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2021年夏アニメ&ドラマ簡易感想 その6

 

 

 

 先日ついに『スーパーヒーロー戦記』が公開されましたが、同時に新仮面ライダーである仮面ライダーバイスの情報が公開されました。仮面ライダー50周年記念作品である本作のライダーの厳ついマスクのカッコよさに惚れ惚れします。

 そんなリバイスですが、モチーフは何と「悪魔」。邪悪なイメージが付きがちな存在を子たちたちのヒーローに組み込むセンスには脱帽します。そもそも初代の仮面ライダーはショッカーという悪の組織を裏切った存在なので、50周年に悪魔を組み込むというのはある意味で納得いきます。初代ライダーが悪の存在から脱却したように、バイスもまた悪魔のイメージから脱却してカッコいいヒーローとして活躍してほしいですね。

 主演の方々以外の詳しい情報は未だ明らかになっていませんが、制作発表の会見が27日の火曜日に配信されるようなので多くはそちらで判明することでしょう。僕もその発表の瞬間を楽しみにしながら待っていたいと思います。

 

 

 というわけで以下、今週の簡易感想です。

 

 

※『ガンダムビルドリアル』総評は個別感想で書く予定です。ご了承ください。

 

 

 

 

 

ラブライブ!スーパースター!!

第2話「スクールアイドル禁止!?」

 スクールアイドル部を作ろうとするものの、学校を仕切る生徒会に創部を拒否されて大ピンチ!というシリーズお約束の流れが本作も炸裂しました。今回かのんたちを止めた「葉月恋(はづき・れん)」は絵に描いたような堅物キャラですが、それでいてしっかりとした考えを持っているのであまり不快感はありませんでしたね。ここから彼女が如何にして仲間になってくれるのか気になるところです。最後にはネタキャラ化するんでしょ知っていますよ

 そんな恋がスクールアイドルを禁止する理由が“学校のブランド”を守るためというのが面白いですね。音楽科に関して歴史のある学校故、普通科の生徒が音楽学校に関わることでイメージが落ちてしまう恐れがある、といった彼女の考えは理に適っていてわかりやすいです。また理事長がスクールアイドルフェスで1位を取ることを条件に認める展開にも感心しました。キチンと結果を出すことで生徒同士のいざこざを収めようとする大人の対応が素晴らしかったです。

 そしてかのんと可可の特訓も印象的です。可可が運動が苦手であることが判明した時はびっくりしましたが、その後地道に練習を重ねていくことで少しずつ体力を付けていく様子には少々感動しました。(最初は走り込みでヨロヨロしていたのが、終盤ではしっかりとしたランニングフォームになっていたので驚きました)かのんも同じように今までしてこなかった作曲に苦労しつつ打ち込んでいく様子が描かれほっこりします。大好きなもののために苦手なことにも果敢に挑戦していく少女たちの姿に思わず元気づけられますね。

 

 

探偵はもう、死んでいる。

第3話「それが、唯にゃクオリティ」

 前回のラストで君塚の前に突然現れた「斎川唯(さいかわ・ゆい)」のキャラが非常に濃かった回。眼帯で人気のアイドル中学生という時点で既に属性過多なのに、思い込みが激しい性格や言動がさらに強烈で見ていて楽しく、そして疲れるキャラクターでした。君塚のことを「変態さん」と呼ぶ点がこれまたひと昔前のラノベを彷彿とさせるノリで面白いですね。

 対する君塚はこれまでのようにツッコみに回るかと思いきや、後半アイドルオタクに突如変貌したので目が点になりました。聞いたことがないようなテンションの高さで唯のライブに合いの手を入れたり早口で彼女の十八番を解説するなど、気だるげな態度はどこへ行ったのやらと言いたくなるキャラ崩壊には唖然とするほかありません。ただそれでいてしっかりと事件の現状を見据えて唯の嘘に気付くなど、探偵の助手らしい洞察力も魅せてくれたのでホッとしました。

 そして渚が名探偵を名乗った件に関しては予想通りでしたが、その動機については少々意外でした。他の人の“当たり前”を享受出来なかった過去故に何も求めてこなかった彼女にとって、初めて手にした願望である君塚との出会いを新しい自分のスタートにしたいという理由には納得がいきます。しかしその願望自体がシエスタのものである可能性が高いことから、渚のアイデンティティシエスタに浸食されているのではないか?と心配になってきますね。渚自身の人生を生きてほしい君塚にとってこの状況は好ましいものなのか気になるところです。

 

 

かげきしょうじょ!!

