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ポケットモンスター 第68話「ゴウにライバル!?ミュウへの道!」感想

2人のライバル

シゲル好きのシゲル好きによるシゲル好きの回でしたね・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 今回のアニポケは念願となるシゲル再登場回、ということで以前から期待していましたが、いざ見てみると予想とは少々違った形で楽しめました。感想の方も書いている内にいつの間にか文章量が増えてしまったので、今回久々に個別感想で書くことと相成りました。喜びの感情などで少々拙い部分があるかと思いますが、そんな文章でも読んで下さったら幸いです。

 

 

  • 特別なライバル

 今回何と言ってもサトシの初代ライバルであるシゲルの登場が最大の見どころでした。「サートシくん」というどこか懐かしい呼び方で出てきた時はそれはもう大興奮でしたね。サトシのリザードンと激戦を繰り広げたカメックスを相棒として連れている点もグッドです。この時点で昔からのファンの多くが感激したことでしょう。

 そしてシゲルとサトシに関して唸らされます。この2人は当初は一歩先を行くシゲルが挑発し、サトシもそれにまんまとのってしまう・・・・・・そんな関係でした。しかしセキエイリーグなどでそれぞれが挫折と再起を経験し、シロガネリーグでの決戦を経て最終的に互いを認め合っていく理想的なライバル関係を築いていました。

 で、そんな2人は今回の再会にあたって非常に良好なやり取りを見せてくれました。サトシが仲間との再会にて楽しそうに語り合う様子は過去何度もありましたが(直近では65話のアイリスなどがありますね)、シゲルとの会話はどこかそれらとは異なるものがあるように思えます。シゲルが初期の嫌味な態度でなくなったからこその落ち着いた雰囲気もありますね。

 互いの近況を楽しそうに話し合い、それぞれの成長に歓喜する・・・・・・その様子は切磋琢磨しあうライバルから先、それぞれの道を応援しあう関係だと感じました。ファイヤー戦での息の合ったコンビネーションなど、他のサトシの仲間たち、そしてライバルとはまた違う通じ合った描写もあって余計にそう考えてしまいます。サトシにとっても、そして昔からのファンにとっても特別な存在であるシゲルをキチンと「特別なライバル」として描いてくれたことにまず喜びを覚えましたね。

 

 

  • 新たなライバル

 ここまでシゲルファンにとって嬉しいことばかりだったと書きましたが、もう1つ特筆すべきこととして、シゲルとゴウの関係性についても話していきたいと思います。先程シゲルの嫌味な態度について言及しましたが、サトシの前では見せなくなったその言動をゴウに対して向けた時は驚きました。「サトシのバディとして相応しくない」とはっきり言い放つシーンはちょっとした衝撃です。さながら「今カノにマウントをとる元カノ」の図だな・・・・・・

 しかしその言動とは裏腹にゴウの知識を試したり、皮肉交じりの助言をする様子は先達として後輩を支えてあげているように見えました。その後ゴウを挑発し「プロジェクト・ミュウ」を促すことからも彼の実力を買ってくれているのがわかります。昔懐かしの嫌味なシゲルを見せつつ、先輩キャラとしての優しさを発揮したその姿にはまたまた感激しました。

 

 そしてゴウに関して秀逸だと思ったのがシゲルが彼にとってのライバルになった点ですね。ゴウがポケモン研究に関して自分よりも先を行くシゲルと出会い、刺激を受けたことで彼を“越えるべき壁”“目標”として見定める展開には心躍りました。ゴウにとってサトシとはライバルと言うよりも友達であり(確か37話でカキにそう言っていましたね)、同じ目線で競い合う相手がこれまで存在しなかった中で戦いたい相手を見つけたというのはここまで見ていた身としてもかなり嬉しい進歩です。

 思えばゴウは同年代との関係性に難がありましたし、今回の冒頭でもプロジェクト・ミュウの誘いを後ろ向きに断るシーンが印象的でした。それがシゲルとの出会いをきっかけに少しだけ積極的になれたというだけでも非常に喜ばしいです。これまで他者との関わり合いを避けてきたからこそ、今後多くの人たちとの出会いを経てどんどん成長していってほしいです。

 

 ともあれ、サトシにとっての「特別なライバル」であったシゲルをゴウにとっての「新たなライバル」に据えた展開には感嘆を覚えました。前述の通りサトシとは以前のような挑発しあう関係性ではなくなったからこそ、新たにゴウのライバルにすることでかつてのシゲルも見せてくれる・・・・・・見事な客演だと言えます。出来れば今回だけの関係で終わらず、シゲルには今後もゴウを挑発しながら彼を導くライバル兼先輩として出てきてほしいですね。その方がゴウの成長描写もより面白くなるでしょうし、何よりまたシゲルを見たいと考えてしまいます。そう思えるほどにゴウとシゲルのライバル関係は見事なものでした。

 

 

 というわけでここまでシゲルに関して長々と書きましたが、今回はシゲル以外にも見どころが満載な回でした。まずオーキド研究所に預けられているサトシのかつての手持ちたちのシーンが目に焼き付きます。懐かしの仲間たちが再び出てくるシーンは過去何度も見られましたが、やはり何度見ても感極まるものがありますね。(あとこの手のシーンお決まりのケンタロス軍団に吹き飛ばされてからのベトベトンに受け止めてもらう流れが今回のここすきポイント)

 あとはやはりゴウカザルVSファイヤーですね。サトシのエースの中でもかなり印象深いゴウカザルがまたもや活躍してくれただけでも興奮ものなんですが、その相手がファイヤーというのだから非常に燃えました。事前にリザードンらと戦うことで圧倒的な炎に対抗しようとするストイックさがまた素敵です。(またサトシへのじゃれつき方がヒコザル時代の無邪気な面を思わせるのがいいですね)実際のバトルはゴウカザルの奮戦空しくあっさり敗れてしまったのが残念でしたが、ダイヤモンド・パール』もう1人の主人公でもあるサトシのゴウカザルの魅力はしっかりと描かれていたと思います。

 

 前述のシゲルの要素とゴウの要素、そしてゴウカザルやファイヤーなどを含め、実に楽しい回でした。また以前公開されたPVで語られた「プロジェクト・ミュウ」が動き出したことを教えてくれる点でも重要な回だったと言えます。ここから始まるプロジェクト・ミュウではどのような戦いが待っているのか、サトシとゴウはどのような成長を見せてくれるのか気になって仕方ありません。この先のアニポケが実に楽しみです。

 

 

 さて次回はサルノリとイーブイのおつかいエピソード。ポケモン主体のエピソードはこれまでもありましたが、「はじめてのおつかい」との組み合わせはまた新鮮で興味深いです。いたずら好きのサルノリとやんちゃなイーブイのコンビという時点でトラブルが起きることが確定したようなものなのでドキドキします。過保護なゴウとコハルの一喜一憂も見どころになりそうですね。

 

 

 ではまた、次の機会に。