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2021年冬アニメ&特撮簡易感想 その23

 

 

 

 

 タカラトミーの新作ホビーとして先日発表されたマジカパーティカードを削ることで描かれているイラストと能力、レアリティが変化=“進化”するという意欲的なギミックに少々惹かれました。ブックホルダーにカードを入れた状態で対戦するという方式は『金色のガッシュベル!』のカードゲームを彷彿とさせますし、何よりカードに描かれている「マジン」の可愛さに和んでしまいました。前述のカードシステムの面白さも含めて一度やってみたいと思っちゃいます。

 しかし商品の値段についてはちょっと思うところがあります。カードパックそのものが従来のトレーディングカードと比べても少し高いですし、そこにブックや削るための「ギア」まで加えるとなるとかなりの値段になってしまいます。(一応ギアなしでも定規などでカードを削ることは出来るようですが*1)ホビーやゲームに限らず、動画など楽しいもので溢れかえっている昨今、子ども向けのコレクション系ホビーでこれほど高いと敬遠されてしまうのではないか・・・・・・?などとつい考えてしまいますね。ギミック自体は面白いと思うので発売されてからどうなっていくのか様子を見てみたいと思います。

 

 

 

 

 というわけで以下、今週の簡易感想です。

 

 

 

 

 

 

 

遊☆戯☆王SEVENS

第38話「マキシマムを掘り起こせ!」

 アサナが如何にして地下でマキシマムカードを手に入れたのかがついに判明。この世界のデュエルの歴史にも踏み込んだ設定からくるマキシマムカードの作り方には頭に疑問符が浮かびっぱなしでした。ただ展開は荒唐無稽ながら理屈や筋道を立ててしっかりと説明してくれるので何だかんだで受け入れることが出来ましたね。

 そして遊我の対アサナリベンジデュエルでは久々にマグナム・オーバーロードが出てきて大興奮。再びみんなと一緒に口上を叫んでからの召喚シーンはテンションが上がりました。Exカベーターとのバトルも超巨大なモンスター同士ということで迫力があります。しかし途中から「先にマキシマムが消滅した方が敗北」という展開になったのは正直困惑しました。恐らくはこの後同時に消滅して仕切り直しになっていくのだろうと思いますね。

 

 

ドラゴンクエスト ダイの大冒険

第21話「マァムの決意」

 魔弾銃を失ったマァムが一度ダイたちのパーティを離れる回。器用貧乏ながら勇気では負けないダイ、治癒に優れたレオナを見て「自分だからこそ出来る事」を探す決意を固める様子がじっくりと描かれていました。RPGでよく見られる「パーティの仲間が離脱するイベント」を物語に上手く落とし込んだなぁ、と感心します。マァムに告白しようとしてヘタれるものの「素晴らしい仲間」と言ってのけるポップも素敵でした。耳年増なレオナに対してはダイと同じ表情になりましたが。

 一方で魔王軍サイドではギスギスとしたやり取りが見られてこちらも楽しかったです。ダイの正体に気付いたバランに対し、露骨に焦り出すハドラーの姿に思わず笑いが込み上げてきます。魔王軍の中でも特に厄介な存在である「キルバーン」もようやく登場し、少しずつですが状況が変わりつつあるのを実感しました。

 

 

ウルトラマンクロニクルZ ヒーローズオデッセイ

第8話「何を背負い揺れ動く」

 今回は異なる正義同士のぶつかり合い、ということでジャグラーとアグルのエピソードがピックアップされました。『Z』におけるジャグラーは目的が判明した後に見返してみるとその行動の数々の意味が何となく見えてくるのが興味深いです。しかし大昔の因縁をひっくり返したいがために人間やウルトラマンの手助けをする辺り回りくどいというか変なところで生真面目というか・・・・・・また偽悪的な態度やねちっこいシーンも含めて妙な魅力があるキャラクターだと改めて思いましたね。

 後半は我夢と和解する前の藤宮のエピソード。(前回ガイアとアグルのナイスなコンビネーションを見た後に2人が対立する様子を見るのは何だか変な気分です)人間に対して怒りと不信感を抱き我夢と真っ向から対立するものの非情になりきれない藤宮の青臭い姿が印象的です。ここからこの2人がベストコンビになっていくのを思うとちょっと感慨深いですね。ガイアとアグルのバトルに関してもシリーズ全体で見ても珍しい“等身大サイズのウルトラマン同士の対決”のシチュエーションは今見ても新鮮で当時の興奮を思い出しました。

 

 

はたらく細胞!!

