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2021年秋アニメ簡易感想 その3

 

 

 

 現在製作中の『シン・仮面ライダー』に登場するという仮面ライダー第2号の存在がイメージ画と共に先日、発表されました。何の前触れも無しにいきなり情報が来たので本当に驚きました。初代『仮面ライダー』といえば本郷猛だけでなく一文字隼人もいてこそ、というイメージは当然の如くありましたが、本作でもそれを踏襲してくれるのは嬉しい限りです。

 さてイメージ画についてですが、こちらは以前に発表されたシン・仮面ライダー(「第1号」と呼ぶべきでしょうか)とデザイン自体はそこまで違いが見られないと感じました。原作の方でもほぼ同じデザインでしたが、マスクの色や腕のラインなどで違いを出していたのでこちらのダブルライダーは如何にして違いを見せるか気になります。

 本作は恐らくライダーどころか特撮自体に馴染みのない人も見に来ると思うので、そういった人たちにもどっちがどっちのライダーかわかりやすい違いをつけるべきだと個人的には考えています。当然製作側もその辺りを理解しているとは思われるので、ここからどのように差別化していくのか楽しみですね。

 

 

 というわけで以下、今週の簡易感想です。

 

 

 

 

 

 

ポケットモンスター

第83話「お星さまになったピィ」

 はい、泣きました・・・・・・今回は予告の時点である程度感動ものであることは予想していましたが、いざ見てみるとかなりウルウルきてしまいました。短いながらもしっかりと感動エピソードに仕上げていましたね。

 久々に「ポケモンの死」を取り扱った内容でしたが、過去のエピソードと比べると今回は“別れを受け入れる”ことに焦点を当てていたと思います。大好きなピィを失ったことが呑み込めない「キララ」が、時間をかけて「ピィにはもう会えない」ことを理解していく過程が描かれていました。わがままであることも理解しているし、それでもなおピィに会いたいと願ってしまうなど、少女のいじらしさに胸の奥が痛みます。

 それ故にアンノーンの奮闘には目を見張るものがありました。少女の願いを叶えようとする『結晶塔の帝王』リスペクトの展開ながら、最後の最後にしっかりと成長したキララにピィの幻影を見せてあげる優しさに感動しました。何より「理解出来ない存在」であったアンノーンの過去のイメージが大きく覆されたことに驚きを覚えますね。

 他にもゲスト出演したシロナの活躍が見れたのもポイント。サトシとゴウが苦戦するアンノーンの幻影をガブリアスの力で一発解決する実力にはスカッとしました。チャンピオンとしての格がきっちり守られているのが嬉しかったです。

 

 

大正オトメ御伽話

第1話「夕月 来タル」

 以前の簡易感想でも書いた通り、PVを見て視聴してみようと思った作品。大正時代の奥地で描かれる甘酸っぱい物語に思わずこそばゆくなってしまいました。主人公の「志摩珠彦(しま・たまひこ)」は冒頭から中々重い過去を抱えている人物で少し驚きました。ペシミストを自称し自嘲し続ける様子はひねくれてしまっているなぁ、と若干呆れてしまうものの、誰からも必要とされないことに耐えがたい虚無感を覚えている点に関してはどこか共感を覚えます。

 それでもお嫁さんとなる「立花夕月(たちばな・ゆづき)」の明るさに少しずつ救われていく様子にホッとしましたね。天真爛漫で世話焼き、それでいて押しも強いと中々の強かさを持った彼女に見ているこちらも心が洗われていきました。それでいて夕月は夕月で不安を抱えており、それを珠彦に優しさに救われた描写にどこか安心感を覚えます。互いに互いを支え合う、お似合いのお2人だなぁ、とつい顔がほころんでしまいますね。

 

 

ブルーピリオド

第2話「全然焼けてねえ」

 2話は美術部での八虎の奮闘がじっくり描かれるのかと思いきや、1学期の終わりから3年生の卒業までを猛スピードで進めていく構成にびっくりしました。夏休みや冬休みといった印象的なイベントがあっという間に終わり、ひたすら絵の練習を続ける作業が描かれていったのでちょっとギョッとしてしまいます。(まぁ絵を描く作業を延々と見せられても退屈ですし妥当な構成と言えます)しかしながらデッサンなどを懸命に取り組み、少しずつレベルアップしている八虎を見ているのはとても楽しかったですね。初心者ながらに楽しみながら上達していく様子は微笑ましいです。

 そんな八虎が「森まる(もり・まる)」先輩の受験など、周囲の環境を経て如何に母親に藝大受験の説得をするかが今回のもう1つのポイントでした。最初はやんわりと反対していた母を絵で説得する八虎の不器用さ、そして優しさに胸打たれましたね。絵を描くようになったことで、これまで見えてこなかった母の優しさに気付いていく様子には思わずほろりときます。前回に引き続き彼の世界が広がったことが伝わってくる、心温まる名シーンだったと思います。

