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デュエル・マスターズ キング! 第39話「燃え上がる友情っ!?アツきボルツvs炎龍神ヴォルジャアク!」感想

古の強者を打倒せよ

ボルツとヒミコのラブコメ展開が始まるかと思ったけどそんなこと全然なかったぜ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  • 強き炎をかき消す、熱き友情

 2週間ぶりのデュエマキング!はボルツが主役のエピソード。他のメンバーが伝説のドラゴンたちの試練を突破し、残るは《龍神ヴォルジャアク》のいる火文明に行ったボルツのみとなったところで少々心配になっていましたが、やはりと言うべきか一度敗れていたようです。ボルツはよく初めての相手に負けるよね・・・・・・

 しかしそんなことでへこたれないのは流石ボルツ、しかもヒミコを助けに行くということで最初は驚きました。しかしヒミコが自分をヴォルジャアクから庇ってくれたという理由もあってすぐに受け入れられましたね。敵とはいえ助けてくれた相手を放ってはおけない、彼の義理堅さが非常に心地いいです。(世界の危機に自分勝手なことをしていると自覚をしているのがここすきポイント)

 そんなボルツにジョーも快く協力してくれたのがまた素敵です。自分の命を賭けてボルツとヴォルジャアクの再戦をこぎつけるなど、彼らの燃える友情が全力で展開されていました。強者が弱者をいたぶる苛烈な弱肉強食を掲げるヴォルジャアクを、ジョーとボルツの友情で迎え撃つ熱い展開にこちらもテンションが上がりましたね。

 ヒミコとの件は完全にボルツの勘違いだったのですが(どうしたら「邪魔よ」を「逃げなさい」と聞き間違えるんだ・・・・・・?)、彼女が持っていた《地震》のカードが反撃のきっかけになったのも今回の見どころでした。単純に販促・ファンサービス要素なものの、古い時代のドラゴンをさらに古い時代のカードで驚かせたシーンにはスカッとします。仲間との友情や歴史の力を背負って立ち向かう、ボルツのがむしゃらな強さに最後まで爽快感を覚えましたね。

 

 

  • 火の龍神は、紅蓮を以て闘志を燃やす

龍神(えんりゅうじん)ヴォルジャアク 火文明 (10)
クリーチャー:ファイブ・オリジン・ドラゴン
パワー17000
▪️スピードアタッカー
▪️T・ブレイカ
▪️自分のドラゴンが出た時、相手のクリーチャーを、パワーの合計がそのドラゴンより少なくなるよう好きな数選び、破壊する。
▪️相手がこのクリーチャーを選んだ時、相手のシールドを3つまで選び、持ち主の墓地に置く。

 ボルツとヒミコが戦った伝説のドラゴンの1体。五龍神のうち、火文明を支配するドラゴンです。火文明のドラゴンというとアーマード・ドラゴンなど全身に機械の装甲を纏っているイメージがありますが、このヴォルジャアクはその法則に当てはまらない生身の姿なのが特徴的。しかしながらその筋骨隆々なボディからは火文明らしい力強さを感じさせます。さながら「装甲を纏う以前のドラゴンの姿」と言うべきでしょうか。

 他にも片目が潰れている隻眼である点に目がとまります。(この隻眼は彼らが合成された《Volzeos-Balamord》にも引き継がれていますね)《王来英雄 モモキングRX》と同じように、切札勝利の持つ片目の《ボルシャック・ドラゴンを彷彿とさせます。名前からしてボルシャックの一族と関わりがあることが見て取れますし、関連性は十分にありそうです。

 カードとしては他の五龍神と同じくコスト10の大型クリーチャーで、パワーも17000、そしてT・ブレイカーとコストに見合った基礎スペックを誇ります。劇中で使われた《龍世界 〜龍の降臨する地〜》など、重さに反して出す手段にも困りません。火文明の特徴であるスピードアタッカーも持っているので出してすぐ攻撃出来るのが嬉しいところ。

 そしてこのカード最大の能力がドラゴン登場時に発動する割り振り火力。出たドラゴンのパワーを参照して相手クリーチャーを破壊するので、パワーの高いクリーチャーを出せば出すほどお得です。しかもこのクリーチャー自身も高パワーで、出すだけでパワー17000以下を即座に破壊することが可能。圧倒的な盤面制圧力で厄介な敵を一掃し、すぐさま攻撃に移れるのは非常に強力です。

 さらに選ばれた際に相手のシールド3枚を一度に焼却する能力はさながら《インビンシブル・フォートレス》を内蔵しているようなものなので、敵からすれば厄介このうえないでしょう。相手のシールドが残り3枚以下になるまでこのクリーチャーの攻撃を控えさせておけば、トリガーなどによる除去にも強気で出られます。(最もこのクリーチャーの攻撃性能と合わせると若干ミスマッチにも見えるのが玉に瑕)

