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デュエル・マスターズ キング! 第20話「アジトに乗り込めっ!アルカディアス・モモキングの反撃!」感想

臆せず攻めて、力を示せ!

ジェンドルは引きが強いのか弱いのかよくわからない

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  • 明らかな罠とヒミコの転落

 前回ボルツとキャンベロの活躍によってモモキングをヒミコの手から奪い返してもらったジョー。今回はようやくドキンダンテ攻略に動き出すのですが、まずガットルズのアジトはどこかという問題に直面。そこでアジト探しからしなければならない・・・・・・とかなり行き当たりばったりな作戦についフフッときてしまいます。

 そしてジェレミースマホやマスオ部長たちの後を追うなどといった手掛かりを頼りにアジトを探し出すのですが、案の定ヒミコの仕掛けた罠で、それにまんまと騙されてしまったのでこれまたズッコケてしまいました。つい最近ヒミコにハメられたばかりだというのにすぐ別の罠に引っかかってしまう彼らにそろそろ学習しろ!とツッコみたくなります。

 

 一方ガットルズ側はヒミコが前回の失態を取り戻さんとするためにジョーを捕らえたものの、即座にジェンドルが彼らを解放してしまう展開には驚きました。ジェンドルの紳士ぶりがこういった形でも発揮されるのは面白いです。しかしいくら上司の意にそぐわなかったとはいえ、せっかくの作戦をなかったことにされるヒミコには少々同情してしまいます。(とはいえデュエマで決着をつけようとするジェンドルの姿勢はデュエリストとして大変素晴らしいのですが)まぁ上司への報・連・相をせず独断行動してしまうのはいつの時代も自重すべきである、という感じですかね。

 ヒミコに関してはその後ハイドにまで咎められ、かつての威厳が段々と失われていくように感じたように感じられました。他にもデュエマ中はハイドの解説に何度も驚いているなど、登場したばかりの余裕を持っていた頃と比べると大分小物っぽくなったように見えますね。しかも真の目的を未だに自分たちに明かさないジェンドルに不信感を募らせ始めましたし、立場が危うくなってきているヒミコが今後どうなっていくのか要注目です。

 

 

  • 革命の大地にもたらそう、絶望の未来を

禁時王秘伝(きんじおうひでん)エンドオブランド 光/水/火文明 (5)
呪文
▪️アタック・チャンス:光と水と火を持つディスペクター(自分の光と水と火のすべてを持つディスペクターが攻撃する時、この呪文をコストを支払わずに唱えてもよい)
▪️相手のコスト8以下のクリーチャーを1体破壊する。
▪️カードを2枚引き、その後、自分の手札を1枚捨てる。
▪️次の自分のターンのはじめまで、相手はコスト5以下の呪文を唱えられない。

 今回ジェンドルが使用したアタック・チャンス呪文。光、水、火の3つの文明を持ったディスペクター、すなわち《混成》ディスペクターを対象にしており*1、中でも禁時混成王 ドキンダンテXXII》を意識して作られています。ちなみにカード名にある「ランド」とは恐らくは「革命編」の舞台となった「ランド大陸」のことを指しているかと思われます。その場合このカードは「ランド大陸に終わりをもたらすドキンダムの意志」といった意味合いが込められているのかもしれません。

 カードとしては効果が多めで、クリーチャー破壊にドロー&手札交換、そして呪文ロックと強力なものがこれでもかと詰められています。中でも除去効果はコスト8以下と範囲が広く、敵の主力クリーチャーを楽々と退かせられます。この呪文のコストも5と軽く手打ちしやすいのも魅力的です。手札交換は序盤手札を整える際に使えますし、呪文ロックはコスト5以下と範囲が少々狭いもののアタック・チャンスで唱えて攻める分にはかなり役立ちます。様々な効果のおかげで使える状況も幅広い便利な呪文と言えるでしょう。

