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デュエル・マスターズ キング! 第2話「時空を飛び越えろっ!ボルシャック・ドラゴンとスター進化!」感想

大いなる力を受け継ぐとき

自分を労ってくれる子供が出来て良かったねデッキー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  • ピョコン!ペタン!ピッタンコ!な新ジョーカーズ

 冒頭のナレーションで映された手描きのクリーチャーがやたらカッコよかった今回。巻き物から聞こえる謎の声に従い、《ボルシャック・ドラゴン》を探すことにしたジョーとその仲間たちからスタートしていました。過去に遡ろうとして『ドラえもん』よろしく机の引き出しに入り込もうとするのは序の口で、ボルツとダチッコが「時速140キロを超えれば過去に飛べる」という『バック・トゥ・ザ・フューチャー』ネタを披露した時は大笑いしてしまいました。(ボルツがマーティ、ダチッコがドクっぽい格好にそれぞれ扮していた点がパロディポイント高いです)

 当然そんな方法では過去にはいけないのでジョーが過去に飛べるクリーチャーを創作することに。いつものデッキーのダンス余談ですが本作のダンスは何だかトレンディ風味を経て誕生した「タイムピョンチキ」はこれまでのジョーカーズとは少々趣きが異なっていて驚きました。何というか真っ当に可愛いマスコット然としているビジュアルが良くも悪くもジョーカーズらしくないのでかなり意外です。放送開始前に公開されたキービジュアルに描かれていたことは確認していたのですが、正直ジョーカーズだとは思っていなかったので意表を突かれた気分です。

 しかしそれ以上にこのピョンチキ、デッキーを「父上」と呼んで生んでくれたことを感謝してきたので心底驚きました。思えばこれまで出てきたジョーカーズはジョーのことを慕うことはあれどデッキーに対してはそれほどではない態度を取る者がほとんどだった記憶があるので、純粋にデッキーを尊敬してくれる相手はかなり貴重な気がします。まぁ直後にデッキーを投げ捨てたり鼻の穴が大きく開いた顔芸を披露してきたので、あぁ、やっぱりこいつもジョーカーズなんだな・・・・・・と思いましたが。どこか抜けている点もジョーカーズ的だと思えるので、ピョンキチが今後どんな活躍を見せていくのか期待したいです。(あとカード化はされるのかどうかも気になるところ)

 

 

  • 切札の穴と伝説の龍の力

 ピョンチキに案内される形である山に辿り着いたシーン、そこで「切札の穴」なる洞窟が登場した時は衝撃を受けました。ジョー曰く勝太や勝舞、勝利に勝三といった切札家のデュエリストがここでデュエマの腕を鍛えていたとのことです。唐突に出てきたので最初は困惑してしまいましたが、時間が経つにつれて「切札家ならこういう洞窟で修業していてもおかしくない」と思えてきました。なんたって遊び人の家系だからな!それはともかく最奥に勝舞のデッキケースが置かれているなど、切札家の物語を感じさせる要素満載で興奮させられましたね。

 また今回は徹底してボルシャックが“伝説のクリーチャー”であることを強調していた点が印象的でした。勝舞の切り札であることに加え、白亜紀にタイムスリップしたジョーたちの前に現れ恐竜を追い払うなど威厳溢れる存在として描かれています。ボルシャックは今もなおヒーロー性の高い存在なのでそれを尊重した扱いを見せてくれるのはファンとしても嬉しいです。コッコ・ルピア》を連れて姿を見せるシーンでは変わらぬカッコよさに思わず見とれてしまいます。(加えてCGに関しても同様。当時作られたものであろうCGが最新クリーチャーのCGと遜色ない出来であるのは地味にとんでもないことだと思います)ボルシャックがあっさり力を渡してくれたことには驚きましたが、伝説の存在としてのボルシャックが現代の主人公に力を貸してくれるシチュエーションにはテンションが上がりました。今後もこういった力の継承がなされていくと思うとワクワクしてきますね。

 

 

  • 善悪を極めし神をも超えた大天使

極世接続(きょくせいせつぞく) G.O.D.Z.A.(ゴッズァ) 光/闇/自然文明 (9)
クリーチャー:ディスペクター/エンジェル・コマンド/ゴッド
パワー10500
▪️EXライフ(このクリーチャーを出す時、自分の山札の上から1枚目をシールド化する。このクリーチャーが離れる時、かわりにそのシールドを墓地に置く)
▪️ブロッカー
▪️W・ブレイカ
▪️このクリーチャーがタップした時、コスト6以下のクリーチャーを1体、自分の墓地から出してもよい。

 マスオ部長が繰り出してきた切り札。「革命編」にて登場した侵略者《極まる侵略 G.O.D.》と「極神編(バイオレンス・ヘブン)」にて姿を見せた《超絶神ゼン》&《究極神アク》のゴッド1組を合成したディスペクターです。奇しくも名前に“神”を持ったもの同士の合体で、名前も“G.O.D.”に“Z(ゼン)”と“A(アク)”、それぞれのアルファベットが加わっているのが特徴的です。また非常に数が少ない光&闇&自然の3色カードだったりします。*1

