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ウルトラマントリガー 第21話「悪魔がふたたび」感想

涙を拭うために

どういうことだよ・・・・・・どういうことだよイグニス!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  • 信頼の共闘の果て・・・・・・

 前回戦ったバリガイラーのシーンから始まった今回のトリガー。その電撃によってアボラス&バニラが復活し、アボラスの泡にケンゴが呑み込まれてしまうという衝撃展開が前半の内に炸裂して驚きました。自分を庇ってくれたケンゴが死んでしまったかもしれないという感情からか、いつになく動揺するアキトの姿にいきなり胸が痛みます。あまりにも冷静さを欠いている辺りからも、彼がどれだけ焦っているのか伝わってきます。

 そんなアキトたちを救ってくれたのが今回のイグニスだったわけですが、助けてくれる理由が「涙」にあるのが良かったですね。これまで涙を弱い者が流すもの、として見ていたイグニスが大切な仲間を失った際に初めて涙を零したというエピソードにまず泣かされました。それ故、涙を流す事態を良しとしない彼の考えがよく理解出来ます。前回もそうでしたが、大切な者を失った過去があるからこそイグニスが助太刀してくれる理由に納得がいきますね。

 そうして助け出されたケンゴとイグニス、もといトリガーとトリガーダークのタッグが見られた時は大興奮しました。アキトの改良のおかげで暴走しなくなったイグニスとすんなり手を組めたのは流石ケンゴと言ったところです。背中合わせに作戦会議をするシーン(見上げたアングルでカメラがグルグル回る演出が今回のここすきポイント)や怪獣の毒素を交代して消し去っていく動作など、視聴者が見たかったコンビネーションを見事に映像に落とし込んでくれたことにも感無量です。何よりようやくイグニスが仲間になってくれたようでいやぁ良かった良かった!!

 

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 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・となればよかったのですが。

 まさかのイグニスによるユナ誘拐エンドには驚かされました。戦いが終わってさっきまでケンゴたちを軽口を叩きあっていただけにラスト数秒はひたすら唖然となりました。楽しそうな笑顔から無表情にスッと変化するシーンなどにもギョッとさせられますね。

 イグニスがいきなりユナを連れて行った理由は間違いなくヒュドラムをおびき寄せるための餌なんでしょうが、ここまで仲良く出来ていただけにそれらが演技だったかもしれないと考えるのは少々悲しいです。(当初は闇の力に再び呑まれて意識を失ってしまったのかと考えたのですが、それにしては行動がはっきりしていてそれはないなと思いました)ただ予告のケンゴのように、これまでのイグニスとのやり取りが全て嘘だったとは思いたくありません。次回イグニスとの関係がどう決着するのか、非常に気になるところです。

 

 

  • 青き泡赤き炎2体1対の悪魔獣

 今回登場した怪獣は「青色発砲怪獣 アボラス」と「赤色火焔怪獣 バニラ」。初代『ウルトラマン』にて2体同時に登場した怪獣です。何かとセットで出演することが多く、さらに初代と同じように伝承に「悪魔」として語られている設定で登場しました。(余談ですが今回のサブタイもこの2体が初登場した回「悪魔はふたたび」のパロディだったりします)何でも溶かす泡を吐くアボラス、何でも燃やす炎を出すバニラのコンビの相変わらずっぷりにちょっとした感動を覚えます。

 しかも今回は倒されると毒素をまき散らすという厄介な設定まで引っ提げてきて驚きました。何気にこの2体が3億5千年前に倒されず封印された理由付けにもなっていて上手いと感じます。そしてある意味で、トリガーとトリガーダークの2人で戦うシチュエーションにも一役買っていると言えますね。

 そんな物騒な設定ながらこの2体の戦闘シーンはやたらコミカルなものが多かったです。まず互いを敵視している2体が戦っているシーンですが、アボラスがバニラをぐっるぐると回していく様子に笑ってしまいました。上述のアキトたちの様子が深刻だったこともありギャップが激しかったものの面白かったですね。他にもトリガーダークに無理矢理炎を吐かされたバニラの目が飛び出すシーンも印象的。緊張感がある状況での、ほど良い清涼剤になったと個人的には思います。全体的に凶悪さもありながらどこか可愛げのある2体として描かれており、前回のバリガイラーとはまた違った愛らしさを感じましたね。

 

 

 それぞれの共闘が見られた今回ですが、一方で闇の巨人側はカルミラとダーゴンが口論を続けているのがこれまた目に焼き付きました。冷静に判断することを促そうとするダーゴンに最早行動あるのみのカルミラと、真っ向から意見を違えていたので見ていてハラハラさせられます。アボラスとバニラでさえ共通の敵を前に力を合わせている中、完全にバラバラになってしまった闇の巨人は今後どうなっていくのでしょうか。とりあえず1人でポツンとしているダーゴンが不憫で仕方なかったですえぇ。

 

 そして次回はイグニスの復讐劇の幕開けか否か。果たしてイグニスはヒュドラムを倒すことが出来るのか、そして上述の通りイグニスを信じようとするケンゴの想いは彼に届くのでしょうか。他にも何やら鎧武者のような怪獣も出てくるようでこちらの存在も気になるところ。気になることが多いので、早く次回の展開を見たいものです。

 

 

 ではまた、次の機会に。