新・メタレドの楽しんだもん勝ち!

様々な作品について語ったり語らなかったりするサイト

仮面ライダーリバイス 第11話「無敵のさくら、何のための力」感想

無力な私が求めるもの

僕の中でさくらの認識が「女子高生版“駆紋戒斗”」になりつつある

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  • 強者を目指す少女

 来月に『仮面ライダー ビヨンドジェネレーションズ』の公開が控えている中、OP映像が映画の映像をちょい見せしてくれる仕様になった今回のリバイス。一輝と飛羽真たちが謎の未来のライダー「仮面ライダーセンチュリー」と戦っている様子からして、どうやらセンチュリーは敵ライダーらしいことがわかり驚きました。未だどのような物語が展開されるのかは不明ですが、何だかんだで楽しみですね。(余談ですが、今日公開された予告映像も中々に興味深かったです)

 

 それはさておき本編では五十嵐家の長女であるさくらにスポットが当たっていました。以前からどこか危うい面を見せてきたさくらですが、今回は彼女の純真さが爆発したかのような内容だったと思います。空手道場の師範代が悪事に手を染める瞬間を目撃し、それも師範代の息子の治療費のためという理由も知ってどうすればいいのか困惑し続けるさくらの様子が実に鮮烈でした。

 大切な人を救おうとしている人を見捨ていいのか、という問題に兄たちと真っ向からぶつかり合っていましたが、それもさくらが「家族を助けたいという気持ち」を理解しているが故の言動だと感じましたね。大二が徹底して社会正義を重んじているのに対して、さくらはどこまでも個人に寄り添おうとする姿勢でいる節が見られます。幼少期の回想で語った「無敵になりたい夢」も、裏を返せば「敵がいなくなる=誰も争わず幸せでいられる世界であってほしい」という意味合いが込められているのかもしれません。

 それだけにさくらの猪突猛進ぶりは見ていてかなりハラハラさせられます。異なる意見の相手と対立し感情のままに突っ走る姿は非常に危険です。誰かのために鍛えた空手も役に立たず、アギレラに「力のない人間の言葉は虚しく響くだけ」と言われる様子などとても辛そうです。他人が虐げられることを嫌い力を求めるものの、空回ってばかりいる辺りに『鎧武』の戒斗を彷彿とさせるな~、などと思いつつ、彼女の今後に心配を覚えずにはいられませんでした。

 

 

  • 弱者に浸食する影

 さくらのこと以外では、裏で暗躍する様々な者たちの不穏さが印象的だった今回。まず冒頭から登場した心理カウンセラーの「灰谷天彦(はいたに・あまひこ)」のやり口に憤慨しましたね。デッドマンズを信奉するような発言で他人の心を掌握するだけでは飽き足らず、上述の師範代「大森聖子(おおもり・せいこ)」にデッドマンズと契約するようそそのかすとんでもない悪辣さを見せつけてきました。

 特に分裂能力を持った「プラナリア・デッドマン」の特性を利用して他人をフェーズ2にさせる辺りにゾッとします。言葉巧みに他人を操りながら、自分自身は手を汚さず安全圏でほくそ笑む・・・・・・弱者を食いものにする悪人としては満点といってもいい人物でした。ここまで来たら次回は完膚なきまでに懲らしめられてほしい、と思ってしまいますね。

 

 そんな悪役に限らず、家出したさくらを迎え入れてくれた牛島一家も怪しかったです。8話でも何かしら監視をしていたこの一家ですが、今回は「あまりにも綺麗すぎる部屋」によって視聴者に不信感を与えていました。普段使いのまるで痕跡が感じられない辺りに、ある目的のために用意した偽の住居なのでは?とつい疑ってしまいます。五十嵐家を監視していた描写もそうですし怖くて仕方ありません。

 上述の灰谷が今現在他人を利用しているならば、こちらは相手が弱みを見せるところを大口開けて待ち構えていると言うべきでしょうか。どちらにせよ超常的な存在によって弱者が平然と虐げられる本作の世界観は非常に恐ろしいです。油断も隙もない子の物語で一輝たちがどうなるのか気になるばかりです。

 

 

  • 兄弟(バイス付き)の抜群コンビネーション

 本筋はひたすら暗い内容でしたが、アクションは例によって熱いシーンが多かったです。中でも今回は一輝と大二の兄弟の共闘が見られたこともあり大興奮しました。前半の内からダブル変身を披露してくれただけでなく、互いに協力してデッドマンを的確に追い詰めていく場面は見ていてテンションが上がります。個人的にリバイ(一輝)にオーインバスター50を渡されて2丁拳銃を展開するライブ(大二)がカッコよかったですね。

 他にも前回は見せなかったブラキオゲノムのリミックス変身もお披露目されて興奮しました。「バイスブラキオ」は四つん這いになったバイスの上にリバイが乗っかっただけという単純さ、リバイの胴体がそのままブラキオの首部分になる無茶な合体にいっそ清々しさを覚えましたね。それでいてライブと共同で必殺技を放つシーンは普通にカッコよく見えてくるから不思議です。

 ともあれ本編での家庭の問題がギスギスしている分、バトルでの仲の良さは良い清涼剤でした。早い段階で大二が闇堕ちを乗り越えてくれたおかげで、気負わず楽しんで見ることが出来ましたね。

 

 

 というわけで11話感想でした。弟の問題を解決したら今度は妹の問題が噴出した、という忙しなさに困惑するものの、登場人物の面倒くささにどこか惹かれてきました。特にさくらは上述でも触れましたが、どうも戒斗と似たようなオーラを感じるところがあってその辺りにグッときますね。理想と現実のギャップにもだえ苦しむ様子が実にいじらしくて、それでも戦おうとするさくらのことをつい応援したくなります。

 またそんなさくらにドライバーとバイスタンプを送ってきた人物についても気になるところ。最初は狩崎の仕業とばかり思っていましたが、さくらがそれらを取り出した場面を見て訝しんでいるかのような表情を見せてきたので困惑してしまいます。狩崎でなければあのスタンプを送ったのは一体何者なのか?牛島さんの件といい、フェニックスともデッドマンズとも異なる第3勢力の存在を感じずにはいられずドキドキが止まりませんね。

 

 

 そして次回はさくらの物語の後編。果たしてさくらは自分の強さに答えを出すことが出来るのか?非常に気になります。さらに今回は変身失敗してしまったさくらのライダーとしての姿も予告で確認出来たのでワクワクが止まりません。個人的にリバイスが始まって以来、最も注目する内容になりそうです。

 

 

 ではまた、次の機会に。