幸も不幸も自分次第
スマイル王子といいゲストキャラのデッキがガチすぎる
- 不運を嘆くよりも幸運を喜べ
キング・オブ・デュエマッチ第2次予選が間もなく終了することをアバクが告知している場面から始まった今回のデュエマキング。ジョーは何とまたもや魂ポイントを無駄遣いしたらしく予選突破出来るか怪しい状況に追い込まれていて唖然としてしまいました。(わざわざ名指しで警告してくれるアバクがここすきポイント)そんな中ジョーを先生と呼び慕う謎の少年「アン・ラッキー」と出会うことで様々な騒動に巻き込まれることになります。
本作のEDを歌っている佐々木李子(ささき・りこ)さんが演じているアン・ラッキーは何と言っても「不運」の一言に尽きます。ただ立っているだけでバイクやボルツに轢かれ、ボールに当たるわ男たちに踏みつぶされるわモモキングに投げ飛ばされただけでピタゴラスイッチの如く連鎖的に不運に見舞われる体質の持ち主で、その不運から始まるハイスピードなギャグの数々には圧倒されました。(これで初登場時は比較的ラッキーデーらしいのがまた恐ろしい)ジョーに憧れつつもこれまで不運のせいでまともに近づけなかった彼に悲哀を覚えます。
しかし当人は慣れているのか不運の数々を物ともせず、それどころかジョーと出会えたことやデュエマ出来たことをラッキーだと純粋に喜ぶ性格だったのが良かったですね。不運が日常茶飯事になっているせいで感覚がマヒしているような気もしますが、どんな小さな幸せでも素直に受け止めて楽しむ前向きさは見ていて元気づけられます。不運だからと嘆くのではないそのキャラクターが大いに気に入りました。ラストのUFOに連れ去られるラスト(まさかのアルくん再登場にびっくり)含めて印象深いゲストキャラでしたね。
- ゲストキャラのデッキガチすぎ問題
また次の日のジョーとのデュエマではアン・ラッキーの様子が一変。何と彼は「日常で不運な目に遭うほどデュエマでは幸運になる」という驚愕の特殊能力(?)を明かしてきたので心底驚きました。使用しているデッキもその幸運を最大限活かすためなのか≪ミステリー・キューブ≫で大型のドラゴンを連続で踏み倒すという豪快な【ミステリー・キューブ】*1。それにより≪ボルメテウス・サファイア・ドラゴン≫を踏み倒した時のシーンは衝撃的です。
他にもシールドが全てトリガーだったなど恐るべき幸運を発揮しますが、それ以上に使うデッキのガチぶりにも驚きましたね。前述のトリガーに≪テック団の波壊Go!≫、マナゾーンに≪界王類邪龍目 ザ=デッドブラッキオ≫など現実の環境でも使われるような強力カードを惜しみなく使っていく様子には唖然となるばかりです。スマイル王子もそうでしたが、本作はゲストキャラのデッキのガチぶりには目を見張るばかりです。アニメに出していいデッキじゃねぇ!と思いつつも、こういったガチデッキがアニメに出てくる展開は何だかんだでワクワクしますね。
- 幸運を摘み取る剛腕龍
地封龍(ちふうりゅう) ギャイア 自然文明 (9)
クリーチャー:ガイア・コマンド・ドラゴン/暴拳王国
パワー18000
▪️Q・ブレイカー
▪️相手の「このクリーチャーがバトルゾーンに出た時」で始まる能力を持つクリーチャーがバトルゾーンに出る時、相手はかわりにそのクリーチャーをマナゾーンに置く。
▪️自分のターン中、クリーチャーを1体、自分のマナゾーンから召喚してもよい。
アン・ラッキーが繰り出してきた切り札。暴拳王国のクリーチャーにして、ガイア・コマンドがドラゴンと化した新種族「ガイア・コマンド・ドラゴン」を擁しています。筋骨隆々の怪獣のようなデザインが非常にカッコいいです。でもこういった怪獣的クリーチャーって以前はロック・ビーストのポジションだったような・・・・・・
コスト9、パワー18000のQ・ブレイカーとかなりのサイズを誇る大型クリーチャー。高いパワーは並大抵のクリーチャーやパワー低下ではどかせない除去性能にもなっており居座り能力は高い方です。しかし単純なファッティということはなく、むしろコントロール向きの能力を有したカードでもあります。
1つ目は「このクリーチャーがバトルゾーンに出た時」で始まる能力を持つクリーチャー、すなわちcip持ちのクリーチャーをマナ送りにする能力。≪界王類絶対目 ワルド・ブラッキオ≫や≪ブラキオ龍樹≫と同じように相手のcipに反応する能力ですが、あちらとは異なり着地置換効果なので相手クリーチャーを場に出さずにcipの発動を封じてしまいます。能力を使用するかどうかに関わらず、cipを持っているだけで問答無用でマナ送りにするためcip持ちのクリーチャーで固めたデッキにはひとたまりもないでしょう。ゼニスなどが持つ召喚時限定のcipやバズレンダなどの例外はあるものの、S・トリガークリーチャーなど大半の相手に効果があるのは非常に魅力的です。
さらにもう1つ、各自分のターンごとに1回限定のマナゾーンからの召喚を可能にする能力も持ち合わせています。序盤にマナゾーンに埋めた大型クリーチャーを呼び出すなど、その利便性は≪無敵剣 カツキングMAX≫が既に証明済み。このクリーチャーを直出し出来るほどマナが貯まった終盤なら強力なカードを出して盤面をさらに強固にすることも不可能ではありません。≪光神龍スペル・デルフィン≫や≪偽りの王 ナンバーナイン≫といった呪文を封じるクリーチャーを出して相手の行動を全てロックする戦術も可能です。
一方で盤面にあるカードに影響を与える能力を持ち合わせていないのは明確な弱点。相手が既にクリーチャーを展開し終えている時に出してもこのカード単体ではそれらを除去出来ないので、出すタイミングが極めて重要となってきます。マナブーストをするか劇中のように≪ミステリー・キューブ≫で踏み倒すなりして早々に出す準備をするなどの工夫が必要です。ただ考えなしで出しても力を発揮することは出来ませんが、しっかりと盤面を整えたうえで使えばこの上ない活躍が期待出来る、実にテクニカルなクリーチャーと言えます。
今回はゲストキャラの濃さに驚く一方で、第2次予選を告げる重要な回でもありました。ジョーのドローバンク(スペシャルドロー)も新しくパワーアップしたこともあり、物語が佳境を迎えているのを感じさせます。次から始まる「ファイナルタワーチャレンジ」でジョーたちは勝ち抜いていけるのか、今から楽しみです。
そして次回はいよいよチャレンジ開始、かと思いきやボルツに焦点が当たる模様。大会の復帰をかけた戦いに挑むようですが、28話で敗者復活の権利を失ったボルツが如何にして再起するのか非常に気になります。というかボルツはここまで不遇の極みだったので今度こそ活躍させてください頼むぞホントに!!
ではまた、次の機会に。