第8話(最終話)「がん細胞Ⅱ(後編)」

 制御性T細胞を手中に収めたがん細胞相手の劣勢を如何にして覆すのかと思ったら、まさかのメモリーTの謎必殺技には笑い転げました。その後制御性Tが正常に戻るのもがん細胞のシャツの文字が「細泡」になったから、というのも意味不明でおかしいです。しかし過去の2人の関係などを思うと不思議と納得してしまうのが面白いですね。

 がん細胞との決着はやはり白血球が着けることになりましたが、最後のやり取りが印象に残りました。今回の件で最後まで白血球に親近感を抱いていたがん細胞の言葉は自分勝手ながらも実に悲しかったです。周囲ががん細胞討伐に湧く中、1人静かに彼の最期に寄り添っていたシーンからも白血球が気に入られていたのが何となくわかるように描かれていたので少々感傷に浸ってしまいます。

 そして後半の主役とも呼べる一般細胞と乳酸菌のパートも良かったです。乳酸菌を必死に助けて続け、最後に彼らの世界に触れて別れるシーンにはほろりときました。一般細胞なりに出来ることを果たした結果が実ったと考えると感動します。他にも日和見菌がそのまま日和見だったり、ラストは赤血球で締めるなど最後までバラエティ豊かでしたね。

 

 

総評

 楽しく学べる細胞擬人化アニメの第2期。本作は全8話と1期の頃よりも短くなってしまいましたが、内容そのものは全く同じテイストだったので安心して見ることが出来ました。細胞や細菌を個性豊かに描き、彼らの役割などをわかりやすく教えてくれるストーリーは相変わらず楽しかったです。(そして血小板ちゃんたちの作画クオリティの高さも相変わらずでしたね・・・・・・)

 そして2期後半は一般細胞が主役に据えられていたのも大きな特徴でした。1期が赤血球視点で物語が展開されていたのに対し、何の役割も持たない一般細胞が「自分に出来ること」を探していく様子が見られたのが新鮮で面白かったです。ドジだけど乳酸菌を守るために一生懸命なキャラクターは平凡ながら好感が持てるもので、個人的なお気に入りキャラの1人になりましたね。

 

 

はたらく細胞BLACK

第10話「胃潰瘍、友情、喪失」

 今回は今までと比べものにならないくらい辛い・・・・・・これまで主人公と共に歩んできてくれた同僚赤血球の死に思っていた以上のショックを受けました。7話でコンプレックスを乗り越えてくれてから良き相棒として主人公を支えてくれていたので余計に喪失感を味わった気分です。(ただ胃潰瘍の状況に一度逃げるものの戻ってきてくれたり、主人公を助けて死ぬなど最後まで“人間臭い”キャラとして描かれていたのは良かったですね)これまで懸命に働いてきた主人公もついに「働きたくない」と言ってしまいましたが、正直そう思うのも無理はないとつくづく思いましたね。

 また彼の死の原因である「胃潰瘍」についての描写も特徴的。胃酸が溶岩のように描かれているのは予想していましたが、それが今にも壁のを突き破って襲いかかってくるかもしれない恐怖のシーンの数々は緊張感に満ちていました。胃に居座る「ピロリ菌」も本家のちょっとコミカルな見た目とは異なりおどろおどろしく、怪獣的なデザインだったのも興味深かったです。

 

 

 マジカパーティのような新しいホビーが出てくることを考えるとちょっと嬉しいと思うところがあります。先程も書いたように楽しいことが飽和している世の中、子どもたちはどんなことで楽しんでいるのか気になっていたので何だかんだでホビーにもまだまだ需要があることがわかったのは収穫でした。自分がかつてベイブレードやビーダマンにハマったころと同じように、今の子どもたちにも夢中になれるおもちゃがあるのはいいことだなぁ、とつくづく感じましたね。

 

 

 ではまた、次の機会に。

*1:「マジカパーティ」公式ホームページの「遊び方」ページ参照 https://www.takaratomy.co.jp/products/mazica_party/play/