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ゴジラ S.P<シンギュラ・ポイント> 第7話「じかんのぎもんふ」感想

世界を紅く染めるもの

どう見てもオキシジェンデストロイヤーです、本当にありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 前回東京湾まで接近したゴジラとマンダから始まった今回のゴジラSP。冒頭からゴジラとマンダが東京に上陸しながら戦っている、と思われるシーンが展開されて大興奮しました。(何気にマンダが自分以外の怪獣相手に戦うのは今回が初ではなかろうか)怪獣たちが暴れ、車が潰され、ビルが崩される。怪獣プロレスが行われる中で街が壊されていく様子を見ていると怪獣映画を観ているなぁ、という気分にさせられます。

 何と言っても東京に上陸したゴジラの形態が変化していた件に注目したいです。大量の紅塵に包まれて全体像は明らかになりませんでしたが、赤いモササウルスのようなアクアティリスから、黒い頭部に太そうな足と一気にゴジラらしい姿に変わっていて驚きました。陸地に上がってから数分しか経っていないだろうに、もう歩行に適した形態にまで進化しているというのも信じられません。下手をしたらシン・ゴジラを上回るスピードで進化しているのではないでしょうか。

 さらに劇中の人々の発言から判明した「紅塵を生産している」という情報も興味深いです。他の怪獣には紅塵は付着しているだけだったのに対し自力で紅塵を作れる辺り、ゴジラは他の怪獣とは全く異なる存在であることが伺えます。以前から気になっていた「紅塵=アーキタイプの原料」という情報も今回李博士の口からようやく言及されたこともあり、ゴジラアーキタイプ研究についても密接に関わっていることは間違いなさそうです。銘も1話で撮っていた地元の絵から古史羅のことを気にかけ始めましたし、ここからゴジラの謎についても追及していく流れになりそうでワクワクしてきましたね。

 

 

  • 葦原を追う者

 ゴジラ以外にも葦原関連でさらなる謎が明かされました。まずは洋館で流れた謎の音楽がミサキオクの地下にあるゴジラらしき骨から出ていることを佐藤さんが見つけた時はやはりか!と唸りました。局長が骨の仕業であるかのような発言をしていた覚えがあるので、骨自身の意志で音楽が流されていることが何となく予想出来ていました。ラドンを引き寄せたのはこの骨自身の意志かもしれないという考えがドンピシャで当たって嬉しい限り。他にもユンによって音楽データから抽出した謎の数式が彼らが屋敷を訪れる前の日にちと時間だと判明した時はゾッとしましたね。その日を境に何かしら恐ろしいことが始まったことを示しているように思えてなりません。

 また佐藤さんと行江さんの会話で「ミサキオクのデータはどこに送られているのか」「もしや葦原は今も生きていて、彼の元にデータが送られているのではないか」という仮定が示唆されたことも見逃せません。100年前の人物とはいえ行方不明になっていることから生存している可能性も十分に考えられますね。

 

 ここで気になるのは仮に葦原が今も生きているとして、今どこにいるのかということ。個人的には葦原は今、別次元にいるのではないか、と思いました。これまで銘が「時間の流れが異なる次元」について度々言及していたので、もし現実とは違う時間の流れを持つ次元にいれば、100年経っても無事なのではないか、とも考えられます。別次元に行ったことで高次元の存在となり、そこから一連の事件を観測している、のだとしたら実にSFチックです。問題は別次元の人間とどうやってコンタクトを取っているのかですが、その辺りは後々に明かされるであろう情報に期待したいです。

 

 

 これまでも何度も語られてきたアーキタイプについての話ですが、今回は銘の羊羹(ゼリーかも)を使った説明のおかげで大分わかりやすかったです。他にも李博士によってアーキタイプには13のフェーズが存在することが語られるなど色々情報が多かったです。

 しかしそれ以上に衝撃を受けたのがアーキタイプの13番目のフェーズにして制御理論「オーソゴナル・ダイアゴナライザー」。「BB」こと「ベイラ・バーン」がサルンガ討伐のために使用しましたが、紅塵を結晶化してサルンガの動きを串刺しにするシーンには度肝を抜かされました。このように紅塵の形態を自在に変化させるのがアーキタイプの本質なのか、と考えると夢の新素材と言われるのも納得と思うと同時に、そんな夢のような話で済む物質ではないという感覚を覚えます。

 

 また何と言ってもオーソゴナル・ダイアゴナライザーの形状がどう見ても「オキシジェンデストロイヤー」だったこともあって初登場時には思わず二度見してしまいましたね。単なるファンサービスであることは一目瞭然なのですが、初代ゴジラを討った超重要アイテムネタをここで使ってくるのか、と意外に感じましたね。(そういえばどっちも略すと“OD”だな・・・・・・)それともこのODも本作のゴジラに対抗するための最終兵器になるのでしょうか。ゴジラの体内で紅塵を結晶化させたらそりゃひとたまりもないなぁ、などと考えながらそうなることを願いますね。

 

 

 そして今回はオオタキファクトリーによるジェット・ジャガー強化の課程も見どころでした。当初はずんぐりむっくりしていたプロポーションが人間らしくなり、さらにユングのAIを移すことでユング自身に機体をコントロールさせるなど、かなり戦闘ロボットらしくなってきました。特にユング自身がジェットジャガーになったことで一気に頼もしくなったように思えます。これでおやっさんが体を張って操縦する危険性がなくなったのは地味に大きな進歩と言えますね。おやっさん搭乗時はそこまで強そうではなかったからな・・・・・・

 それ以外にもアンギラスの角を槍にして武器にしているのも注目ポイント。鉄パイプにワイヤーらしきもので縛り付けているだけ、という少々お粗末な出来ですが、まぁないよりはマシでしょう。案外意外な活躍をしてくれるかもしれません。ここまで強化してもゴジラに太刀打ち出来るかは正直怪しく思えますが、そこはオオタキファクトリーの意地とユンの頭脳のサポートがどうにかしてくれることを祈ります。

 

 

 というわけで相変わらず情報過多な内容でしたね。正直書きたいことが多すぎて感想がかなりのボリュームになってしまいました。これ以外にも「サルンガVSシヴァ防衛部隊の対決シーンが『ファイナルウォーズ』っぽいな」とか「ゴジラの名称は誰が付けたんだ」とか「“槍”とか”13”の数字とか聖書の要素が出てきたな」とか、色々感想があって今回本当に苦戦しましたよ。あとこれだけは言わせてください。ダンテの神曲と黙示録の次は聖書とか、中二病の大好物をどこまで詰め込むんだこのアニメは。

 

 

 ではまた、次の機会に。