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2021年秋アニメ簡易感想 その2

 

 

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 ラブライブ!シリーズの1作である虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会』の2期の放送が先日発表されました。シリーズの外伝的扱いの本作ですが、オムニバス形式のストーリーが非常に素晴らしく面白かったので2期が来たのも当然だと思いましたね。(僕は再放送を見てハマったクチで、それだけに何故本放送時に見なかったのか・・・・・・!と軽く後悔しました)

 

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↑当時再放送を見た際の感想については上の記事を参照。

 

 さて上の動画で見られる2期のキービジュアルですが、お馴染みの10人の他に3人の新キャラが加わっている点が目に留まります。1期時点でのメインキャラで2期を回すことが基本のラブライブにおいて新メインキャラを投入するのはかなり珍しいです。(この辺りの変化球からして虹ヶ咲はシリーズの外伝であることが感じられますね)

 調べてみたところ新キャラの少女たちはソシャゲの『スクールアイドルフェスティバル』にも登場する子たちらしいのですが、ゲームの方をプレイしていない身としてはどんなキャラクターなのか全くわからないので、彼女たちの存在がかなり未知数に思えてきます。歩夢たち既存のキャラに新キャラが投入されてどのような化学反応を起こすのか、来年の4月を楽しみに待っていたいと思います。

 

 

 

 というわけで以下、今週の簡易感想です。

 

 

 

 

 

 

 

ジャヒー様はくじけない!

第9話「サルワさんは癒されない・・・」

 自称ジャヒーのライバルサルワが久々に登場しましたが、ジャヒーとは異なるベクトルの苦労人ぶりが再び発揮されていました。さらっと前回のジャヒーが訪れた銭湯にいたことが判明し(前回サルワっぽい子がいるな~、とは思っていましたがマジでサルワでした)、安らぎの場でもジャヒーに頭を悩ませる姿は中々に可哀想です。まぁ直後に店長の巨乳クッションを味わえたのでプラマイゼロといったところでしょうが。

しかしそんな不遇のサルワが幼女形態のジャヒーに励まされる後半は面白かったですね。互いの正体を知らないまま仲良くなっていく展開はベタですが(というかやっぱりジャヒーはサルワのことを知らなかったかぁ)、自信を失くしていたサルワに「諦めない」ことを教えるジャヒーの構図が素敵でした。本作のタイトルである「くじけない!」が体現されていてほっこりします。

 一方ジャヒーはホームセンターで無駄遣いしてしまうわ魔法少女用の罠を張って部屋から出られなくなるわといつも通りポンコツでしたが、上述のサルワを激励するシーンは素直にカッコいいと思いました。何だかんだでプライドの高さがジャヒーの日々の原動力になっているのがわかりますし、その姿勢があるからこそドゥルジに慕われているのだろうなぁ、とつくづく思いましたね。

 

 

ラブライブ!スーパースター!!

第10話「チェケラッ!!」

 いやぁ、良い回でした・・・・・・!予選参加のための課題をこなしていこうする中、可可とすみれの関係に大きなメスを入れた内容に感動しました。

 まずすみれのいじらしさにやられました。初メイン回からずっとセンターを目指して努力し続けてきた彼女が、いざセンターに選ばれた時の動揺と苦悩は印象に残ります。過去や現在の周囲の評価によって、「自分はセンターに相応しくないかもしれない」と自身を否定しそうになっていく様子は悲痛に満ちていました。

 そんなすみれを肯定するのが可可というのが見事。いがみ合っていた彼女の裏の顔を知り、考えを改めていく過程に感動します。最初は気に入らなかった相手を誰よりも認めていく様子が丁寧に描かれていて素晴らしかったです。

 劇中の課題が「ラップ」であることも興味深いです。ラップバトルなどで互いに罵り合うネガティブなイメージが多いラップですが、本質は韻を踏んで相手にメッセージを伝えるもの、と個人的に考えているのですみれと可可の関係とどこか繋がっているように思えます。最初は可愛いケンカが絶えなかった2人が、互いの気持ちを伝えてわかりあっていく展開をラップと重ねてとてもエモさを感じましたね。

 

 

境界戦機

第1話「起動」

 サンライズのオリジナルロボットアニメとして以前から気になっていた作品。まず世界観の設定が『コードギアス』みたいだと感じましたね。(ちょうどギアスの再放送をやっているのはタイミングがいいのか悪いのか)他国に支配され隷属するほかない日本人たちの解放がメインとなっていくようですが、それ以上に日本の経済圏を巡る4つの国家の争いがメインになりそうでワクワクします。

 主人公の「椎葉アモウ(しいば・アモウ)」は機械弄りが好きな若者でこの時点では普通の少年なのですが、AIの「ガイ」との関係性が面白いです。助けてくれた恩義のため協力してくれるガイに背中を押されて立ち上がるアモウを見て、この2人は揃って1個のキャラクターとして成立していると思いました。必殺技を叫ぶよう指示するなどどこかズレているガイ、ツッコみつつもノリのいいアモウとどこか微笑ましいコンビなのも見逃せません。

