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仮面ライダーセイバー 第29話「その時、剣士が動いた。」感想

己が本当にやりたいこと

【悲報】賢神の皆さん、出番がないまま退場させられる

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  • 信じたものを正す時

 冒頭から倫太郎が飛羽真たちと共に戦うこと決意を固めたことを話してくれた今回のセイバー。紆余曲折ありましたがようやく彼が飛羽真たちの元に戻ってくれると思うと初っ端からテンションが上がりましたね。(それにしてもそのことを芽依に話す辺り、倫芽依はやはりキテるな・・・・・・)しかしその前に「ケジメをつける」と言って組織の中の敵を探り始める姿を見せたので相変わらず真面目だなぁ、とちょっとため息が出てきます。

 そのままソフィアがサウザンベースに捕らわれていることを知り、マスターロゴスに直訴しに行くもそのマスターが本性が表してから割と散々な目に遭ってかなり可哀想でした。中でもデュランダルに人質にされている際に「家族だと思っていたものが幻想だった」と悲しむシーンは見ていられませんでしたね。自分にとっての家、即ち“居場所”だったものが歪んでしまっていたという事実は真面目で一途な倫太郎だからこそ受け止めきれないものがあると考えられます。

 だからこそ倫太郎がそれを正したいとはっきり口にするシーンに心が震えました。今まで組織の使命のために戦っていた倫太郎が、それらに縛られずに「本当に自分がやりたいこと」を見つけ出したという事実は感動的で、胸にこみ上げてくるものがあります。また飛羽真が共に戦ってくれることを約束してくれたのも良いですね。仲間のためにライドブックすら差し出せる(一応ユーリとの作戦だったみたいですが)度胸といい、飛羽真も倫太郎のことを深く想ってくれていることが改めてわかって嬉しかったです。そしてこの一連のやり取りに割り込まず黙って待っていてくれた凌牙さんもちょっと好き。

 

 

  • 駆け巡る時を刻む浅葱の断罪者

 

オーシャンヒストリー!

『この群青に沈んだ命が、今をも紡ぐ刻まれた歴史・・・・・・』

 

界時逆回!

 

時は・・・・・・

時は・・・・・・

時は!

時は!

時は!

時は!

我なり!

オーシャンヒストリー!!

 

『オーシャン!バッシャーン!

バッシャーン!!』

 

 凌牙が「時国剣界時(ジコクケンカイジ)」に「オーシャンヒストリー」ワンダーライドブックを装填、持ち手と剣先を入れ替えて差し込むことで変身した「仮面ライダーデュランダル オーシャンヒストリー」。黒と白、淡い青色のボディカラーをしたライダーです。胸部のサメのような意匠の他、ボディのいたるところに時計のメモリのような模様が入っているのが特徴的。膝のプロテクターは魚のヒレのようにも見えますし、時計の針のようにも思えます。“海”と“時”の2つのモチーフを上手く組み合わせたデザインと言えますね。

 武器が長大な槍というのも本作のライダーの中では珍しいです。剣(ソード)の形態からモードチェンジした槍(スピア)形態の先が三叉であること、前述の海のデザインからギリシャ神話の海神「ポセイドン」を彷彿とさせますね。

 そして戦闘では何と時間操作を駆使した瞬間移動能力を披露してきました。界時を一旦分離させることで一瞬で相手の背後に回るなど、まるでこの世界から消えたかのように錯覚させる恐るべき能力です。ブレイズとの戦闘時に能力を使用する度、別の場所にいる飛羽真のいる位置も変化した(移動中に移動先にいつの間にか着いていた)かのような描写があったことから、『ジョジョの奇妙な冒険』第5部に登場したキング・クリムゾンのような「数秒先の時間に自分以外を飛ばす能力」であることが予想出来ます。

 さすがにエレメンタルドラゴンの形態変化相手にはダメージを与えられないなど強すぎるというわけではありませんが、即座に人質を取る作戦を取る凌牙自身の切り替えの良さもあってサーベラに並ぶ強敵であることは間違いありませんね。

 

 

  • 守護者ソフィアの復帰

 さて今回は他にもこれまでずっと捕らわれていたソフィアがようやく解放され、ノーザンベースに戻ってきたことも取り上げておきたいです。11話で突如姿を消してから実に18話ぶりの帰還となります。倫太郎の件も含めて実にめでたい!

 それにしても今回の彼女が解放されるまでの流れは興味深い要素満載。玲花に捕らわれてからこれまで度々彼女に尋問されてきましたが、今回は「人間を創造する秘術が書かれた本」について聞かれていたのが印象に残りました。人間を作り出すという恐るべき方法が書かれた本があったことにも驚きましたが、ソフィアが何故それを知っているのかという疑問も湧いてきました。本から生み出された存在であることが25話で明かされたことを考えると、もしやソフィアはその本で作られたのではないか?と考えられますね。また玲花はどういった目的でその本を探しているのかも知りたいところ。

 そんな捕らわれのソフィアの元に訪れて助け出した賢人の真意も気になります。てっきり玲花と同じようにその本を目的として彼女を連れだす、のかと思っていたら普通に解放されていた時はちょっとズッコケました。賢人がソフィアを助けたのはかつての仲間故か、それとも別の目的があるのか。本の件を考えると賢人は目的の本の在り処をソフィアに聞き出してからノーザンベースに戻してあげたようにも思えるので判断が付きにくいです。この辺りの謎はその内明かされると思うので、その時を楽しみにしておきたいと思います。

 

 

 というわけで倫太郎とソフィアが再び仲間になってくれた回でした。特に倫太郎がようやく組織から解放されて自分を解き放てたと思うと嬉しい限り。

 しかし組織自体の問題は別に解決していないのも気がかりです。今回自ら目的を明かして喜々とするマスターの様子には狂気すら感じられましたね。そのうえ賢神を既に排除したことと明かした時は唖然となりました。前回存在が判明したばかりだったというのに登場することもないまま出番が終わるとは哀れ・・・・・・(しかしこの辺りの描写は「賢神というストッパーを失ってマスターのいい様に歪められた組織の現状」を端的に表しているとも言えます)マスターの道具となり果てたソードオブロゴスの行方や如何に。

 

 次回は何と芽依がメギドになるという驚きの展開に。この手の「主人公の仲間が怪人に変えられる」展開は最近なかったので再び見れたことは嬉しいですが、それ以上に芽依のことが心配になってきます。何より倫太郎が戻ってきてくれた矢先にこれです。久々に仲間の元に戻れたと思ったらその1人をメギドに変えられた倫太郎のことを想うと少々可哀想です。ともあれ頑張れ倫太郎!芽依を救い出してくれ!

 

 

 ではまた、次の機会に。