 コスト9のブロッカーということで【九極侵略】でも無理なく採用されそうなスペックをしています。ディスペクターらしくEXライフも備えているので防御面でも強気で出られそうです。コストの重さは《ヘブンズ・ゲート》などのブロッカー踏み倒しでいくらでもカバー出来るでしょう。(もちろんディスタスのササゲール能力で軽減するのもいいですね)

 そして注目したいのがタップ時に発動するリアニメイト能力。コスト6以下という範囲の優秀さから様々なカードとの組み合わせが考えられます。劇中で行われたように《浄黒接続 ウルガーン》などの中型ディスペクターやディスタスを展開させるのはもちろん、《清浄の精霊ウル》や《ジョバート・デ・ルーノ》をリアニメイトして自身をアンタップし、再度タップして発動するといった芸当が可能です。意外なところでは《ガチャンコ・ガチロボ》を墓地から出せばさらなる展開も狙えます。後者はその特性から【9軸ガチロボ】での活躍が期待出来るでしょう。

 またこの「タップした時」というテキストが便利で、無理にアタックしなくても展開可能な点は地味に嬉しいところ。ブロックするだけで後続を呼び出せるので相手に攻撃するのを躊躇わせられますし、《ドンドン打つべしナウ》のようなカードでタップさせても発動させるのも十分にありですね。

 

 

  • 王が来たる道を作る猛き英雄龍

王来英雄(オーライヒーロー) モモキングRX(レックス) 火/自然文明 (5)
クリーチャー:ヒーロー・ドラゴン/ジョーカーズ/レクスターズ
パワー6000
▪️スピードアタッカー
▪️W・ブレイカ
▪️このクリーチャーが出た時、手札を1枚捨て、カードを2枚引く。その後、このクリーチャーから進化できるコスト7以下のクリーチャーを1体、自分の手札からこのクリーチャーの上に置いてもよい。
▪️シンカパワー:このクリーチャーが進化する時、このターン、このクリーチャーがバトルに勝つたびアンタップする。

 強くなるための修業に出ていたモモキングが、「レクスターズ」という新種族の力を得てパワーアップした新たな姿。ジョーカーズの新キングマスターカードです。角が大型化し巨大になった頭部の他、鎧を脱いで軽装になっている点が野武士然とした雰囲気を漂わせています。何より左目に傷が出来て隻眼になっている点がカッコいいですね。厳しい修業を乗り越えた証のように感じられるのでとても惹かれます。(勝利父ちゃんが持つ「片目のボルシャック」を彷彿とさせますね)

 コスト5ながらパワー6000、スピードアタッカーにW・ブレイカーとこの時点でかなりの高スペックカードであることが伺えますが、その他の能力がまた強力です。それは登場時に手札を交換し、その後コスト7以下の進化可能なクリーチャーをこのカードの上に重ねるというもの。進化クリーチャーを手札に確保し、そこから踏み倒すのにうってつけの能力です。何気にテキストに「進化できるクリーチャー」と書かれているのでNEOクリーチャーを重ねることも可能と出せる進化クリーチャーの範囲が非常に広いのが特徴。コスト7以下というのも絶妙でその範囲の優れた進化クリーチャーを速攻で出せるのは非常に魅力的です。

 またレクスターズの固有能力として「シンカパワー」を備えている点にも注目したいです。この能力を持っているクリーチャーが進化する際に得られる誘発型能力で、これまた進化クリーチャーのサポートに最適な能力です。このモモキングRXのシンカパワーは《無限掌》と同じ効果を付与するもので、基本的にパワーの高い進化クリーチャーとの相性は抜群と言えるでしょう。アタックトリガーを何度も発動させるなんて芸当も可能です。

 以上の点から非常に優秀な進化クリーチャーのサポートカードに仕上がっています。サポート出来る進化クリーチャーも強力で相性の良いカードが揃っており、パッと思いつくだけでも、

 

  • バトルに勝つたびアタックトリガーで2枚ランデスする《超竜バジュラ
  • 効果バトルによる無限アタックが期待出来る《ボルシャック・ドギラゴン
  • 大型呪文の踏み倒しを行える《聖竜ボルシャック・ウルフェウス
  • 単色カードや踏み倒しをロックする《闇鎧亜キングアルカディア
  • 革命チェンジクリーチャーをサーチして革命チェンジさせられる《凰翔竜機バルキリー・ルピア

 

 といった感じに選択肢が非常に多いです。上記の組み合わせ以外にもまだまだ相性のいい進化クリーチャーは存在しますし、今後強力な進化クリーチャーが出てくることにも期待が持てます。ジョーカーズのキングマスターに相応しい無限の可能性を持った新切り札として今後の活躍を大いに楽しみたいところです。

