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デュエル・マスターズ キング! 第4話「ゼーロジュニアも参戦っ!?探し出せ!伝説のバロム争奪戦!」感想

黒に沈める者VS未来を視る者

どいつもこいつも簡単に時空を超えすぎぃ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  • 闇王を下す未来視の男

 今回のデュエマキングはジョーのライバルの1人、ゼーロJr.がメインとも言うべきエピソードでした。前回のラストでジェンドルらガットルズの動向をいち早く察知し、ジョーたちにそれを知らせてくれましたが、いつものように単独で行動したので一緒に来てくれるのかと期待していた身としてはちょっと残念でした。(とはいえ誰ともつるまないところがジュニアらしいと言えますが)

 そんなジュニアがジェンドルとのデュエマに挑み、それに敗北する展開には非常に驚かされました。前作ではジョー以外には無敗だった彼がこんな序盤で黒星を付けられるというのは中々に衝撃的です。一度追い詰められるもののジョーたちの激励を受けて反撃、という普通なら逆転する流れだったのもあってショッキングでしたね。しかし敗北を味わったことでジュニアがジェンドルへのリベンジに燃え始めたのは面白いところ。今回をきっかけにジョー以外にも執着を見せてきたのはちょっとした収穫でした。

 

 ジュニアを負かしたジェンドルについても見逃せません。前回はジェレミーを高く買う様子がシュールでしたが、今回はそういったギャグ描写もなく《悪魔神バロム》を捕らえ、そうして手に入れた力で勝利する圧倒的な存在感を放っていました。前述のようにあのジュニアに勝ったという事実だけでも強敵であることが伺えます。

 初登場の時から誰に対しても敬語と丁寧な態度を崩さない様子、さらに「未来が視える」などといった意味深な発言の数々など、立ち振る舞いからも底知れない恐ろしさが垣間見えます。今回ジョーたちと顔合わせをし、伝説のカードを巡っての宣戦布告をしてきたジェンドルが今後どのような行動をするのか楽しみです。

 

 

  • 闇を見通す巨眼を担いし黒龍

ゲンムエンペラー <デスザ.Star(スター)> 闇文明 (7)
スター進化クリーチャー:∞ドラゴン/デーモン・コマンド・ドラゴン/レクスターズ
パワー12000
▪️自分の墓地に4枚以上カードがあれば、このクリーチャーの召喚コストを3少なくする。
▪️スター進化:レクスターズまたは闇のクリーチャー1体の上に置く。(このクリーチャーが離れる時、かわりに一番上のカードが離れる)
▪️T・ブレイカー(このクリーチャーはシールドを3つブレイクする)
▪️このクリーチャーが攻撃する時、相手のクリーチャーを1体破壊する。

 レクスターズの力を得たゼーロJr.の新切り札、《虚∞龍 ゲンムエンペラー》が進化した姿。「革命編」で登場した闇の革命軍の長《魔の革命 デス・ザ・ロスト》の力と合体した新切り札です。(後述の能力はどちらかと言うと《悪魔龍王 キラー・ザ・キル》に近いのですが)目にあたる器官が見られないゲンムエンペラーの後ろに巨大な目玉が存在する奇妙な構図が面白い、それでいて迫力のあるイラストに仕上がっているのが特徴的です。

 カードとしてはコスト7のパワー12000、T・ブレイカーという平均的なスペックですが、自分の墓地のカードが4枚以上なら4マナで出来る能力を持っているので見た目以上に早く出すことが可能です。しかもコスト軽減の条件である墓地のカード参照は文明・カードタイプに関する制限が一切書かれていないので、墓地肥やしの手段さえあれば満たすのは非常に容易いです。進化前である虚∞龍とはデザイナーズコンボになっており、あちらのcipによって墓地にカードを4枚置ければ次のターンにすぐさま召喚出来る美しい流れになるのも見事です。

 さらにアタックトリガーによって相手クリーチャー1体を破壊する能力も備えているので、場に出た後も大暴れできます。発動が強制である点は玉に瑕ですが、最低1回は確定除去を放てるというのは言うまでもなく強力です。わかりやすく強い、を体現した芸術的なフィニッシャーと言えるでしょう。

 その能力からして闇を入れたビートダウンでの採用が検討されますが、速攻を主軸とした場合は軽減条件を早く満たせるか怪しいところがあります。無理にデッキのコンセプトにするのは難しそうです。そのためデッキにフル投入するよりも1、2枚にまで抑え、いざという時の反撃用として使うのが良さそうですね。

 

 

  • 聖霊と悪魔、相対す二極を連結せし魔王

聖魔連結王(せいまれんけつおう) ドルファディロム 光/闇/火文明 (8)
クリーチャー:ディスペクター/エンジェル・コマンド/デーモン・コマンド
パワー13500
▪️EXライフ(このクリーチャーを出す時、自分の山札の上から1枚目をシールド化する。このクリーチャーが離れる時、かわりにそのシールドを墓地に置く。)
▪️スピードアタッカー
▪️T・ブレイカ
▪️このクリーチャーが出た時、またはこのクリーチャーの「EXライフ」シールドが自分のシールドゾーンを離れた時、相手の多色ではないクリーチャーをすべて破壊する。
▪️相手は多色ではない呪文を唱えられない。

 ジェンドルがアルカディアスとバロムのカードを使って生み出したキングマスターカード。「転生編(ジェネレート・ギア)」で登場したそれぞれの転生版《聖霊王アルファディオス》と《悪魔神ドルバロム》を合成したディスペクターです。火文明はどこから来たのだろうか・・・・・・?