 このように火文明らしい攻撃的なドラゴンなのですが、競合相手が多いことが問題として立ち塞がっています。単純に火単色のコスト10ドラゴンというと《ボルメテウス・サファイア・ドラゴン》や《勝利宣言 鬼丸「覇」》、《龍世界 ドラゴ大王》と今もなお強力なカードが多いので、それらと枠を争うことになるでしょう。幸い上述の割り振り火力による非常に広い除去範囲はこれらのカードにはない強みになっており、差別化は十分可能です。相手クリーチャーを殲滅しつつ一方的に攻めまくる超攻撃的なドラゴンとして使ってみると非常に楽しそうですね。

 

 

  • 古の時代に伝わる大地の災厄

地震(じしん) 火文明 (1)
呪文
▪️自分のマナゾーンのカードを好きな枚数タップする。
▪️こうしてタップした枚数を1000倍した数以下のパワーを持ち、「飛行」を持たないクリーチャーをすべて破壊する。
▪️こうしてタップした枚数4枚ごとに、各プレイヤーは自身のシールドを1つブレイクする。

 ボルツがヒミコから託された(?)カード。随分とシンプルなカード名ですが、それもそのはずこちらは「Magic: The Gathering(マジック・ザ・ギャザリング)」(以下「MTG」と表記)初出のコラボカードです。元ネタの地震は20年以上前からMtGで存在するソーサリー(呪文)で、漫画版『デュエル・マスターズ』がかつてMtGのカード漫画だった時代、勝舞が使用したこともあるかなりの古参カードです。(漫画で父の形見であるこのカード2枚をショップ店員のカードと交換していたのは有名な話)

 また収録されたパックがパックなので、カードのデザインがMtGのいわゆる「旧枠」のような仕様になっているのが特徴的。他にも劇中でヴォルジャアクが「忘れ去られた古のカード」と説明するなど、デュエマとMtGの歴史を感じさせる趣きに不思議な魅力を覚えます。

 カードとしては最軽量の1マナ呪文ですが、ただ1マナ支払っただけではマナをタップするだけで何も効果を発揮しません。このカードの真価は追加でタップしたマナの数×1000の数値以下のパワーのクリーチャーを全破壊する効果にあります。

 バトルゾーンに存在するクリーチャーに合わせられるので、1枚で非常に幅広い使い方が可能です。臨機応変に使える除去呪文としてはかなり優秀なカードと言えます。飛行能力には無力ですが、飛行を持ったクリーチャーはデュエマには現在3枚しか存在しない*1ため、あまり気にする必要はありません。(いっそのこと自分は飛行持ちのクリーチャーで破壊を逃れるという使い方もアリですね)

 さらにこのカードの効果で4マナタップするごとに、互いのシールドを1枚ブレイクする追加効果も備えています。一見使いづらそうですが、こちらは暴発戦術に利用出来ます。8マナタップすれば2枚、12マナなら3枚とブレイクするシールドが増えるものの、そこまでマナを支払ってまで使うかと言われると少々難しいです。あくまでシールドブレイクは副次的なものとして考えた方がいいでしょう。

  その特性からマナを貯めていく系統のコントロールデッキと相性が良いでしょう。序盤は《奇石 ミクセル》といったメタクリーチャーやウィニーを一掃し、マナが溜まった終盤は大型のクリーチャーを退かすなど、自分と相手の状況に合わせて使い分けていけます。逐一自分のマナと相談しなければならないため扱いは難しいものの、決まった時の破壊力は絶大です。兄貴分であるMtGの息吹を感じながら、是非使ってみたいところです。

 

 

 さてモモキングを除く伝説のカード全てを復活させ、ジョーたちによるジェンドルへの反撃がいよいよ始まろうとしていた今回のラスト。一方で彼らを止められず、ジェンドルに叱責を受けるガットルズが気になりました。凶暴になったジェンドルの怒りを買ってしまい、消されそうな様子の彼らが心配になってきます。この状況で鍵を握るは恐らくハイドですが、他のガットルズはどう動くのでしょうか。

 

 そして次回は案の定ハイドによる下剋上が始まる模様。ジェンドルに従わずに自分の意志で動こうとしているのは嬉しいのですが、予告を見る限りジェンドルとのデュエマまで繰り広げるようなのでこれまた不安を覚えます。はっきり言ってジェンドルに勝てる気配がまるでしないのですが、彼には頑張ってもらいたいです。(あと予告にチラッとザ=デッドマンっぽいディスペクターが見えましたがこれはもしや・・・・・・?)次回はハイドに要注目ですね。

 

 

 ではまた、次の機会に。

*1:3枚の飛行持ちのカードにはそれぞれ《引き裂かれし永劫、エムラクール》と《セラの天使》、《極楽鳥》が該当する。