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ウルトラマントリガー 第3話「超古代の光と闇」感想

異なる顔を持つ者たち

印象がコロコロ変わるキャラが多いぞ本作!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  • 不審者(トレジャーハンター)とユナの秘密

 今回のトリガーはトレジャーハンターを自称する謎の宇宙人「イグニス」の登場がメインでした。当初はユナの家に侵入して彼女を狙うなど不審者ムーブ全開でひたすらに怪しい印象でしたが、後半闇の巨人の1人であるヒュドラムとの因縁が明かされるシーンでは予想とは違った顔を見せる中々に興味深いキャラでした。特に最初飄々とした態度を取っていたのに対し、ヒュドラムを前にした時は激情に身を震わせていた様子が目に焼き付きます。掴みどころのない姿と憎しみと怒りを燃やす姿、2つの顔を持つキャラクターとして興味が湧いてきますね。

 また彼が狙ったユナに関しても新事実が判明。以前から登場していた謎の巫女「ユザレ」がユナの体に憑依しているという情報は「ユナは超古代人の子孫」「もしくは生き残り」など様々な想像をしていた身としては少々意外でした。(ただミツクニ代表の本当の娘なのか?といった疑いをつい持ってしまいます)しかも闇の巨人側もそのことに気付いているらしくユナを狙ってくるので今後は如何にしてユナを狙ってくることから、本作はユナを如何にして守り切れるかが鍵になっていきそうですね。ケンゴたちと闇の巨人、そしてイグニスの3勢力によるヒロインの争奪戦が今後の主軸になっていきそうでちょっとワクワクしてくる内容でした。

 

 

  • 天空を貫く星が舞う、高速旋風の巨人

 

 

ULTRAMAN TRIGGER SKY TYPE!

BOOT UP! LAMBERT!

 

 「天空を翔ける、高速の光!!」

 

ウルトラマントリガー!!」

 

ULTRAMAN TRIGGER!!

SKY TYPE!!

 

 アキトが続けて授けてくれたハイパーキーを装填させることで変身したトリガーの派生形態「スカイタイプ」。名前にもある通り空中戦で真価を発揮する紫色の高速形態です。パワータイプが攻撃重視の重戦車とするならば、こちらはスピード重視の戦闘機といったところでしょうか。トサカがシュッとしている頭部や、細身のボディなど、これまでの形態よりもシルエットがシャープになったように感じます。またプロテクターが他2形態と比べても面積が小さく動きやすそうになっているのが特徴的です。

 戦闘ではその名に相応しく空中での戦闘シーンが印象的でした。ビュンビュン飛び回りながら相手を翻弄し、スピーディーに勝負を決める様は非常にカッコよかったです。他にもサークルアームズを「スカイアロー」モードに変形させて狙撃する戦法も見せてくれました。ウルトラマンの武器で弓というのはかなり珍しい部類ウルトラマンエックスのベータスパークアーマーなどの前例はありますが)ということもあってかなり新鮮な気持ちで見れましたね。

 また今回は戦闘機形態からガウォーク形態へと変形する「ガッツファルコン」や巨大戦艦「ナースデッセイ号」との共闘が見られたのも良かったですね。戦闘後の夕日をバックに映るトリガーとナースデッセイ号の並びは中々に絵になるシーンでした。

 

 

  • 怒り狂う魔人

 今回登場した怪獣は「変形闇怪獣 ガゾート」。かつて『ティガ』に登場した怪獣で自身の食料を「トモダチ」として認識し襲う設定で視聴者に衝撃を与えた怪獣です。(個人的にはゲーム『ロストヒーローズ2』でタロウの言葉にまんまと騙されてデナン・ゲー*1に襲い掛かるシーンが印象的だったり)今回登場したガゾートはヒュドラムによってパワーアップされた個体ながら、「トモダチ」発言など原典を彷彿とさせる描写もあってニヤリとしてしまいます。戦闘でもスカイタイプになったトリガー相手に空中戦を繰り広げるなど活躍したので概ね満足度は高かったです。ただ個人的には例のトモダチ要素をもっと掘り下げてほしかったかなぁ、とちょっと思ってしまいました。

 また闇の巨人の3体目「俊敏戦士 ヒュドラ」がこれまた強烈なキャラでした。初登場した時は理知的で慇懃無礼な策士といった感じでしたが、GUTS-SELECTらの攻撃を受けた途端激昂して口調が悪くなる豹変ぶりには驚きました。カルミラとダーゴンに止められながらその場を後にするちょっとコメディチックな退場も相まってネタキャラ度はかなりものです。しかしガゾート戦で消耗したトリガーを追撃して追い詰めるなどいやらしい戦術を駆使してくるので、下手をしたらカルミラたちの中では最も厄介な相手になりそうな予感がします。何より敵の幹部がついに勢ぞろいしたことにより、戦いはこれからが本番、といった印象を受けますね。この先の3人がどのように暗躍するのか楽しみです。

 

 

 他にもあげておきたい名シーンとして、トリガーが監視対象に指定されたことに異を唱えるテッシンとそれを諌めるタツミ隊長のくだりがあります。当初は上層部の決定に従うドライな対応を見せたかと思いきや、ガゾート戦でトリガーを全力で援護してくれる熱い一面を見せてくれる隊長がとても素敵でしたね。普段は冷静な態度で周囲をおさめ、いざという時は責任を負って戦いを先導してくれる、防衛隊の隊長としてある意味理想的な活躍をしてくれたので一気にタツミ隊長のことが好きになりました。

 また今回はタツミ隊長の他にもイグニスやヒュドラム、そしてユザレを宿したユナなど表の顔と裏の顔を併せ持つキャラが印象的な内容に仕上がっていたと思います。(トリガーに変身するケンゴもある意味で裏の顔を持っていると言えます)ただの不審者かと思いきや、成り行きでもユナを助けてくれる活躍をしてケンゴたちに感謝されるイグニスなど、劇中の人物たちの相手への印象も大きく変化していく様子も興味深いです。普段とは異なる顔を持つキャラたちが見せる「二面性」こそが今回のテーマだったのではないか、と考えさせられました。

 

 

 そんなイグニスですが、次回は何と遺跡で発掘された出土品を盗むという暴挙に!やはり特撮作品におけるお宝を狙うキャラというのは簡単に心を許してはいけないのでしょうか。(最近ですと某界賊が別作品で好き勝手していましたし)しかもそのせいでグビラが出現してしまう事態にまで発展するようですし、せっかく上げた株を自ら速攻で下げようとしているイグニスに不安の眼差しを向けずにはいられません。果たしてどうなる次回。

 

 

 ではまた、次の機会に。

*1:ガンダムF91』に登場するMS(モビルスーツ)。ロストヒーローズをはじめとした『コンパチヒーロー』シリーズではMSも1個体の生命体として扱われている。