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仮面ライダーセイバー 第24話「父の背中、背負った未来。」感想

想いの中に潜むもの

「新カリバータッセル説」とかいう特大のギャグ要素に困惑は避けられない

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  • 暴走の中に潜む“哀しみ”?

 かみやまの店内でいつも通り始まった今回のセイバー。前回飛羽真を暴走させたプリミティブドラゴンの力に仲間たちが恐れおののく中、大秦寺がライドブックの解析を引き受けてくれて一安心。かと思ったら彼の手を以てしても「解析不能」と出てしまいまたもや不穏な空気に包まれていく様子が印象的でした。このことからもプリミティブドラゴンがこれまでのライドブックとは根本的に異なるものであることを認識させられます。他にも後半の戦闘中に大秦寺の元を離れて瞬間移動し、飛羽真の意識を乗っ取るといったことまでしてきた時は驚きました。この手の危険なアイテムにおいてよく指摘される「主人公とアイテムを離しておけばいい」対策が全く通用しないことに恐怖を覚えます。しかも倫太郎のライオン戦記を奪って即座に使うテクニカルなシーンもあり、前回の野性的なイメージが少し覆った気分です。

 そんな暴走フォームとしての中でも厄介な部類に入るプリミティブドラゴンですが、変化する前の禁書に書かれていたという「忘却の果てには哀しみが」の一説が気になりました。さらにマスターロゴスが玲花に禁書のことを教えるシーンでも「深い哀しみを背負っており、その哀しみを理解されないがために暴れている」と説明しており、プリミティブドラゴンの力には“哀しみ”が深く関わっていることがわかります。(前述のライオン戦記を使う技量もただ本能のままに暴れているわけではないということが読み取れます)では一体誰が、何を哀しんでいるのか?“忘却の果て”という一節からし誰かが忘れたこと、あるいは忘れられたことを嘆いているのでしょうか。いずれにせよその辺りを考えない限りはプリミティブドラゴンを使いこなすことは出来なさそうですね。

 

 

  • 大地の剣士の決意

 また今回もう1つの目玉だったのが尾上さんの一連のシーンですね。前々回同様飛羽真に戦いを挑んでくるわけですが、今回は組織の命令ではないのがポイントです。そらくんの言葉に触発され、一か八か飛羽真の想いを剣を交えることで確かめようとするスタイルにはスカッとしました。19話の感想でも書きましたが、ホビーアニメみたいに戦いで覚悟や想いを確認する構図が個人的には大好物なのでまたまたそれが見れて嬉しかったです。

 そうして繰り広げられた戦いも良いものでした。セイバーはブレイブドラゴン→クリムゾンドラゴン→ドラゴニックナイトとこれまでのフォームに次々とチェンジして戦う姿はカッコよかったですし、バスターも負けじと玄武ジャッ君で対抗するシーンには興奮しました。フォームチェンジの応酬とラストの必殺技同士のぶつかり合いといい、最後まで互いに「死力を尽くした」とわかる戦いが見れて大満足です。

 激戦の後に尾上さんが飛羽真の力を認めて協力を了承してくれたのも嬉しかったです。尾上さん自身が抱いていたもやもやが晴れたのも良かったですし、何より大秦寺に続いて大人組が味方になってくれたので視聴者としても安心して見ることが出来ます。正直前回の予告の時点では尾上さんにフラグが立ったとばかり思っていたのでいい意味で裏切られましたね。残るは飛羽真を目の敵にしている蓮や家族である組織の中で揺れ動く倫太郎だけですが、この先どうにかして2人にも仲間になってほしいものです。

 

 

  • 復活の闇の剣士

 ここまで書いたこと以外にも禁書を「いずれ我々に栄光をもたらすもの」と説明して飛羽真の元にあることを良しとするマスターロゴスにそろそろ心配になってきてしまうくらい悩んでいる倫太郎、セイバーに逆襲せんとばかりに暴れまわるレジエルととにかく見どころが多い回でした。いつにも増して30分番組とは思えないくらい濃密な内容を味わった気分です。(それでいて初期のエピソードで感じられた「ごちゃごちゃしていて何が起きているのかわかりにくい」感覚がほとんどないのが良かったですね)

 

 そして今回何より驚いたのがラストのカリバー登場シーンですね。芽依に襲い掛かろうとしていたセイバーの前に突如現れて薙ぎ払ったシーンには面食らいました。しかもそのまま正体を明かすことなく姿を消すなど謎だらけのまま終わってしまったのでかなりびっくりしましたね。前回の予告映像で姿を確認していたものの、あれほど唐突な登場をしてくるのは予想外です。

 問題は上條亡き今、誰がカリバーに変身しているのか?なんですが、そのシーンの直後にタッセルの部屋が映りしかも肝心のタッセルが不在という意味深なシーンが挿入されたのでまさかタッセルがカリバーに変身したのか・・・・・・!?とつい考えてしまいます。あからさまなミスリードの可能性もありますが、カリバーを映してからタッセル不在の瞬間に場面転換する演出からし何らかの関係があると見ても良さそうです。

 タッセルがカリバーというのはそれはそれで面白そうなんですが、結局のところ1発ネタにしかならなさそうなのでその可能性は正直否定したいところ。個人的には新しいカリバーの正体はやはり賢人であってほしいですね。賢人が復活してくれるのは単純に嬉しいですし、闇堕ちなのかわからないドキドキ感が見ていてたまらなくなりそうな点にも期待しています。果たして新カリバーは賢人なのか、それともタッセルなのか。この辺りも含めて今後見逃せなくなりそうです。

 

 

 さて次回は仮面ライダーに玲花がついに変身!本作にも女性ライダー(それも珍しく敵側に所属)がようやく登場することにわくわくします。今回言及された「煙の聖剣」の持ち主のようですが、どんな戦い方をしてくるのか楽しみです。

 他にも予告映像で見た倫太郎と芽依が久々に絡むシーンにも注目です。ここ最近悩みっぱなしなせいで疲弊しまくっている倫太郎に芽依がどんな叱咤激励を飛ばすのか期待したいです。やはり倫太郎×芽依は正義。

 

 

 ではまた、次の機会に。