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2021年冬アニメ&特撮簡易感想 その20

 

 


TVアニメ「PUI PUIモルカー」第8話 モルミッション

 

 以前からネット各所で話題になっているアニメ『PUI PUI モルカー』を先日、試しに視聴してみましたが、「なんだこのアニメは・・・・・・すごい」と衝撃を受けました。

 まず驚くのが映像クオリティの高さ。人形を少し動かしては撮影したものを組み合わせていく、いわゆる「ストップモーションアニメ」である本作はメインである「モルカー」たちが非常に滑らかで微細な動きを見せてきます。ぬいぐるみであることもあってやりやすかったのでしょうが、ちょっとした息遣いまで再現しておりまるで本当に生きているかのようです。他にも綿で表現された煙と炎などの表現も秀逸で、2分半ちょっとの映像ながらとてつもない手間がかかっているのかがよくわかります。

 セリフが一切ないものの何が起きているのか、ストーリーを大体理解出来る点も素晴らしいです。特に上記の8話は墜落するヘリをすれすれでかわすなどハリウッド的演出が多彩なので非常に見応えがありました。というかスパイ映画あるあるとかAKIRAとかメカシャークとかオキシジェンデストロイヤーもどきとかネタが豊富すぎる・・・・・・何より幼い頃『ジャム・ザ・ハウスネイル』のようなクレイアニメーションを見ていた身としては今もなお日本でこのようなコマ撮りアニメが話題になっていることに感動を覚えます。そんなモルカー感想でした。

 

 

 

 

 というわけで以下、今週の簡易感想です。

 

 

 

 

 

 

 

遊☆戯☆王SEVENS

第37話「クルックルーク」

 前回に続いてまたカオスな回が来たな・・・・・・以前から気になっていた「加山シュベール(かやま・シュベール)」と「ハトラップ」のコンビですが、まさか鳩の方がデュエルするとは思いもしませんでした。しかも罠主体のデッキでルークを翻弄する辺実際に強かったのもギャップがあって意外です。と思いながら見ていたらシュベールの勝手な行動からケンカになって負けて、まさかの「パトラッシュ、何だかとても眠いんだ・・・・・・」パロが炸裂するまでの流れになっていき笑いが止まりませんでした。

 一方ルークは罠戦術に翻弄され精神的にも追い詰められる、という17話の時を思い起こさせる状況に陥っていたのが印象的でした。搦め手が弱いことに加えて、彼にも結構繊細なところがある様子が伺えますね。そこから相手の罠を楽しむ形で自身を取り戻す展開は燃えたものの、途中からハト語でしか喋らなくなったのでこれまたシュールな終わり方でした。(それでも「どんな奇行をしてもまぁルークだし」と思える辺り大分この番組に毒されてきてるな自分・・・・・・

 

 

ドラゴンクエスト ダイの大冒険

第20話「今すべてを斬る」

 前回から続くフレイザード戦も前半のうちにあっさり決着。空裂斬を会得したことで本当のアバンストラッシュを完成させたダイが非常にカッコよかったです。対して鎧を纏っても全く歯が立たないまま倒されるフレイザードの最期が本当に哀れでした。ミストバーンには体よく利用されるだけでしたし、ヒュンケルやポップがその死を悼んでくれたのが唯一の救いでしょうか・・・・・・

 そしてマァムが魔弾銃を犠牲にしてレオナを救い出す名シーンも見られました。劇中でマァムも言ってましたが、心優しい彼女だからこそこの銃を託したアバンの想いが結実したように感じましたね。その後の宴のシーンも種族間を超えて人間たちと仲良く酒を飲むクロコダインや、自分の罪を背負っていくヒュンケルと印象に残るイベントの宝庫でした。実に盛りだくさんな後半だったと言えます。

 

 

ウルトラマンクロニクルZ ヒーローズオデッセイ

第7話「ここから一歩もさがらない」

 4話のティガに続き、7話は『ガイア』の最終章をまとめたエピソードでした。世界中に蔓延るカイザードビシの群れにおぞましさを感じたと思ったら、突如現れる根源破滅天使 ゾグの異質な登場はやはり特徴的です。聖母の像のような顔立ちに反して、不気味に高笑いしながらガイアとアグルを薙ぎ払っていく様子から当時この光景を見た時の恐怖を思い出しました。ウルトラマンの歴代ラスボス怪獣の中でも異彩を放つとてつもない存在だと改めて思います。

 そんな強大な存在を前にしても諦めずに戦う我夢と藤宮のコンビ、そして彼らを支える人間と怪獣たちの反撃は最高です。特に後のシリーズでも描かれていく「人間と怪獣の共闘」は地球に生きる命全体を描いてきたガイアだからこそ出来たことだとつくづく思いましたね。

 

 

はたらく細胞!!

第7話「がん細胞Ⅱ(前編)」

 前回強敵感溢れる登場をしたがん細胞を制御性T細胞が助けるというまさかの展開にびっくり。細菌とは違い体内で生まれた細胞であるため、細胞を守る役割を担う制御性Tの特性を利用して自分を味方と誤認させるがん細胞の恐ろしさを改めて認識しました。ただ体の働きとしては間違っていないものの今回の描写だと制御性Tが乱心したように見えてしまうのが少々残念なところですね。

 そしてがん細胞が(突然ATフィールドもどきを使って)捕らえた白血球に語り掛けるシーンが今回のストーリーの目玉でした。「世界のために個人を犠牲にしていいのか」という考えはいわゆる「セカイ系」にも通じるものがあって個人的にも好みの話なんですが、これが人の体の中の話である以上許してはいけない考えであるのが何とも言えない気分にさせられます。本作のがん細胞は排除しなければならない存在ながら自分たちへの理不尽に怒りを抱えていたり、今回のように白血球に親近感を抱くなど悲劇的なキャラとして描かれている分憎みきれないのが面白いです。

 

 

はたらく細胞BLACK

第9話「異変、水虫、働く意味。」

 主人公赤血球を見ていて胸が痛くなってきた・・・・・・白血球の数が足りなくなっているなどの体の異常に危機感を感じ、「もっと頑張らなければ」と自分で自分を追い詰めていく主人公の様子は正直他人事ではない感じがしてひたすら心にきました。後輩を指導する中でも効率がいいからと彼らの仕事を奪ってしまうシーンもあってひたすら辛かったです。真面目故に溜めこんでしまう、彼の脆さが露わになったと言えます。

 そしてそんな主人公を支えてくれる同僚が素敵でした。不真面目ながら適度にサボって肩の力を抜く方法を教えてくれるいい友人です。(「仕事以前に自分を大切にする」という考え方は大事にしたいものです)何より7話で主人公に救われた彼が今度は主人公を救うというシチュエーションが実に感動的で泣けてきましたね。

 

 

 今回初めて見たモルカーの面白さに気付けましたが、同時に「何故僕はこの作品を見逃していたんだ・・・・・・」とちょっと後悔しているところもあります。というか前季のラブライブといい、どうも僕は面白い作品を見逃しがちのようです。選んだ作品を見ていて後悔することはありませんが、どうせなら話題の面白い作品も最初からチェックしたいところ。

 毎季始まるアニメの多さから全部を見ることは出来ずいくつか選んでいかなければならない・・・・・・そんな中見る前に「この作品は面白いのか」を見極めるのはかなり至難の業と言えますが、どうにかして自分の「見極める力」を鍛えていきたいですね。

 

 

 ではまた、次の機会に。