第3話「クマのぬいぐるみ」

 以前から気になっていた愛の過去がようやく判明。男性恐怖症になったきっかけである母の男に負わされたトラウマの惨たらしさはもちろんのこと、身近な母すらも頼れない状況の悲惨さには思わず息を飲みました。周りの大人たちの嘘と身勝手さに振り回されてきた故に、物理的にも精神的にも鍵をかけることしか出来なかった彼女の歪さがありありと感じられます。浅はかな理由でアイドルを始めてしまう見通しの甘さも含め、自分の身を守ることにいっぱいいっぱいであることが奈良田愛の本質だと思いましたね。

 そんな生々しさもあってさらさには少しだけ救われましたね。友達じゃないと言われたことに不貞腐れながらも守ってくれる優しさが胸に沁みます。自分以外に気を回す余裕のない愛にとって、他人を気にかけてくれるさらさが彼女の変化のきっかけになる展開には感心します。しかし愛を追ってきたオタクの男は見た限り悪い人ではなさそうですが(ただし若い少女への対応としては間違いなくアウト)、愛が彼とどう折り合いをつけていくか見ものですね。

 あとはやはり山田に対する教師の厳しい指摘が印象的。歌劇のメイン層が女性だからこそ、求められる理想の過酷さがはっきりと示されたのが興味深かったです。「女の審美眼は厳しい」という言葉も男の身としては非常に勉強になりましたね。

 

 

うらみちお兄さん

第3話「手洗いうがいは大切に」

 以前からちょくちょく番組側からの無茶ぶりが描かれていましたが、今回はスタッフの企画がさらに暴走したような内容でした。池照と裏道がそれぞれ扮する「ジョキンダーVSバイキンダー」は全体的にグダグダで見ていてひたすらシュールな笑いを誘いました。特にジョキンダーとバイキンダーの名前をいちいち間違えてしまうのがじわじわきますね。まぁ語感的に似てるので間違えてしまうのも無理はないと言いますか・・・・・・

 さらに子どもたちからの絵のリクエストという無茶ぶりも受ける後半も印象的。子どもたちからの痛烈な批判(てか子どもたちの語彙力すごいな)は見ているこちらも辛くなってきますが、同じようにショックを受ける裏道を見て彼にも真っ当な感性があるんだなぁ・・・・・・とちょっとズレた感想を持ってしまいました。また彼の絵が子どもたちからは不評なのに対して、“偉い人”から評判が良いという理由で推される展開には妙な生々しさがあります。子どもと大人双方からの無茶ぶりの板挟みに日々苦悩する裏道に同情せずにはいられません。

 

 

小林さんちのメイドラゴン S

第3話「課外活動(もちろん普通じゃありません)

 今回はイルル、小林さん、トールがそれぞれ「本当にやりたいこと」を見つけ出すまでの物語でした。自分自身の過去と現在をそれぞれ見返すことで、自分が何をしたかったのかに気付いていく内容が一貫して描かれていて面白かったです。

 前半のイルルは周囲の環境から大人のように振る舞わざるをえなかった故の幼さが滲み出ていました。それ故に彼女を受け入れる才川と背中を押してくれたルコアの存在が光っていたと言えます。

 中盤の小林さんのエピソードは割と気になっていたメイド服の話。自分には似合わないことにショックを受けて、防衛線を張っていた小林さんが自分の願望に気付く流れが特徴的でした。特に彼女にとってメイドは“コスプレ”であり、それを気づかせてくれたのがジョージーのメイドの“奉仕の精神”というのが面白いです。

