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デュエル・マスターズ キング! 第36話「絆で打ち勝てっ!ヴォルゼオス・バラモルドの覚醒!」感想

邪悪なる新世界の

ジョーやジェンドル以上にハイドのことが気になって仕方がない

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  • 激戦の果て、仲間との絆

 前回自らを怪物とすることでパワーアップを果たしたジェンドル。そんな男の野望を止めるため、ジョーの決死のデュエマが始まりましたが、今回はその激戦がメインの内容でした。前回に引き続き犠牲を良しとしないジョーと、自分だけが良ければそれでいいジェンドルの対比がわかりやすく描かれていたと思います。

 中でも自分のためだけに他人やクリーチャーを道具とするジェンドルに怒るジョーが見られたのが良かったですね。劣勢でも自分を奮起し、全力で喰らいついていく姿は中々にカッコよかったです。

 しかし奮戦空しく戦いはジェンドルの勝利という結果に。前回の感想でも書きましたが、どちらが勝つかわからないハラハラがあっただけにここでのジョーの敗北は衝撃的でした。仲間の声援を感じるジョーの描写があったことから彼が勝つかもしれないと期待していたからか、僕自身意外にもショックを受けたようです。

 ジェンドルが《Volzeos-Balamord》と化してからの一方的な状況、そして敗北したことにより時空の渦に飲まれそうになったジョーなど絶望感もありましたが、後述のハイドやキラたちのおかげで何とか助かって一安心。特にキラたちが全員でジョーを引っ張るシーンは中々にエモかったですね。(ヒミコたちの足止めをしてくれたゼーロJr.もここすきポイント)仲間を大事にしてきたジョーが、仲間の絆に救われる展開を見せてくれて嬉しかったです。

 

 

  • 蹂躙するは大いなる歴史、君臨するは新世界王龍

新世界王(しんせかいおう)の権威(けんい) 光/闇/火文明 (マナコストなし)
キング・セル
▪️G・ストライク
▪️このカードを自分の手札からマナゾーンに置いた時、アンタップする。

 

新世界王(しんせかいおう)の思想(しそう) 水/火/自然文明 (マナコストなし)
キング・セル
▪️G・ストライク
▪️このカードを自分の手札からマナゾーンに置いた時、アンタップする。

 

新世界王(しんせかいおう)の闘気(とうき) 光/闇/自然文明 (マナコストなし)
キング・セル
▪️G・ストライク
▪️このカードを自分の手札からマナゾーンに置いた時、アンタップする。

 ジェンドルがジョーとのデュエマで使用した3枚のカード。「キング・セル」という特殊なカードタイプを持つこの3種はカード名と文明こそ違えぞ、G・ストライクとマナに置かれた際にアンタップする2つの共通効果を備えています。防御札としても使えるマナ基盤用カードで一見すると少々地味に見えますが、その実凄まじい有用性を誇ります。

 まずこのアンタップイン効果。これは過去に登場した《切札の伝説》などで既に存在していた効果ですが、あちらが条件を満たした場合のみアンタップ出来たのに対してこちらはなんと無条件。しかも3色の多色カードという点から3色以上を使用したデッキ、特に【5Cコントロール】でこそ真価を発揮します。多くの文明を採用したいものの、多色カードのタップインによるテンポロスを防ぎたいジレンマに陥っていたデッキにとっては救世主のようなカードです。

 《天災 デドダム》をはじめとした強力な多色カードはもちろんのこと、《獅子王の遺跡》や《フェアリー・ミラク》などの条件付きで大量マナブーストが出来るカードとの相性は抜群。それらのカードを早い段階で使用出来、単色カードと同じ感覚で使える多色カードということは、マナを必要とするデュエマにおいて如何に強力かがよくわかります。例えシールドに埋まっていても、G・ストライクのおかげでいざという時の防御や後述の合体後の能力補助にも役立ちます。

 これだけで非常に使い勝手のいいカードではあるのですが、これは仮の姿。3種類全てが揃うことで真の姿となります・・・・・・・・・・・・

 

 

「《新世界王の権威》《新世界王の思想》、そして《新世界王の闘気》・・・・・・!!」

「3枚の力で、今こそ覚醒するのです!!」

 

「《Volzeos-Balamord》!!!」

 

 

Volzeos-Balamord(ヴォルゼオス・バラモルド) 光/水/闇/火/自然文明 (9)
キング・クリーチャー:ディスペクター/ニュー・ワールド・ドラゴン 555555
パワー555555
▪️自分の手札またはマナゾーンに3種のキング・セル《新世界王の権威》《新世界王の思想》《新世界王の闘気》が揃っていれば、合体させ、コストを支払ってこのキング・クリーチャーを召喚してもよい。
▪️エクストラEXライフ(このクリーチャーを出す時、自分の山札の上から2枚をシールド化する。このクリーチャーが離れる時、かわりにそのシールドのうち1つを墓地に置く)
▪️スピードアタッカー
▪️ワールド・ブレイカ
▪️このクリーチャーは、出たターンの間、ブロックされない。
▪️このクリーチャーが攻撃する時、相手は自身の手札をすべて捨てる。
▪️自分が「G・ストライク」を使った時、自分の山札の上から1枚目をマナゾーンに置き、相手のクリーチャーを1体選んでタップしてもよい。