 その性質上、アタック・チャンスで唱える以外の使用方法がいくつか考えられます。上述の通り手打ちも十分にアリですが、踏み倒すこともやっていきたいところ。幸い混成ディスペクターは《龍風混成 ザーディクリカ》を筆頭に呪文の扱いに特化したクリーチャーが多く、それらを駆使したコンボに組み込むのに最適です。もちろんドキンダンテの相手ターンに反応する呪文踏み倒しでこのカードを唱えるのもいいですね。ディスペクターに限らずとも《時の法皇 ミラダンテXII》や《龍装艦 チェンジザ》辺りとも相性が良いので、それらを主体としたデッキに組み込むのも面白そうです。使いやすい高スペック呪文として、様々な局面で使ってみたいものです。

 

 

  • 屈服させるか、認めさせるか

 さて今回のメインであるジョーVSジェンドルの2戦目。ジェンドルのドキンダンテを如何にして攻略するかがカギとなりましたが、ドキンダンテの呪文による攻撃を恐れず攻め続けて逆転する展開が良かったですね。手札の呪文を使わせて選択肢を狭め、それが功を為して唱えられる呪文がなくなったところで一気に反撃していく様子は実にわかりやすくて熱かったです。17話のバサラ戦で学んだ「勝利への渇望」をしっかりと見せてくれた点もグッド。ここまで積み上げてきたことがきちんと形になっているのが見て取れるのは実に気持ちがいいです。

 対するジェンドルは《アルカディア・モモキング》の呪文ロックによって唱えられる呪文がなくなったこと、さらに最後のシールドを自信満々にめくったものの防御札ではなかったことなど、意外なミスを連発してきて驚きました。特に後者はドローバンクを披露して逆転する雰囲気を放っていただけに失敗したことに衝撃を受けます。

 そういったこともあり、ドキンダンテを巡る戦いが思ったよりも呆気なく決着した印象を受けました。また以前行われたジェンドルとの初戦は2話に渡って繰り広げられたのもあり、あちらと比べるといささか物足りなく感じましたね。デュエマ自体は面白かったのですがどうにもあっさり終わったしまったように思ってしまいます。

 

 しかし今回発覚した「伝説のカードは己の力を示して認めさせることで手に入る」という設定を踏まえてうえで見直してみると中々面白かったです。終始デュエマでカードを“屈服させる”スタンスでいたジェンドルは最後の最後にドキンダンテに見放され、“カードも仲間”であることを貫くジョーが分離したドキンダムXに主と認められる対照的な扱いには目を見張るものがあります。ジョーの姿勢がドキンダムをも動かしたことに感動させられますし、これまでカードを道具として見てきたジェンドルにしっぺ返しが来るのは悪役らしい報いで納得がいきます。(上述の最後のシールドがドキンダンテというのが実に皮肉めいています)

 9話で示された両者の考えの違いが、ここにきてカード側からの対応で再び強調されているのは実に興味深いです。デュエリストにとってカードとは仲間なのかそれとも道具か、今回はそのアンサーの一部を見せてくれたと言えますね。

 

 

 そんなわけでドキンダムとミラダンテを解放し、ジョーとキラはそれぞれを手にすることに。中でもモモキングがドキンダムと合体し、《禁断英雄 モモキングダムX》が誕生するシーンは印象的でしたね。これまで敵勢力の象徴のようなものだった禁断の力を主人公が手にするのは中々の快挙です。光ジョーカーズに続く闇ジョーカーズ黒い人「誰か忘れてない?」ということもあってジョーのこの先の活躍に期待がかかります。

 しかし次回は闇ジョーカーズを作ってジョーが闇落ちして悪事を働いてしまう模様。しかもキラたちまでも道連れにしてしまうようですが、予告映像を見る限り古いイメージの不良スタイルなのがシュールですね。悪事と言っても「つまみ食いだとか水道の水流しっぱなしだとかそんなレベル*2なのではないかと勘ぐってしまいます。本家闇の使い手のゼーロJr.まで出てきてデュエマをするようですし、果たしてどうなるのでしょうか。

 

 

 ではまた、次の機会に。

*1:アタック・チャンスの条件を満たせるカードとして《禁時混成王 ドキンダンテXXII》《龍風混成 ザーディクリカ》《白蒼混成 B・W・M》《沸天混成 ジョバンセン・ガロウズ》《飢動混成 ガリィングマール》が該当する。(2021年9月初旬現在)

*2:このネタに関して詳しくは「小藪千豊(こやぶ・かずとよ)」で検索。