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仮面ライダーリバイス 第20話「非情で無常な、変身の代償」感想

この命にかけて

彼(ヒロミ)が助かって良かった~、と思わせてからあの予告を見せてくる東映はさぁ・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  • ヒーローを信じて

 不気味に喋り出したデモンズドライバーに恐怖するヒロミで終わった前回のリバイス。果たしてヒロミはどうなってしまうのかと戦々恐々の思いで見始めた今回ですが、ひとまずは彼が死なずに済んでホッとしました。ボルケーノの「人と悪魔を分離させる能力」を応用してデモンズの変身を解除させる、という荒業には思わず膝を打ちましたね。中々納得させられる理由で助かって良かったです。

 何より今回はヒロミの「ヒーローになりたい」という意志を一輝が尊重してくれる展開が素晴らしかったです。彼の自己犠牲にも等しい行動を否定せず、いざという時は止めることをはっきり伝える主人公の姿には感嘆を覚えました。他人の「やりたいこと」を考えて後押ししてくれる辺り、彼のお節介な面が以前よりも成長しているのだと実感しますね。

 そして肝心のヒロミは良くも悪くもブレない強さを見せてくれました。ドライバーと狩崎の言葉に翻弄され一度は意気消沈するものの、上述の一輝の激励もあって立ち上がる姿は非常にカッコよかったです。迷ったり苦悩したりするものの、凡人なりに戦おうとする、“人間としての強さ”を見事に体現してくれたと思います。千草を助けられなかったのは残念ですが、ひとまずは彼が無事で本当に良かった!!・・・・・・・・・・・・と安心出来れば良かったんですがね。

 

 

  • “不死鳥”の名を持つ悪魔

 今回もう1つ印象に残ったのがオルテカの過去とそこから紡がれるデッドマンズの謎について。前半明かされたオルテカの割とどうでもいい過去の動機はともかく、彼が出会ったという「デッドマンズを創りし者」については気になることが満載でした。そのデッドマンズの創始者はギフが人類を進化に導く存在であるとオルテカに語り、彼に組織を扇動させたようですが、回想シーンの映像からし創始者が赤石長官であることが丸わかりでしたね。

 以前からフェニックスに対して抱いていた不信感が、この瞬間確信に変わりました。フェニックスとデッドマンズのトップが同じ人物であるとするならば、これまでの戦いは壮大なマッチポンプということになります。バイスタンプを集めていたのも、ギフを使っていたのも、全ては長官たちの手のひらだったと思うとゾッとしますね。そもそも悪魔の1人でもある「フェニックス」*1の名を冠した組織がまともであるはずがなかったんだ・・・・・・

 そんな最早真っ黒なフェニックスの中で異彩を放っているのが狩崎。彼もこの一件に大きく関わっているのは確実ですが、その目的が長官たちと同じとは思えません。しかも今回狩崎はヒロミにはっきりと「最高の仮面ライダーを作り出す」という目的を口にしている点も気になります。ライダーを作るためにここまでの非道に加担しているのか?そもそも彼の言う「最高の仮面ライダー」とは何なのか?狩崎に関してはまだまだわからないことだらけで、正直フェニックス以上に不気味に思えてきます。

 ともあれ完全に信用出来なくなったフェニックスと狩崎相手に、一輝たちがどう行動に出るのか。まずはその辺りを見守っていきたいですね。

 

 

 今回はヒロミの無事とフェニックスへの不信で情緒がちょっとおかしくなってくる内容でしたが、他にもアクションが印象的で、どれも見応えがありましたね。特にデモンズに変身したヒロミをサポートする一輝たちが最高で、これまで登場したフォームに次々とチェンジしてギフジュニアを蹴散らしていくシーンは本当にカッコよかったです。

 気になって確認してみたところ、今回の監督はかの坂本浩一。昔から坂本監督はフォームチェンジしながら敵を一掃していく、スピーディーなバトルシーンを作ることに関しては定評があったので、今回の派手派手な演出にも納得がいきます。強化フォーム以外の通常フォームチェンジを魅せてくれるのはファンとしても嬉しいところなので、今後もどんどんやってほしいですね。

 

 

 さて問題の次回予告ですが、今回助かったヒロミがまたもや死にそうになっていて驚愕。彼に関しては変身をやめてもそうなるだろうことは予想出来ていたものの、こうしてはっきりと見せてくるとは思っても見ませんでした。無事だったとぬか喜びさせてから突き落とすとはとんでもねぇスタッフだわ・・・・・・しかもオルテカがデモンズに変身するなど視聴者の心を粉砕してくる要素満載で恐ろしいです。

 またフェニックスともデッドマンズとも異なる新たな組織も登場する模様。しかもそのメンバーにあの牛島一家がいるということで期待が高まってきます。長いこと放置されていたあの一家の謎がついに明かされると思うとワクワクする、と同時に怖くなってきますね。上述の件も含め、次回は情緒がもっとやばいことになりそうです。

 

 

 ではまた、次の機会に。

*1:グリモワールの1冊『ゴエティア』といった文書には、ソロモン王が召喚した72柱の悪魔の1柱であると記述されている。ちなみに「フェネクス」と呼称する場合もある。