 3種のキング・セルが合体することで完成する巨大クリーチャー。デュエマの創生時代に君臨していたという五大龍神こと、《龍神ヴォルジャアク》《龍神アークゼオス》《龍神バラフィオル》《黒龍神モルナルク》《龍神クリスド》そしてジェンドル自身が合成されることで生まれた、史上最悪のディスペクターの王です。

 これまでのディスペクターの特徴を全て引き継いだ接合部分(ビス止めやジッパーなど)を持ちながら比較的まとまっていてカッコよく見えますが、5体のドラゴンを無理矢理繋いでいるせいかところどころ歪に感じる要素があります。中でもモルナルクの頭部はアジの開きのようになっており、過去のディスペクターに負けず劣らず、元のクリーチャーを冒涜したかのようなデザインが目を引きます。

 カードとしては上述の通りキング・セルを合体させた3連結カード。サイキック・スーパー・クリーチャーを彷彿とさせますが、あちらとは異なり非両面カードである点が他にはない特徴となっています。そのためメインデッキに普通に入れられる唯一無二の特殊なカード群となっています。

 「キング・クリーチャー」という初のクリーチャータイプに加え、新種族の「ニュー・ワールド・ドラゴン」を引っ提げてきたこのクリーチャーのパワーはなんと555555。《終焉の禁断 ドルマゲドンX》には及ばないものの、十分に驚異的な高さを誇ります。またワールド・ブレイカーに登場ターン限定のアンブロッカブル化、さらに攻撃時の全ハンデスと凶悪な能力が目白押し。スピードアタッカーもあるので、登場したらすぐさま相手の手札を空にしつつ、確実に攻撃を通すことが出来ます。

 このように攻撃性能も高いですが、防御性能にも目を見張る点が多々あります。まずこのクリーチャーのみの固有能力である「エクストラEXライフ」のおかげでシールドを一気に2枚追加可能。どちらもこのカードのEXライフシールドなので、最大2回除去を喰らっても平気と、通常のディスペクター以上の耐性を持っています。

 さらにG・ストライク使用時にマナブースト&相手クリーチャーをタップさせる能力も強力。単純にG・ストライクの防御手段を増やせるだけでなく、自分ターンにシールドを暴発させて撃ったG・ストライクで敵をタップ、それを攻撃して破壊する芸当も可能にしてくれます。(自分ターンにG・ストライクを発動させる意義が生まれたのがグッド)マナブーストも合体時に減ったマナの補充に役立つなど隙がありません。

 そのうえこのカードは単体だけでなく、他のカードとの組み合わせで如何様にも変化するのが面白いところ。《聖魔連結王 ドルファディロム》をはじめとした他のディスペクターや《霊宝ヒャクメ-4》などのディスタスとの相性は言わずもがな、様々な多色カードとも共存が可能と類を見ない自由度の高さが見られます。また5色のディスペクターであることからか、ディスペクターを対象にしたアタック・チャンス呪文全てを唱えられるのもこのカードのみの特徴。禁時王秘伝エンドオブランド》のような王名称のアタック・チャンス呪文も全種使えるのは魅力的です。

 まとめるとそれぞれの能力は地味ながら、それらが合わさったことで堅実かつ堅牢な強さを発揮してくれる強力無比なクリーチャー。一度出してしまえばあらゆる状況に対応出来る万能のフィニッシャーと化すトンデモカードです。盤面に触れられないことや山札を一気に消費するなど弱点も多いですが、それらは上述の他のカードである程度補えるので隙らしい隙も存在しません。今後相性のいいカードが増えるたびに様々な発見が期待出来ますし、まさにデュエマ20周年のラスボスに相応しいカードと言えるでしょう。

 

 

  • 自分自身を決めるため

 ジョーVSジェンドルがメインだった今回、もう1つの見どころだったのがハイド。前述の通り、オーブを破壊してキラたちがジョーを救うための手助けをしてくれるまさかの行動に出てくれました。(「オーブに触れたことがあるから~」という理屈はよくわかりませんでしたが・・・・・・)傍観を決め込むかと思っていただけに、この展開には驚きましたね。

 それもこれもハイドがジョーの「これから変わっていけばいい」という言葉に触発されたから、という理由がポイント。特別云々やジェンドルに使われないことに散々悩んでいた彼が、自分自身を見出すシーンは何だかんだでグッときます。今回ジョーを助けたのも、誰にも左右されず自分の意志でやったことなのでしょう。「あの時を借りは返しただけだ」といった感じのムーブを見せてくれたことのがちょっと微笑ましいですね。まだまだジェンドルの元から離れそうにありませんが、悩める少年がようやく一歩を踏み出せた事実は喜ばしいことです。

 意外にもこの行動が他人には見られていなかったようですが、ジェンドルやヒミコには薄々気付かれている様子なのが心配どころ。特にジェンドルがそろそろガットルズ全員を切り捨てかねない雰囲気の中、ハイドが最初に排除されるのではないかと気が気でありません。ここまで来たらハイドには、ジェンドルの呪縛を断ち切って生き残ってほしいですね。

 

 

 というわけでジョーたちの戦いに一旦区切りがついた今回。次回からどのような展開が待っているのかと期待していたのですが、来週はどうやら特別編という名の再放送がされる模様。

 再放送は過去に2度あっただけに、ここまでくるとさすがに文句の1つも言いたくなってきます。とはいえ来週放送するのは29話。切札家大集合の印象深い回なので、ひとまずはそちらをまた見ておこうと思います。感想の方は例によってお休みとするかもしれません。読んでくれている皆様には申し訳ありませんがご了承ください。

 

 

 ではまた、次の機会に。