 

 

ルパン三世 PART6

第0話「EPISODE 0 ―時代―」

 アニメ50周年を迎えた『ルパン三世』。その6度目となるテレビアニメの1発目は「小林清志氏演じる次元大介”のフィナーレ」が展開されました。移り変わっていく時代についてこれず、泥棒家業から足を洗おうとする次元の苦悩から始まった前半がまず最初に目に焼き付きます。昔のやり方が通用しなくなってくる現実に「時代に取り残されてしまうことの苦痛」を感じてしまう様子が淡々と描かれており、見ているこちらもどこか胸が痛くなってきました。

 それだけに変わっていくものの中でも“変わらない”ものがあることを示してくれた後半はスカッとします。時代に合わせて柔軟に“変わる”ルパンに対し、戦い方に工夫を加えながらも本質は“変わらない”ままで貫く次元の対比が印象的です。最初苦戦したドローンに跳弾で対抗するシーンはカタルシスに溢れていましたね。

 それでいて“変わる”ことと“変わらない”ことのどちらかに肩入れせず、双方を肯定する作風にも好感が持てましたね。中でもルパンが「あいつだけは変わらずにいてくれた。だから俺は俺でいられたのかもしれねえ」というセリフは変化するものとしないもの、それぞれがあってこその在り方を受け入れる言葉として胸に響きました。ルパンと次元のコンビを端的に表している深い言葉だとも感じられます。

 総じて小林氏の引退を上手いこと物語のメタファーとして組み込んだ回だったと言えます。小林次元の有終の美を飾るのに相応しい内容だったと感動しましたね。あまりにも心にきたので、最後に小林氏への感謝の言葉を述べたいと思います。

 小林清志さん、今まで次元大介を魅せていただき本当にありがとうございました。

 

 

ドラゴンクエスト ダイの大冒険

第52話「父子竜出陣」

 ダイとバランの2大竜の騎士が共に戦うという夢のシチュエーションがついにアニメになりました。冒頭の背を向けて立つ2人を見れただけでも感極まってしまいます。あくまで一時的な共闘であることを主張するものの、ソアラの存在から冷酷になりきれないバラン、そして彼を父として必死に受け入れようとするダイのぎこちなさが非常に微笑ましいです。

 一方そんな親子共闘の立役者であるヒュンケルは例によって傷ついた体を押して戦場に向かおうとしていてちょっと引いてしまいました。散々死にかけてから復活するのはいつものことなのでいいのですが、今回はエイミの悲痛な想いを受け取りながらもそれを拒否したことが引っかかりましたね。「自分に愛される資格はない」と決めつけてしまっているのが彼の悲しいサガと言えます。

 そして門ではフェンブレンが待ち構えている展開が印象的。仲間には悪いと思いながらも自分の執念のために戦う姿勢は人間臭くて非常に好みです。まぁ予告で負けることがネタバレされちゃってますが。他にもやたらぬるぬる動くマァムの中のゴメちゃんや、ポップのHPが表示されるアニオリ描写など見どころが満載でしたね。

 

 

遊☆戯☆王SEVENS

第69話「フィールド・オブ・ギョリームス」

 まさかの『ショムニ』ネタに唖然。小学生が社員として働いている光景にはあまり驚きませんでしたが(ネイルの前例があるからでしょうか)、「フラッシュ海深子(フラッシュうみこ)」の怠惰ぶりにはちょっぴり衝撃を受けました。大会運営時のギャップもさることながら、デュエルも野望も全てが行き当たりばったりの適当ぶりを見ていると肩の力が抜けそうです。他にもやる気の無さといい、常に真面目でバイタリティ溢れるガクトとはとことん対照的だと感じました。

 またデュエルパートでは今回からガクトたちにもフュージョンが使われ始めたのが印象的でしたね。ガクトはもちろんのこと、海深子のようなゲストキャラも使用するのは予想外でした。(ガクトのフュージョンモンスターである天翔流羅ヤメテラスが中々に美しくて良き)マキシマム召喚は使い手が少なかったのが個人的に不満だったので、フュージョン召喚は多くのキャラに使われていってほしいです。

 

 

 そういえば仮面ライダー第2号についてもう1つ、変身する一文字隼人を演じるのは誰か、という疑問も抱きました。本郷を演じる池松壮亮さんと並ぶことになるでしょうし、どのような人がいいのかつい妄想してしまいます。個人的に一文字は「気の良いあんちゃん」みたいなイメージがあるので、イケメンであることよりも親しみやすい雰囲気の方に演じてほしいですね。

 

 

 ではまた、次の機会に。