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2021年冬&春アニメ&特撮簡易感想 その1

 

 

 

 ジョジョの奇妙な冒険』の第6部『ストーンオーシャン』のアニメ化がついに決定しました。いやぁめでたい!前評判を覆した1部2部アニメ化から始まったジョジョついに6部まで来たかと思うと感慨深いです。6部は他の部と比べても難解な要素が多いのでパッと見ではわからない展開も多いのですが、5部までを上手いことアレンジしてくれたアニメスタッフならきっと大丈夫だろうという信頼感があるので期待が大きくなります。

 主人公の徐倫役を声優の「ファイルーズあい」さんが務める、というのもまた喜ばしい情報です。『ダンベル何キロ持てる?』で鮮烈な印象を残したのが記憶に新しいファイルーズあいさんは以前から「ジョジョが好き」というエピソードで有名で、ジョジョのアニメに出演したくて声優を志したほどとのこと。そんな彼女が無事夢を叶えたことに驚きと共に喜びが沸き上がってきます。(あいさん的には「フー・ファイターズをやりたかった*1とのことですが)こういったシンデレラストーリーは見ている側にも心を弾ませる何かがありますね。

 上記の特報映像のラスト、あいさんがアフレコしたのであろう「やれやれだわ」の迫力も見事。これだけでいける!と確信出来ます。6部のアニメ化が早くも楽しみですね。

 

 

 というわけで以下、今週の簡易感想です。

※今週の『ポケットモンスター』はお休みだったため感想はありません。また今回は前季の『ゆるキャン△ SEASON2』の感想も加えて書いていきます。

 

 

 

 

 

 

 

 

ゆるキャン△ SEASON2

第13話「ただいま」

 日の出を見た後も大忙しの伊豆キャン。山中湖で助けてくれた飯田さんたちへのお礼やあかりちゃん念願のカピバラ天国など最後までイベント満載で、それぞれを全力で楽しむ少女たちに大いに癒されました。個人的には大室山のリフトで突然出てくる線上カメラにびっくりするリンとなでしこが特に可愛かったです。2人揃ってびっくり顔を撮られているのがここすきポイント。

 そんな楽しかった旅も終わりが近づき、「家に帰るまでが伊豆キャン」というなでしこの言葉に癒されました。それぞれが自分たちの家に着いて落ち着く中、リンとなでしこが互いのことを想って会いに来るシーンでさらに胸キュン。妙なところで通じ合っている2人にほっこりします。

 その後の「旅の終わり」について語るシーンも印象的でした。楽しかった時間が去っていく時の「寂しさ」について、片やソロキャンのように楽しむリンと寂しいものは寂しいとはっきり言うなでしこの対比は面白いです。そうして「また行こう」という言葉で終わるのが最高ですね。ラストの日常に戻っていく様子も含め、何度でも行ける世界に足を踏み込んだ少女たちの物語の締めとして相応しいものだったと思います。

 

 

総評

 オタクたちの間でキャンプブームを呼んだり呼ばなかったりしたらしいゆるキャン△の2期は安定のクオリティでした。明るすぎず暗すぎない穏やかな配色、美しい背景、視聴者に余韻を感じさせる間の取り方と音楽など1期の演出ほぼそのままである点が素晴らしかったです。以前の雰囲気を残しつつ、物語の延長線を描いてくれたことに喜びを覚えます。

 またストーリーにおいては「新しい世界」へと飛び込む少女たちの物語をさらに一歩踏み込ませたものになっていました。千明&あおい&恵那のトリオといった以前では考えられなかった組み合わせの展開をどんどんやってくれたので新鮮な気持ちで見れましたね。中でも2期は“1人でキャンプをする楽しさ”に興味を持って挑戦していくなでしこが印象深かったです。1期で“みんなでキャンプをする楽しさ”を知ったリンとの対比になっており、互いの世界を大きく広げてことで通じ合うものを終盤の伊豆キャンで共有していくのもグッド。ほんわかした空気もあって最後まで癒される作品でした。2期ではちょろっと出てくるだけで終わった綾乃の出番も気になるので、3期も是非やってほしいです。

 

 

灼熱カバディ

第1話「カバディってなんだよ」

 名前は知っているけど詳しいルールはわからない人が大半であろうスポーツ「カバディ(かくいう僕も名前しか知らない1人です)を題材にしたスポーツ漫画のアニメかということで以前から楽しみにしていた作品。1話はほぼ無理矢理体験させられた主人公がカバディのルールについて知っていく内容でしたが、彼を通して「カバディとはどんなスポーツなのか」を視聴者に懇切丁寧に説明してくれる構成に感心しました。各キャラのリアクションや掛け合いもあって非常にわかりやすかったです。

 また主人公の「宵越竜哉(よいごし・たつや)」はスポーツ嫌いという面白い設定で、最初は乗り気ではなかったカバディに本人も知らぬうちに熱中していく様子を描いていた点も面白いですね。カバディって面白いの?と思っている視聴者とこれまたリンクして一緒に楽しめる気分を味わえました。宵越と共に視聴者をカバディの世界に引き込ませてくれる見事な1話だったと言えます。

 

 

ましろのおと

第1話「寂寞」

 「津軽三味線」を扱った音楽漫画のアニメ化。こちらは初っ端から主人公の祖父が亡くなり、主人公が地元を離れるというショッキングな内容でスタートしたので面食らいました。大好きな祖父を失った「澤村雪(さわむら・せつ)」の大きな喪失感・寂寥感がこちらに伝わってくるので前半はかなり辛かったです。都会の喧騒に揉まれて気持ち悪くなっていく様子も共感を覚えます。

