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ゴジラ S.P<シンギュラ・ポイント> 第12話「たたかいのおわり」感想

向かえ討つ時は来た

蛾が出てきただけでモスラを期待しちゃうのがゴジラオタクのサガよ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  • 迫る破局を止めるため

 今回のゴジラSPはいよいよ決戦迫る!という印象を強く感じる内容でした。怪獣たちが破局のキーとなる中、それを止めるために各キャラがそれぞれの仕事に専念する様子が描かれ、淡々と進みながらもクライマックスの雰囲気が漂っていました。

 特に東京にて自衛隊と合流してオーソゴナル・ダイアゴナライザーを受け取るユンサイドと、インドでBBと協力しながらオーソゴナル・ダイアゴナライザーのコードを探す銘サイドという2つの場面にはっきりと絞られていたので大分わかりやすかったですね。ユンと銘は対面したことはないものの、チャットを経て互いの思考がわかるほどにまで理解しあっているような関係になってきているようにも感じられてどこかオシャレだと感じました。しかしこの調子だと最終回を迎えても実際に会うことはなさそうだなこの2人・・・・・・

 また銘サイドがコードを探すためBBに案内された「シヴァ」の心臓部も印象に残りました。巨大な機械の周りを「歪んだ空間」が取り囲むような絵面の異質さにはギョッとさせられます。空間が歪んでいることを視覚的に認識出来るようになっているのも面白いですね。

 そしてコードを探す中で「破局によって未来が分岐し、競合するという現象」が起きるシーンには驚かされました。さらにそれを探って来たペロ2が無数に分裂し、それぞれが思い思いのことを言い合う光景にさらなる恐怖を覚えます。ゲームで例えるならば、選択肢とそれに伴うイベント・ルートが爆発的に増大しているようなものなのでしょうか。(ペロ2の状態は言うなれば「この選択肢を選んだ方がいい」と語りかけてくる脳内の自分が無数に存在しているようなものですかね)破局があと数時間と迫る中、この無限とも言える選択肢の中から1つの答えを見つけるのは至難の業です。クライマックスが迫る中でかつてない緊張感を覚えましたね。

 

 

  • 行き着く先は怪獣惑星?

 そして今回もう1つ印象的だったのが紅塵によって変化していく東京ですね。紅塵で辺り一帯が包まれ、周囲もまともに見れない状態となっているのは既にわかっているのですが、謎の植物怪獣(ビオランテ?)まで確認される事態になるのは予想外でした。さらにユンとハベルの会話で「生態系が書き換えられている」可能性が出てきたのが教務深かったですね。以前にもラドンがしぶとくなるなど紅塵によって怪獣の活動範囲が広がっていることが示唆された中、ゴジラ自身が環境変化をもたらしているというのはゾッとするもののあり得そうな話です。

 ユンたちが「ゴジラは侵略的外来種に見えて実は在来種なのかもしれない」と話していたのも面白いですね。怪獣たちが海から現れたこと、そして古史羅の伝承などから見るにはるか昔に彼らが存在していた時代は紅塵に包まれていた可能性があります。もしかしたらゴジラは生態系を作り変えるというよりも人間によって変えられてしまった環境を元に戻そうとしているのかもしれない、などと考えちゃいます。

 

 とまぁ色々ありましたが、1番気になるのはやはりこのまま行くと地球はどうなってしまうのか、ということ。自衛隊の人たち曰くゴジラは東京駅にて100mにまで巨大化しているようですが、このままゴジラが成長し続けていくとどうなるのか?そもそも破局とは何なのか?という疑問が湧いてきます。破局に関しては漠然とした危機感や恐怖は感じられるのですが、何が起きるのかが不明瞭なせいで「宇宙がなかったことになる」ということにあまりピンとこない点があります。

 そのせいか個人的にはこのまま行くとアニメ『GODZZILA』シリーズのように地球が謎の植物と怪獣たちに包まれた「怪獣惑星」になってしまうのではないか、と想像を膨らませてしまいます。ゴジラ自身この宇宙を滅ぼすような意志はあまり感じられないので、前述の生態系の書き換えによって自身に都合のいい環境をもたらそうとしているようにも思えます。僕自身あっちのアニゴジも好きなので、それはそれでアリだなとか思っちゃうんですよね。

 ただここまで来てそんな展開にはならないだろう、というのは何となくですが感じられます。恐らくは僕が想像している以上に恐ろしい“何か”が訪れるのでしょう。その“何か”に関しては予想が全くつきませんが、ここまでガッチリとしたSFを見せられた後だとその結末にも期待がかかります。果たして破局とは何なのか、次回明らかになる時が楽しみです。

 

 

  • 紅い世界に舞う、美しき羽

 人類が頑張って戦っている様子が描かれる中、怪獣も今回はっきり出てきたのはラドンとサルンガ(後者は串刺しになっても動いているし、どうやったら倒せるんだ)だけでゴジラは姿を見せなかったで少々残念。しかし劇中での説明に加え、あの例の歌の続きが流れるラストに咆哮を響かせただけで存在感はばっちり出していたかと思います。

 他にも触れたいのが謎の蛾の大群、これに尽きます。紅塵飛び交う東京に突如として現れた蛾の大群、何よりその羽の模様からみんな大好きモスラを連想せずにはいられませんでした。(例の歌をバックに出現する構図も「小美人の歌によって現れるモスラ」を彷彿とさせます)ここでついにモスラが出てくるのか!?とついつい期待してしまいます。流石に最終回になっていきなりモスラが登場する可能性は低いのですが、ここに来て出てきた蛾には何かしらの意味があるのかもしれません。果たしてこの蛾は人類の味方になってくれるのか、それとも・・・・・・・・・・・・

 

 

 というわけで12話感想でした。ここまで数々の専門知識と用語が飛び交い、はっきりとしない情報に踊らされながらも見続けてきましたが、僕自身現状内容の半分も理解出来ていないように思います。わかったような書き方をしてきたものの、何が起きているのか正直さっぱりわからない、といったようなシーンがほとんどで毎回毎回咀嚼するだけでも大変でした。

 しかしそんな状況でもこの作品を楽しめた、ということだけは確実にわかります。キャラの意味深な言動や描写に自分なりの考えを広げてみたり、わずかな出番ながらも強烈な印象を残した怪獣たちに興奮するなど毎回毎回様々な想いを抱きながら余韻に浸れました。当ブログの感想も読みなおしてみると言っていることがコロコロ変わっているように思えますが、同時にそれだけ各エピソードに深く触れているようにも感じられますね。

 そんなわけで次回はいよいよ最終回。前述の通りここまで四苦八苦しながら感想を書いてきましたが、同時に書いていて楽しい作品でもありました。果たして本作がどのような結末を迎えるのか、それを見た人たち何より僕はどんな感想を抱くのか気になってしようがありません。1話1話を書いてきた身として、最後まで見届けたいと思います。待て次回!!

 

 

 ではまた、次の機会に。