 聖霊王と悪魔神の合体クリーチャーと言えば過去登場したものとして《悪魔神王バルカディアス》が存在しますが、2体の要素を上手に融合させたあちらとは異なり、2体のボディをパーツ単位で継ぎ接ぎしたような見た目が目を引きます。フランケンシュタインの怪物が如くクリーチャーをジッパーで無理矢理繋げた姿はおぞましさに加え、同時にどこか元ネタと同じ神々しさも感じさせてくれる非常に興味深いものに仕上がっています。

 コスト8でパワー13500、T・ブレイカーとかなりの大型クリーチャーで、その能力も見た目と同様に目を見張るものがあります。まずあげられるのが登場時とEXライフシールドが離れた際に発動する、相手の非多色クリーチャーの全体除去。多色クリーチャーは残されてしまうものの単色または無色を問答無用で全破壊出来るのは魅力的です。cipだけでなくEXライフシールドをトリガーとしても発動するので、相手に再度クリーチャーを並べられてもそのリカバリーすらまた破壊することが出来ます。相手からしたらシールドを迂闊に攻撃出来なくなるうえ、ドルファディロム自身を除去しようにも置換効果で生き延びられるうえこちらが除去されるなど厄介なことこの上ないでしょう。

 さらに相手の多色以外の呪文詠唱を禁止する能力も備えており、こちらも凶悪の一言。除去や防御に使われる呪文のほとんどを封じ、呪文によるコンボを主体としたデッキに大打撃を与えられます。除去の手段を狭めさせることになるので、結果的にドルファディロムの居座り性能をさらに向上させられるのが嬉しいポイントですね。

 以上のように「単色&無色絶対許さないマン」とでも言うべき性能を誇るため、相手のデッキによっては機能不全に陥らせることも可能です。コントロールデッキでの運用はもちろんのこと、おまけのようにスピードアタッカーまで持っているのでガンガン攻めるビートダウン戦法で相手が何も出来ない内に勝負を決めるのも面白そうです。新時代の大型フィニッシャーとして今後大活躍してくれるでしょう。

 

 

  • ジェンドルとの邂逅

 ジュニアとジェンドルがシリアスな空気を醸し出していた一方、ジョーたちは相変わらずワチャワチャとしたやり取りを繰り広げていたのが印象的でした。ジュニアが過去に向かったのでこちらも後を追おうとしても、デッキー以外にはつっけんどんな態度であるピョンチキの説得に手間取る辺りが彼ららしいです。というかジュニアといいジェンドルといい、他の連中は何の説明もなしに気軽に時空を超えすぎでしょ・・・・・・

 その後ジョーの化石が出土した時は明らかに石像じゃないか、と思っていたところで本当に石像だったオチにはちょっと肩の力が抜けました。ジョーが動物に追い回されるなど突発的なギャグも含めて安定のコミカル展開で微笑ましかったですね。

 

 そしてジョーがジェンドルと邂逅したシーンは今回の注目ポイントでした。前回までジェンドルを知らなかったジョーが自分と同じように伝説のカードを狙う者の存在を知り、彼の宣戦布告を受けて本格的に戦うことになっていく、という流れは今後の物語における重要な場面だったと言えます。これで互いに互いを意識しながらカード争奪戦を繰り広げていくというのも視聴者としては非常に見やすくなったと思います。(本作は敵味方共に「カードを集める」という目的の元行動しているのがわかりやすい点がいいですね)敵の存在をはっきり認識したジョーたちの今後の展開に期待がかかります。

 

 

 さて次回はジョーとキラがお化け屋敷で伝説のカードの手がかりを探す模様。予告によると「伝説のカードに関係がありそうな“三種の神器」がキーアイテムになるようです。デュエマにおける三種の神器と言うと個人的にはS・トリガー三種の神器*1を真っ先に思い浮かべるのですが、十中八九違うでしょうね・・・・・・

 それはともかく次回登場する新キャラとキラとのデュエマは見逃せません。また何気にジョーとキラが2人で行動するのも久しぶりなのでその点にも注目したいですね。

 

 

 ではまた、次の機会に。

*1:デュエマ初期のトリガー呪文である《ホーリー・スパーク》《デーモン・ハンド》《ナチュラル・トラップ》の3枚のこと。