 それだけにクライマックスで挿入された三味線の演奏シーンは素晴らしかったです。ここまで溜めてきたフラストレーションを一気に解放してくれるカタルシスに満ちていました。雪以外にも「」を追う中で様々な変化をしていく人たちが描かれたのも印象的で、演奏をきっかけに過去を振り払いつつある雪がこの先どうなっていくのか早くも楽気になってきましたね。(ラストの謎の襲撃には思わず吹き出しましたが)

 そして何と言っても音楽が素晴らしかったです。津軽三味線の奏でるメロディの多彩さには驚きつつ感動させられました。音楽を扱ったアニメである以上音に力を入れるのは当然なのですが、その辺りをきちんとしてくれていることがわかって嬉しいです。今後のどのような演奏シーンを見せてくれるのかも楽しみですね。

 

 

ドラゴンクエスト ダイの大冒険

第26話「竜騎衆大接近」

 新OP映像&新EDにテンションが上がりまくった回。特にOPにちらりと映ったハドラー親衛隊には興奮せずにはいられませんでした。彼らの登場も楽しみです。

 そして本編はポップのカッコよさが最高潮。ダイを守るため、バランたちにたった1人で向かって立ち向かっていく彼の勇敢な姿は何度見ても痺れます。1人で向かうのを止められないように敢えて臆病者を演じる不器用さもまた魅力的です。(マァムだったら見抜きそうだったので彼女不在が幸いしたのもありますね)戦いにおいても正気を見逃さなかった結果ドラゴンだけでも全滅させた辺りに彼の精神的な成長と魔法使いとしての成長の両方が感じ取れます。

 敵の竜騎衆もそれぞれ個性が強かったですね。それぞれにまともに勝てない、と思わせるオーラが漂っています。中でも今回はガルダンディー」の狂気が光っていました。相棒のドラゴンの死を悲しむ心を持ち合わせているのに、人間を徹底して見下す態度は絶対にわかりあえないと強く思わせます。狂ったようにポップを殴り倒す様子も相まって強烈でした。(惜しむらくは暇つぶしにベンガーナの街を襲うシーンがカットされたことでしょうか。あれがあってこそ彼の人間への蔑みが際立つのですが・・・・・・)

 

 

ウルトラマンクロニクルZ ヒーローズオデッセイ

第13話「超時空の大決戦・前編」

 ダイナの映画に続いて今回はガイアの劇場版『超時空の大決戦』が分割放送されました。シリーズ全体でも珍しい「ウルトラマンがテレビ番組として放送されている世界」を舞台にした作品で当時大いに驚きました。(何気にウルトラマンで初めて“平行世界”の概念が取り入れられた作品でもありますね)「ガリバー旅行記」をモチーフにしているだけあって自分の知らない世界に戸惑う我夢の姿が記憶に残っていて、今回それを思い出すことが出来ました。

 本編はウルトラマン好きの小学生「勉(つとむ)」くんを主役とした内容。「そろそろ卒業したらどうなの?」という我々にとっても耳が痛いお母さんの言葉も気にせず、ウルトラマンに没頭していく様子は微笑ましいと思う一方、どこか危うく感じます。赤い玉」に願って我夢をこの世界に呼んで混乱を呼ぶ展開も子どもの純粋な気持ちが入っているのもあって複雑な気持ちを抱かせます。他にも彼をいじめるいじめっ子のリーダーが実は怪獣好きだと判明するシーンも印象的です。ウルトラマンなんて下らないと言いながらサタンビゾーに大興奮する姿はちょっと笑ってしまいますね。

 

 

遊☆戯☆王SEVENS

第42話「宇宙作戦デュエル隊」

 土曜から日曜へと放送時間を移して新シーズンがスタートしたSEVENSはまたもやルークが主役のエピソード。今回の対戦相手はゴーハ5小の「本屋ブラウン」という少年で、仲間と共に宇宙服を着たままで地下をうろつく初登場シーンは凄まじくシュールでした。このアニメゲストキャラが毎回濃いな・・・・・・見た目は変でもデュエルでは真っ当に強い辺りがまた絶妙にインパクトがあります。そんな相手に翻弄されるルークですが、最終的に調子を取り戻し勝利する展開は最早様式美となっていますね。あと遊我の真意がわからないルークを前にして遊我の後方理解者面をするアサナがじわじわ来ます。

 そして肝心のラッシュデュエル大会に関しては遊我が出ない選択を取るというまさかの展開に。この手の大会を前にして主人公が出場しないとはっきり言うのは前代未聞で、冒頭から大いに驚かされました。しかし出場しない理由もルークたちのためということが判明した時は納得しました。「ラッシュデュエルをみんなに自由に楽しんでほしい」という想いのうえで行動し、他者を尊重する遊我らしいと言えます。とはいえ主人公が大会に関わらないのは寂しいのでゴーハ社の陰謀を裏で探るなどの展開に期待したいですね。

 

 

 ジョジョもアニメ化され、ダイも絶賛放送中と、往年の名作が続々とアニメ化される昨今。多くの作品が見事にアニメになっているのを見ているとこの作品を好きな人が作ってくれているんだろうなぁ、と感じる時があります。昔からその作品が大好きな人が成長して、アニメ制作に関わるようになったからこそこのアニメ化が実現したのかな、ともつい考えてしまいます。こういった「作り手の大好きな気持ち」が感じ取れるのは個人的に楽しいですね。

 

 

 ではまた、次の機会に。