 

 

  • 勇敢なる龍の魂を受け継ぐ熱き絆の星

ボルシャック・モモキングNEX(ネックス) 火文明 (6)
スター進化クリーチャー:ジョーカーズ/アーマード・ドラゴン/レクスターズ 
パワー9000+
▪️スター進化:レクスターズまたは火のクリーチャー1体の上に置く。(このクリーチャーが離れる時、かわりに一番上のカードが離れる)
▪️パワード・ブレイカー(このクリーチャーは、そのパワー6000ごとにシールドをさらに1つブレイクする)
▪️このクリーチャーが出た時または攻撃する時、自分の山札の上から1枚目を表向きにする。それがレクスターズまたは火のクリーチャーなら出す。それ以外なら墓地に置く。
▪️攻撃中、このクリーチャーのパワーを、自分の墓地にある火のカード1枚につき+2000する。

 モモキングがボルシャックより与えられた力を手に入れ、進化した姿。本作におけるジョーカーズもう1枚のキングマスターカードです。「神化編(エボリューション・サーガ)」の看板クリーチャーである《ボルシャック・NEX》の力をその身に纏ったようで、ボルシャックらしい巨大な両腕に加えて胸部にNEXの顔がついているデザインが特徴的です。(「英雄の力を身に纏う」という点から個人的には『仮面ライダーゴースト』が連想されましたね)

 カードとしてもこれまでの進化クリーチャーとは一味違った「スター進化クリーチャー」。(進化マークが従来のものとは異なる“星型”である点が目を引きます)彼らが持つ「スター進化」は何らかの理由で場を離れる際、1番上のカードを墓地に置くだけでよい特徴を備えています。置換効果によって進化元が残るので、従来の進化クリーチャーが抱えていた「除去された場合、進化元含めて失うので大きなディスアドバンテージになる」弱点を見事に解消した能力と言えます。またスター進化クリーチャーの上にオレガ・オーラなどのカードが乗っている場合、そのカードを墓地に置けるのでさらなる耐性を得られます。進化クリーチャーに新たなる可能性を見出してくれる面白い新能力です。(ただし進化元が残る都合上、革命チェンジが失敗する難点も抱えているので、カードの組み合わせには注意が必要です)

 このカード自身の個別の能力はまずボルシャック一族伝統とも言える墓地の火のカードを参照したパンプアップがあげられます。何気に従来のボルシャックよりも上がるパワーの量が多いのが嬉しいところ。さらにパワード・ブレイカーも持っているので、上がったパワーを相手クリーチャーとのバトルだけでなくシールドブレイク数増加にも役立てられます。

 そして目玉は何と言っても登場時と攻撃時に発動する山札から踏み倒す能力。驚くべきはその範囲で、レクスターズか火のクリーチャー以外の制限が存在せずかなりの種類のカードを呼び出せます。《龍世界 ドラゴ大王》のような大型でもよし、《極仙龍バイオレンス・サンダー》のような巨大進化クリーチャーを重ねるのもよしと踏み倒す対象に様々な可能性を秘めています。登場時と攻撃時の最低2回は行えるので構築によっては確実に2回踏み倒せる点が強力。もし墓地に置かれたとしてもそれが火のカードであるのならパンプアップの手助けに繋がるので無駄も少ないです。能力が全て強制である点がネックですが、それを差し引いても魅力的な能力だと言えるでしょう。

 《ボルシャック》&《NEX》と名称カテゴリを2つも持っている点も見逃せません。前者は《ボルシャック英雄譚》や《ボルシャック・ファイアー》、後者は《マッハ・ルピア》や《シンカゲリュウ・柳生・ドラゴン》などの名称サポートカードと組み合わせられるのでそれらと特化した構築にするのも面白そうです。単体でも非常に強力な切り札として使っていきたいですね。

 

 

 というわけでボルシャックの力を無事手に入れることが出来た回でした。一件落着かと思いきや、終盤ガットルズの面々が《聖霊アルカディア》のカードを既に確保していたことが明かされ驚きました。敵側も伝説のクリーチャーを手に入れている辺り、今後はカード争奪戦が展開されていくのであろうことが予想出来ますね。一体どのカードがどちら側に渡るのか、といった予想をするのも楽しそうです。

 

 さて次回はガットルズの新たな幹部「ジェレミー」が登場。“破壊王”という仰々しい二つ名を持っていますが、予告を見てみる限りこれまたイロモノっぽいです。加えて暑苦しそうなキャラクターであることが読み取れますがジョーたちとどんな絡みを見せるのか気になるところです。またしばらく姿を見せていなかったモモダチたちも再登場するようなのでそのことも含めて楽しみですね。

 

 

 ではまた、次の機会に。

*1:この組み合わせのカードは他には《天罪堕将 アルカクラウン》を含め4種類しか存在しない。