンなど意外と一途なところがあるのも萌えます。(「俺の伴侶に相応しい」とか言い方が不遜な辺りが余計可愛い)そんな友人の想い人とイチャイチャしつつ自分が隊長に選ばれたことを当人の前で喜々として報告するケンはさぁ・・・・・・・・・・・・お前本当にそういうところだぞ。

 そして本来の歴史通り順調に闇堕ちするかと思いきやまさかのタルタロス介入からのアーリースタイルのまま敵に寝返る展開には驚きました。正史から外れたあの世界の今後も気になるところですが、わざわざ過去を遡ってまでアーリーベリアルを仲間に迎え入れたタルタロスの真意がどこにあるのか非常に興味深いです。あとこの調子だと次回はトレギア闇堕ち回までやるんだろうな・・・・・・・・・・・・ワクワクが止まらねぇ!!

 

 

ポケットモンスター

第49話「コハルと不思議な不思議なイーブイ

 待っていました久々のコハル回。(コハルは出番が少ない分、主役回では一歩一歩しっかりとした成長を見せてくれるので結構楽しみなんですよね)今回は研究所から抜け出したイーブイと触れ合っていく内に小さな絆を育んでいく内容が見ていて微笑ましかったです。「自分が何をやりたいのかまだわからない」コハルと「一体何に進化するのかまだわからない」イーブイが通じ合う構図には唸らされます。初ゲットを体験し父からロトム図鑑も貰ったのでサトシ&ゴウと共にリサーチフェローの冒険に進むのもあと少し、といった感じですね。

 また今回コハルが譲り受けた「いずれの進化形にも進化しないイーブイ」のことが結構気になります。ある種の突然変異であるかのような説明をされましたが、このイーブイが一体何に進化するのか、それともどの進化形にもならずイーブイのままコハルと過ごすのか今後が楽しみです。個人的にはこれまで発見されていない新しい進化形になる展開になったらいいなぁ、とか考えていますが。

 

 

憂国のモリアーティ

第10話「二人の探偵 第二幕」

 前回犯人を殺す取引に跳ね除けたホームズに惚れたものの、「あの時殺していれば真実に近づけたかもしれない」と後悔する彼の姿を見て絶句しました。答えが出ないまま過ぎていく日々に焦りを感じる気持ちはわかりますが、自分の欲求のためなら人命も軽んじるなど、ホームズは良くも悪くもどこか子どもっぽいところがあると少々感じました。今回はワトソンと口論になってしまいましたが、2人がここからどうやって「本当の相棒」になっていくか気になるところ。

 一方ウィリアム兄弟と会った時のホームズの冴えは興奮しましたね。既にウィリアムたちが怪しいと見抜いてブラフを放ってきた辺り事件を前にしての推理の優秀さは流石と言えます。それに対するウィリアムの返しもまたオシャレ。鉄道内で発生した殺人事件がウィリアムの差し金であるのかという懸念はありますが、この2人の推理対決も俄然楽しみになってきましたね。

 

 

 記事冒頭でも話したダイの大冒険、毎週楽しんで見ていますが、一方で「これ子どもにウケているのだろうか?」という疑問を度々抱いてしまうところがあります。ネットで盛り上がっているのは明らかに当時原作を読んでいた大人たちばかりですし、今の子どもたちがダイ大をどう思っているのかちょっと気になります。そういったいらぬ心配などせず純粋に楽しみたいとは思うのですが、ついつい考えてしまう辺り自分も歳を取ったなぁと思わずにはいられませんね。

 

 

 ではまた、次の機会に。

*1:「四字熟語辞典オンライン」より抜粋 https://yoji.jitenon.jp/yojik/5443.html