新・メタレドの楽しんだもん勝ち!

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仮面ライダーセイバー 増刊号「新たなページが、開くとき、」

そして物語は

次のライダーへと

今までありがとうセイバー!!

これからよろしくリバイス!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  • それぞれの明日へ

 最終回にて無事大団円を迎えた『仮面ライダーセイバー』。今回はその後日談を描いた特別編となっていますが、冒頭からノーザンベースでのんびりしている飛羽真たちの絵面が炸裂して驚かされました。アロハシャツにサングラスとバカンス気分の飛羽真はもちろん、ソフィアまでくつろいでいる様子には思わず吹き出してしまいそうになります。

 しかしその後、飛羽真をはじめとした剣士たちが今後の方針を決めていく姿にほっこりしました。戦いを終えて平和を満喫する中で自分たちはどうしていくのかを真剣に考えていく様子をしっかりと見られるのはかなり嬉しいです。個人的にはこれまでのことを倫太郎にしっかり謝罪する凌牙のシーンはよくやってくれた、と思いましたね。

 そんな倫太郎に関しては芽依に「家族になってください」と伝えるシーンに衝撃を受けました。これまでの倫太郎は純粋無垢なイメージが強かったので、彼からそんな言葉が出てきた事実に驚きを隠せません。(まぁ倫太郎のことですからいやらしい意味は全くないのでしょうが)また芽依とはプラトニックな間柄のまま終わるとばかり思っていた分、そこから一歩先に進もうとする姿勢にどこか感動してしまいます。芽依からは「家族」を別の意味で受け取られて勘違いされる、というオチにはズッコケましたが、最後の最後に倫太郎と芽依の関係を描いてくれたことには感謝したいです。

 そして飛羽真は聖剣を返却して普通のホモ・サピエンス・・・・・・もとい小説家に戻る選択をしましたが、こちらに関しては予想通りでしたね。全ての因縁に決着をつけた今、彼が作家として人々に物語を届けることを選ぶのは至極当然と言えます。また今回はその選択に至るまでの過程を「文実」「拓斗」「純平」のゲストキャラ3人を助ける中で少しずつ賢人に伝えていく様子が素晴らしかったです。自分と賢人、ルナの関係を彷彿とさせる文実たち3人の幼馴染を助けていく中で、ルナと交わした約束を思い返し、彼女が愛した「物語」を紡ぎ続けていく彼の姿は非常にエモいです。飛羽真の側で彼を助ける選択をした賢人と共に、子どもたちを本屋に迎え入れるラストには思わず涙が出てきてしまいましたね。最後に明日を平和に生きる彼らの姿が見られて本当に良かったです。

 

 

  • 悪魔との契約者、次世代の戦士たち

 そして今回の特別編は何と言っても仮面ライダーリバイ&バイスの次回作の主人公コンビの登場がもう1つの見どころでした。新ライダーの先行登場はかなり久しぶりな気がする*1ので、それを再開してくれたことは地味に嬉しく思いましたね。

 そうして登場した主人公の「五十嵐一輝(いがらし・いっき)」ですが、彼の人当たりの良さはかなり印象に残りました。自己紹介も交えながらのきちんとした挨拶をする主人公、というだけでどこか意外に感じてしまいます。(これまでの先行登場がまともに交流が少なかったというのもありますが)相棒の悪魔「バイス」の自由奔放っぷりを抑制する立場故のフレンドリーさというのもありそうですね。実際勝手なバイスを何度もたしなめるコント的やり取りが何度も見られましたし、それを不思議そうに眺める飛羽真たちの構図も面白おかしくて良かったです。

 彼らだけでなくリバイスのベルトを製作したという「ジョージ・狩崎(かりざき)」のインパクトも強かったです。彼らの活躍に興奮している時点ではよく見られる研究者キャラらしいな、と思っていたのですが、平成主役ライダーの顔アイコンが模様となっているスマホカバーにゼロワンとセイバーのぬいぐるみを服に付けた姿には度肝を抜かれました。「仮面ライダーのファン」というキャラ設定は事前に知っていたのですが、そのままの形で映像化したのはちょっと予想外です。何でセイバーのぬいぐるみを持っているんだとツッコむのも野暮になるくらい濃いキャラが出てきて少し期待感が高まりましたね。

 そして一輝たちが変身したリバイとバイスに関してはアクションが見ていて楽しかったです。普段はワチャワチャしながらも戦闘時は絶妙なコンビネーションで敵を倒していく2人の様子はアトラクション的な面白さがありました。セイバーとエスパーダのコンビともケンカせずに協力して戦ってくれたのもあって気持ちよく見れましたね。変身シーンを徹底して映さなかったことに関しては残念でしたが、「本編でお披露目される楽しみをとっておく」という姿勢が感じられたので十分に満足です。むしろ来週からの本編がより待ち遠しくなってきました。早く彼らの活躍を見てみたいです。

 

 

 というわけでセイバー特別編の感想でした。リバイスの宣伝も兼ねた内容でそこまで重要なエピソードではありませんでしたが、戦いを終えた後の様子をここにきてしっかりとやってくれたことには感激しました。ここまでちゃんとした後日談は近年のライダーではかなり珍しいので、好きなセイバーでそれを見られて嬉しかったです。

 そして同時に飛羽真たちをテレビで見るのはこれで最後だと思うとどこか寂しさを覚えてきます。ここにきて僕が飛羽真をはじめとした本作の登場人物たちを大好きになっていたことに改めて気づかされました。何だかんだで本作もお気に入りの1つになったのだと実感します。ここまで見続けてきて、かつ感想を書いてきて本当に良かったです。

 

 しかしセイバーの物語は待望のVシネクトで続くということが報じられてまたもや嬉しくなりましたね。本編から8年後の物語という情報、特報映像で見られる飛羽真たちの苦しそうな姿(また賢人が曇らされそう・・・・・・)、そしてタイトルにもある『深罪の三重奏(トリオ)』と不穏な要素が満載でどのようなシリアス展開が繰り広げられるのかドキドキしてしまいます。“深い罪”とかシンスペクターを彷彿とさせますね・・・・・・

 他にも冬に公開予定のライダーの映画でリバイスと共演するかもしれませんし、小説版でその後の展開が綴られる可能性があります。セイバーの物語はまだまだ続く!ということで、この先もしっかりと追いかけていたいと思います。

 

 そして総評は後日別に記事に書き上げて投稿する予定です。評価点や不満点、各キャラクターの所感などをそちらでまとめ上げたいと思っています。ここまで読んでくれた方々も、総評までお付き合いしていただけると幸いです。

 

 

 ではまた、次の機会に。

*1:テレビシリーズでは『エグゼイド』のビルド先行登場以来となるか。