 ラストのトールの趣味についてはこれまた自分にとってやりたいものとは何か、を見つけていく流れが素敵でしたね。最終的に全て小林さんで完結してしまう辺りは相変わらずですが、ご近所さんたちとの付き合いを経て自分自身と向き合っていく様子がとても可愛らしかったです。特殊EDでも小林さんへの大暴走しまくっていた点も含め、トールのキャラがさらに掘り下げられたことに感動を覚えましたね。

 

 

SDガンダムワールド ヒーローズ

第16話「悔恨の日々」

 長かった総集編も今回ようやく完結。曹操の圧倒的な力を前にしても怯まず立ち向かう劉備の元に、ドラゴンズ・ウォッチの加勢が来てパワーアップ、そして大逆転の流れは非常に熱いです。また趙雲に関してはヒーローズの頃よりもカッコいい姿が多くてちょっとびっくりしてしまいますね。(それでいて劉備たちなら大丈夫としばらく村人のところに御厄介になる辺りがマジ趙雲

 そして後半から懐かしの本編再開となりましたが、諸葛亮を中心に軽口を叩きあう様子が繰り広げられて早速ほっこりしました。(ダークマスクを被ってしまったことに関して「僕でーす」と悪びれずに告白する諸葛亮が面白すぎる)彼らの冗談にもきちんと答える曹操の姿は創傑伝の時の張りつめた態度から一転、使命感から解放されたことを認識させてくれます。

 そして自身の過去について思い悩む悟空に寄り添う曹操のシーンでこれまた感動しました。過去の過ちを悔いているからこそ、今はその償いのために奔走している曹操かつての自分のように迷う若者に言葉を贈るという構図に涙が出てきてしまいます。総集編での苛烈な曹操があったからこそ、今の穏やかな曹操がどれだけ素晴らしいかが今回わかりましたね。

 

 

ガンダムビルドリアル

第6話(最終話)「ガンプラは自由だ」

 ついに最終回。ここにきてある程度成長しきったヒロではなく、タクミにスポットを当ててくる展開には驚きつつも感心しました。仲間たちからの期待からくるプレッシャーや颯太との関係に押し潰されそうになる中、自分の夢の中で過去の決着を試みるという方式が興味深いです。あの時のナナハチ紛失事件の真相、今泉の胸中を察することで真に解放されるタクミには思わず涙ぐんでしまいましたね。(「怖くて言い出せなかった」という理由には強い共感を覚えます。)この真相も結局のところタクミの想像でしかないのもポイント。彼にとって重要なのは真実ではなく自分の心の整理だからこその夢だったと言えます。

 そんなタクミの心の整理が決勝戦の武器改造に繋がるのも見事でした。固定概念に呑みこまれつつあった彼が吹っ切れたからこそ、バズーカ二門をシールドにくっ付けるといった奇抜なアイデアが出てくる流れに唸らされます。片方を伸ばしたダブルサーベルのリーチが勝敗を決めたのも素晴らしいですね。また彼らの奮闘を認めた白星がシリーズ恒例である「ガンプラは自由だ」を口にするのも上手い具合に捻ったなぁ、と思いました。

 颯太の件に関しても彼らなりに折り合いをつけたのが良かったです。特にチームに引き戻すといったことはせず、颯太自身の意志を肯定したうえで“後悔させる”ことで決着をつけたのが素敵です。上記のタクミの夢と同じように、過ちを否定するのではなく受け入れることで前に進む大切さが描かれていました。

 本作はここまででヒロたちの成長をしっかりと描き切りましたが、出来れば全国大会の様子も少しだけやってほしいですね。

 

 

 そう言えば『スーパーヒーロー戦記』が公開されましたが、実は僕はまだ行けていません。まだ公開して1日しか経ってないので余裕はあるものの、いつ行くかはまだ決めていないので少々焦ってしまいます。こうしている間にもネット上で映画のネタバレを踏んでしまう可能性もあるので、なるべく早く観に行きたいです。

 

 

 ではまた、次の機会に。