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仮面ライダーセイバー 第41話「二千年、綴られた願い。」感想

願いを胸に運命を変えろ

ストリウスはバットエンド症候群だった・・・・・・!?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  • 悲しき過去と未来を変える決意

 今回のセイバーではついにタッセルの過去が判明。流しそうめんを楽しんでいる飛羽真たちの前にしれっと現れるシーンには思わず笑ってしまいましたが、その後本人の口から語られた過去があまりにも重くて笑っていられる状況ではなくなってしまいました。

 タッセルが仲間たちと共に世界をより豊かにするため知識の源を探し求め、全知全能の書とワンダーワールドを見つけて大喜びしたのも束の間、ストリウスたち(久々にレジエルとズオスが出てきてちょっと嬉しい)に裏切られるわその力を求めて争いが起こるわと2000年前の時点で悲劇に満ち溢れていた世界観が明かされたことには唖然となります。そのうえ現代では世界の均衡を保つことを誓い合ったマスターロゴスの末裔が暴走してしまう始末。

 はじめは人のためという綺麗な願いだったはずなのに、汚れた欲望によって争いが引き起こされる過程はあまりにも悲劇的です。こんな過去を経験したのに普段は明るく振る舞っているタッセルに、どこか哀愁の想いを覚えずにはいられません。もしや今の格好と言動は自分の精神を保つための演技だったりして・・・・・・とつい考えて落ち込んでしまいます。

 

 そんな中飛羽真がルナと仲間たちどちらを選ぶのか、という問いをタッセルに投げかけられるシーンが救いでしたね。究極の選択を前にしてどちらも諦めず、未来を変えてみせると宣言する飛羽真の姿は非常にカッコよかったです。既に決まっている物語も自分自身が描くことを決める彼の心の強さが表れていました(まさに「物語の結末は俺が決める!!」ですね)上記の過去を話してうえで苦々しい表情をしていたタッセルが晴れやかな顔を見せてくれたのも印象深いです。過去がどんなに悲劇的であっても、現在と未来を幸せにするために主人公たちが奮闘するのがこの作品のキモ、であることを改めて認識しましたね。

 

 

  • 暗躍する影、揺れ動く風と髑髏

 タッセルと飛羽真たちのシーンに心動かされる一方、ストリウスとデザストの戦闘シーンもまた燃える内容が展開されていました。敵キャラ同士の戦闘であることだけでも素敵ですが、デザストがファルシオンに変身したのでよりテンションが上がりましたね。38話で虚無を持ち去ったシーンもあっていつか変身するかもしれないと予想していましたが、実際にやってくれるとやはり心が高鳴ります。久々となる怪人がそのままの姿でライダーに変身するシチュエーションということもあってかなり見入りました。

 

 それはともかく今回の戦いでストリウスの目的が「世界を終わらせること」だと判明した時はやはりと思いましたね。メギド3幹部のうち物語を司る特徴、そして度々口にしてきた「美しい結末」という発言から世界を物語に見立てて滅ぼそうとする中々にイカれた目的に納得感を覚えます。似たような思想を持つキャラとして『オーズ』の真木博士を彷彿とさせますね。ただあちらが人間臭い悲劇故に歪んでしまった過去を持っているのに対して、ストリウスは「物語には結末があるからこそ美しく、人は死ぬ時が一番美しい」と言い切る辺りはじめから歪んでいるように思えます。今回の件で人間だった頃の記憶を持っていることがほぼ確定したので(ラストでタッセルのことをビクトールと呼んでいた辺り確実に覚えていますねこれは・・・・・・)、その頃から何かを企んでいたことは間違いなさそうです。本作の全ての元凶としてその真意が気になるところ。

 そしてデザストに関しては「まだ十分に楽しんでいないので世界がなくなったら困る」というどこまでも自分本位な理由で反抗しているとわかった時はニヤリとしました。どこまでも自分が楽しむために一貫しているのが本当に素敵です。しかしカリュブディスに自身の半身を喰われたことで不死身でなくなってしまったのは衝撃的でしたね。残された命を前にして蓮に勝負を挑んできたデザストを見ていると、彼が最期を迎えることを察してしまい寂しく思えてきます。蓮は蓮で飛羽真とのやり取りの中で自分なりの強さのとっかかりを得てきたのもあって余計にこのコンビの終わりを感じてしまいます。果たしてこの2人の行き着く先はどうなるのか、見届けていきたい所存です。

 

 

  • 大地と音響と共に

 戦闘シーンに関してはもう1つ、クロスセイバー&バスター&スラッシュの戦いもあげておきたいです。前回の戦いの傷がまだ癒えてはいない倫太郎と賢人その割には流しそうめんではしゃいでいたけどに変わり、尾上さんと大秦寺が出撃してくれたので早速注目。デザストの力を取り込んでパワーアップした「カリュブディス・ハーキュリー」相手に最初は苦戦するものの、クロスセイバーが駆けつけてからは反撃に移ったので大興奮しました。

 初登場以降毎回新フォームや新技を魅せてくれるクロスセイバーですが、今度は激土と錫音のコピーを作る能力(本物よりちょっと小さいのが何か可愛いです)まで披露した時は驚きました。自分だけでなく味方の強化まで行えるのはかなり珍しい気がします。何よりここ最近目立った活躍がなかったバスターとスラッシュがこうして活躍出来たという点でかなり有用な能力だと思いますね。尾上さんたち大人剣士組が好きなこともあり、こうして活躍の場を設けてくれただけでもかなり嬉しいです。主役以外も目立てるよう、この能力をもっと活用していってほしいですね。

 

 

 次回は世界崩壊の危機、デザストの行く末、そしてタッセル死す?とこれまた盛り沢山。特にデザストに関しては前述の通りどういった最期を迎えるのか非常に気になります。蓮との関係もどうなっていくのかという疑問もあって見逃せません。さらに予告ではストリウスの凶刃にかかるタッセルの姿も映っていてびっくりしました。彼が今度こそ本当に消滅してしまうと思うと気が気でありません。次回はかなりショッキングな内容になりそうですね・・・・・・

 

 

 ではまた、次の機会に。