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人間とウルトラマンの成長物語としての『ウルトラマンコスモス』(雑記 2021.7.7)

 

 

 ウルトラマンコスモス』は今年で20周年!!おめでとうございます!!

 ついに来ました7月7日。一般的に七夕として知られているこの日は2002年に『ウルトラマンコスモス』が放送された日であり、2021年今日で20周年を迎えることになりました。いやぁめでたい!

 僕にとってコスモスは特別なウルトラマンであり、そんなコスモスの記念すべき日ということで今回この記事を書くことと相成りました。ほぼほぼ思い出語りとなりますがご了承ください。とは言ったものの、コスモスに関しては2か月前にその想いを書いた記事があるので何を語るのか少々迷いますね。

 

metared19.hatenablog.com

↑メタレドのコスモス愛に関してはこちらの記事も参照。

 

 というわけで今回はコスモスの魅力の1つである「ムサシとコスモスの関係について」の想いを書いていきたいと思います。

 ウルトラマンといえば当時はどこか不思議な巨人のイメージが強く、コスモスより前に作られた『ティガ』ら「平成三部作」はその中でも神秘性を強く押し出していました。僕自身当時見ていたティガたちに近寄り難い印象を抱いていたものです。良くも悪くもウルトラマンと人間の距離がかなり離れていた時代だったと言えます。

 そんな中コスモスは主人公の人間ムサシとウルトラマンであるコスモスが「友達」同士の関係であることが何よりも衝撃的でした。中でもテレビシリーズの前日譚である『THE FIRST CONTACT』は少年時代のムサシが力尽きたコスモスを助けるという構図が展開されたのが興味深いです。子どもの頃に映画館で観た時はコスモスの手に乗せてもらって空を飛ぶムサシに憧れたものです。

 そしてテレビシリーズではただの友達では終わらない、ムサシをほんの少し支えてあげるコスモスの関係が印象的でした。自分の夢に関して悩み迷う彼に近づきすぎず、かといって離れすぎない絶妙な距離感があったと言えます。コスモスは苦しみながらも前に進む若者を導く賢者のような存在のウルトラマンとして描かれていたように思えます。

 

 しかし本作はウルトラマンが人間を導くだけでは終わらず、人間がウルトラマンを導くことになる展開も用意されていた点が見事でした。例えばカオスヘッダーに敗れたコスモスがムサシの勇気によってエクリプスモードを獲得する29話と30話は『ウルトラセブン』から続く「人間の助けによって復活するウルトラマン」の更なる発展形と言えます。このエピソードはコスモスと共に戦うムサシだからこそと2人で強くなっていく過程が強調されていました。

 極めつけは終盤の最終回までの展開。この辺りは戦いが激化するにつれてコスモスやTEAM EYESのほぼ全員がカオスヘッダーを倒そうとしている様子に焦燥感を覚えますが、その中で唯一カオスヘッダーの心に寄り添おうとするムサシの奮闘が描かれていました。最終的にはムサシの想いがカオスヘッダーに届き、浄化するという中々に熱いラストが用意されていました。

 このラストの素晴らしさは何と言ってもコスモス自身の考えにも変化がもたらされているような点ですね。コスモスは怪獣をむやみやたらに殺さないスタンスでいるのですが、一方で邪悪な存在に対しては他のウルトラマンと同じように容赦のない苛烈な一面を見せる時もありました。カオスヘッダーに対しても倒すしかないと行動していたのですが、敵だと思っていた相手を救ったムサシを見て最終的には彼を真の勇者と認める流れはコスモス自身の変化が描かれていたように思えます。「本当は敵なんかいない」という綺麗事を本物にしてみせた友に敬意を表す姿は確実に彼を変えたと感じました。コスモスがムサシを導いていたと同時に、コスモス自身もムサシに導かれていたのです。

 そういった点から本作は人間とウルトラマンが共に学び、成長していく物語だと個人的には考えています。人間だけでなくウルトラマンだってこうして変われることを示した意欲的な要素を感じ取りましたね。(この辺りの「人間とウルトラマンの成長」は後の『メビウス』や『タイガ』にも繋がっていきます)

 

metared19.hatenablog.com

ウルトラマンと人間の距離に関してはこちらの記事も参照。

 

 これまで人間を守り導いてきたウルトラマンが人間からも学び、共に成長していく。そんなウルトラマンの存在そのものに大きな変化をもたらした、という点でもコスモスは画期的な作品だったと思います。当時様々な苦難に遭いながらも見事そこまで描き切ってくれたコスモスを当時見れた思い出は僕にとって大切な財産です。そんな財産がここまで続いてくれていることにほろりときます。

 また同じようにコスモスと見てきた財産を持った人たちが、同じように20周年という記念すべき日を祝ってくれているという事実にも感激してしまいます。コスモスを好きでいて本当に良かったと思いましたね。

 

 コスモスに関しては本編後の映画やその後の客演など語りたいことが山ほどあるのですが、そこまでいくと話が終わらないので今回はここまでとしたいと思います。コスモス好きとしてこれからもコスモスを愛していきたい所存です。余談ですが今日中野で開催されたというちょっとしたイベントにも行っておきたいですね。

 

 

 ではまた、次の機会に。