新・メタレドの楽しんだもん勝ち!

様々な作品について語ったり語らなかったりするサイト

仮面ライダーセイバー 第25話「煙をまといし、真紅の刺客。」感想

ぶつかり合う本音

さらけ出される

ケンカしつつ告白するとか倫太郎可愛すぎかお前

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  • 滅茶苦茶な飛羽真くんが好き!

 謎の夢を見た飛羽真の前に現れたルナが「助けて」と意味深な発言を残していった今回のセイバー冒頭。飛羽真から引き離しても自力で彼の元に戻る呪いの人形染みたプリミティブドラゴンを如何にして制御するかが今後の課題として出てきました。この序盤のシーンで印象的だったのがソラくんが禁書の物語を読み解いて「悲しいドラゴンの物語」を見つけたことですね。大人たちがうんうん唸りながらも見つけられなかった手がかりをあっさり見つけてしまうソラくんには驚かされます。(この辺りのシーンは大人には難しいけど“純粋な子ども”なら簡単に気づけること、といったシチュエーションになっていて個人的にすごく好みです)前回尾上さんを動かした時といい、ソラくんは要所要所でいい働きをしてくれますね。

 

 そして今回は何と言っても飛羽真と倫太郎とのケンカが最大の見せ場でした。ライドブックを返しに行った芽依に組織と仲間の間で揺れ動く葛藤をさらけ出す倫太郎が相変わらず不憫でしたが、みんなを助けたいと考える飛羽真に対して堰を切ったように文句を言い始めてからは笑いが止まりませんでした。というか倫太郎のツッコミがいちいち的確かつこちらがずっと気になっていたこととドンピシャの内容だったのでもっと言ってやれ倫太郎!とか思いながら内心盛り上がっちゃいましたよえぇ。

 極めつけはルナの言葉と色々結びつけて勝手に自分の中で納得してしまった飛羽真(相変わらず理論が明後日の方向にぶっ飛んでいやがる・・・・・・)に「滅茶苦茶ですよ!そういうところが飛羽真くんらしくて僕は好きなんですけど!」と言ってきたシーンですね。散々文句を言いながら相手のことを好きだとぶちまける倫太郎には面食らいました。かなり唐突でびっくりしましたが、今まで溜まっていたストレスを吐き出したからか本音を言えるようになったと思うと嬉しくなります。同じく「俺だってそうだよ!」と即座に返す飛羽真にもニヤニヤしてしまいますね。ケンカをしていたと思ったら、互いのことを大切にしていると告白するフェーズにシームレスに移行する辺りに2人の人の良さがわかりやすく表れていました。

 いずれにせよここまでずっともやもやを抱えていた飛羽真と倫太郎の関係にようやくメスが入ったことに安心しました。組織との関係をどうするのかは未だに答えが出ていないのですが、こうして本音でぶつかりあえたならどうにかなるだろうと思えるので心穏やかに見ることが出来ます。2人を引き合わせてくれてありがとう芽依!

 

 

  • 惑える煙霞を躍らせる真紅の粛清者

 

昆虫大百科!

『この薄命の群が舞う、幻想の一節・・・・・・』

 

狼煙開戦!

 

FLYING!

SMOG!

STING!

STEAM!

 昆虫CHU大百科!!

 

『揺蕩う、切っ先!!』

 

 玲花が前回話題に上がった聖剣「煙叡剣狼煙(エイエイケンノロシ)」に「昆虫大百科」ワンダーライドブックを差し込んで変身した「仮面ライダーサーベラ 昆虫大百科」。本作でもついに登場した女性ライダーです。ちなみにテレビシリーズに登場する女性ライダーはその多くが主人公の味方ポジションに位置しているのがほとんど*1で、サーベラのような最初から主人公たちと敵対陣営にいる女性ライダーはかなり珍しいです。(他には『鎧武』のマリカくらいでしょうか)

 女性が変身したライダーらしくその外見はかなり細い、スラッと印象を受けます。セイバーのライダーでは珍しくボディが左右対称ですが、反対に煙から剣先が飛び出している左右非対称の頭部がまた特徴的です。他にも蜂の羽のようなスカートをはじめとしてライドブックにもある昆虫の意匠が随所に見られます。どこか優雅なように見えて、一方で得体の知れない雰囲気を放っている独特のデザインです。

 戦闘では狼煙をフェンシングのように突いて攻撃するスピード戦法を使用。しかしそれ以上に体を煙状に変化させて敵の攻撃をすり抜ける能力が印象的でした。スモーカー大佐かな?あらゆる斬撃を物ともせずかわして自分だけ一方的に攻撃してくる恐るべき能力です。(とはいえプリミティブドラゴンの突然の攻撃は受けた辺り常時展開しているわけではなさそうです)最光シャドー初登場の時も思いましたが、直接攻撃が効かないキャラはこの手の特撮では総じて強いですね。他にも壁に張り付いたり必殺技発動時に背中から羽や虫の足を展開するなど昆虫の要素もしっかりと発揮して使いこなしている点もこのライダーの強さに一役買っています。今回バスターとスラッシュの2人を一方的に圧倒したことからもかなりの強敵であることが伺えましたね。

 

 

  • 新たな闇の意外な正体

 飛羽真と倫太郎が一応わかりあえて空気が和んだのも束の間、玲花がノーザンベースに攻め始め、それを止めようと変身した飛羽真が再びプリミティブドラゴンとなって暴走してしまうというかなりカオスな状況に陥ってしまいました。中でも次に飛羽真が暴走した時は斬ると宣言した倫太郎が中々踏み出せないでいる姿にまたもや不憫の目を向けてしまいますね。

 そんな中再び現れプリミティブドラゴンを止めてくれたカリバーの正体が賢人であることが明かされるラストには衝撃を受けつつやはりか!と思いました。新カリバーがタッセルじゃなくて本当に良かった・・・・・・新しいカリバーは賢人であってほしい、と思いながら実際にそうであった時の喜びで内心ガッツポーズをとってしまいます。

 一方で飛羽真と倫太郎のほっこりするケンカと同じ回にこの衝撃の正体を持ってくる構成には驚かされました。思えば最初のカリバーが上條だと判明した回も飛羽真たちが友情を確かめ合っていましたし、本作においてカリバーは主人公たちの関係を引っ掻き回すトリックスターのような存在なのかもしれない、と感じましたね。賢人が変身するカリバーが今後どのようにして物語を動かすのか気になるところです。

 

 

 何だかんだでセイバーももう25話と折り返しに差し掛かりました。主人公たちの前に色々と問題が山積みのうえさらなる問題が降りかかってきていますが、ある意味で予測出来ないこの状況がどうなっていくのかいつの間にかワクワクしている自分がいます。賢人の再登場も嬉しいので次回飛羽真と再会を果たした彼がどのような言葉を交わすのか楽しみです。

 

 

ではまた、次の機会に。

*1:映画に登場する女性ライダーに関してはその限りではない。