 劇中で使用されている機動兵器「AMAIM(アメイン)」についても興味深いです。装甲車のようなボディに曲がりくねった手足が付いている見た目は、ロボットというよりもショベルカーといった建設機械の印象を受けます。アモウが搭乗する「ケンブ」も辛うじて人型を保っている独特なシルエットが異質に見えました。また劇中のセリフによると無人機が主流になっているなど、現代の気風に合わせたデザインのロボットだと感じましたね。

 

 

月とライカと吸血姫(ノスフェラトゥ)

第1話「ノスフェラトゥ計画

 割とシリアスな方の吸血鬼アニメ。宇宙開発で2つの国が覇を競い合う冷戦時代を思わせる世界観で、おとぎ話の領域である吸血鬼(ノスフェラトゥ)が関わってくる独特の空気感にまず惹かれます。それでいて吸血鬼が実験動物・モノとして扱われる差別描写など、物語がキモになりそうな要素の数々にドキッとしますね。(吸血鬼の伝承が事実であるかのように認知されている辺り、「異なる存在のことを知って歩み寄る」テーマ性が仄めかされているっぽいです)

 ストーリーに関しては宇宙飛行士の候補生と実験体である吸血鬼の少女のボーイ・ミーツ・ガールテイストといった印象でした。主人公の「レフ・レプス」は今のところ普通の若者ですが、吸血鬼だろうと一個人として扱おうとする姿勢が見られるため好感が持てます。対するヒロインの「イリナ・ルミネス」は従順なようでいてその実今の状況から脱することを狙っている野心がこれまた素晴らしいです。(林原めぐみさんの冷めた演技も良き)異なる方向を向いている2人が如何にして通じ合っていくのか今後が気になるところです。

 

 

吸血鬼すぐ死ぬ

第1話「退治人(ハンター)来たりて空を跳ぶ」「バカとコンビニと無常」

 完全にギャグな方の吸血鬼アニメ。タイトルに偽りなく、開始数分で吸血鬼が死ぬ冒頭に早くも爆笑しまいました。吸血鬼が不死身であることを利用して死んでは蘇る流れを何度も何度もハイテンポで魅せていく展開が凄まじいです。ドアに挟まれて即死は序の口、メンタルがちょっと傷ついただけで灰になるなどバリエーション豊かな死亡シーンの数々でもう笑いが止まりません。

 吸血鬼の「ラルク」は上述の通り死にやすいのですが、それ以外にもゲーム好きでどこか間の抜けているなど特徴が多く見ているだけで楽しいです。このボケ担当にバンパイアハンターの「ロナルド」というツッコミ担当が加わってコントが行われるのですが、ロナルドはロナルドで少々俗っぽいところがあるので時々ポジションが逆転するのが魅力的だと感じましたね。

 他にもそんな2人を終始翻弄してみせた少年や若者の心をズバッと切り裂いていくコンビニバイトの女性など、ゲストキャラがみんなアクが強くてとにかく印象に残りやすいです。吸血鬼とコンビニがそれぞれ存在する世界観や「仮性吸血鬼」といったワードも含めて緩いギャグアニメとして楽しめそうです。

 

 

古見さんは、コミュ症です。

第1話「喋りたいんです。」

 サンデー原作のコメディ作品のアニメ化、ということで試しに見てみましたが、美麗な“絵”に息を飲みました。息を飲むような絵の魅せ方が非常に多く、特にメインである黒板のシーンの音楽と演出にひたすら圧倒されます。コメディとしても中々で、日高のり子さんの淡々とナレーションがシュールで面白いです。

 ストーリーは他人と上手く話せない「古見硝子(こみ・しょうこ)」の友達作りを主人公の「只野仁人(ただの・ひとひと)」が手助けしてくれるというもの。周りに好かれるものの自分の言葉を言えない古見さんの問題を少しずつ理解していく只野の姿がどこかこそばゆいです。一方で忍者をはじめとしたやたらと濃い生徒たちにお腹がいっぱいになりますが。

 また「コミュ症」(何故か「コミュ障」表記ではない)について「関わり持ちたくないと思ってはいない」と説明が入るのがいいですね。言葉による会話が難しいだけで“話したい”という気持ちは十分にあることを肯定する作風は素晴らしいです。それ故に上述でも触れた言葉以外の手段を用いる「黒板での会話」に繋がる流れには思わず感動しました。

 

 

 さて放送が楽しみな虹ヶ咲ですが、「1クールの構成がどうなるのか」という疑問も湧いてきました。1期では1話につき1人のキャラに焦点を当てていたので2期もそうなるのだろうと思いますがキャラが侑を除いても12人いるため、各キャラ用に12話分消費してしまって大丈夫か・・・・・・!?とちょっと心配になってきます。オムニバスとはいえ1クールでまとめるにはかなりカツカツのスケジュールになってきそうでちょっと怖いですね。その辺りを上手くまとめてくれるとを期待したいです。

 

 

 ではまた、次の機会に。