納得を乗り越える契約
狩崎親子のやりたい放題ぶりを見ていると、信用出来ないバイスの気持ちがよくわかるわ～
- 不信の中で築かれる信頼
前々回、お互いの立場が入れ違ってから未だにそのままの状態である一輝とバイス。今回はそんな2人を元に戻すための戦いが繰り広げられました。バイスが実体化してから普通にしあわせ湯で働くものの、問題を起こしてばかりのバイスが叱られているシュールな光景には最初笑ってしまいました。（一方で「発作的に暴れ出すうえに本人はその時の記憶がない」というバイスの謎の行動に不穏な何かを感じ取りましたが）しかしこのままで一輝が餓死してしまうという、何とも生々しい理由が提示されて一気に危機感が出てきましたね。
その問題を解決してくれる狩崎は流石と思ったところで、バイスが彼の提案を拒否するのが面白かったです。バイスが狩崎を信用出来ないのもヒロミへの過去の仕打ち故という、ある意味納得の理由からでした。確かにあの件を考えると、一輝に何かしてくるかもしれないとバイスが不安を覚えるのも無理はありません。一輝は助けたい、けど狩崎に対する不信感は拭えない･･････大切な相手のためだからこそ迷ってしまう人間臭い一面を見せてくれたバイスにまたもやいじらしさを感じましたね。一方で迷いながらも戦うことを止めないさくらの豪傑っぷりがやたら印象に残りましたねぇ。
そして一輝はそんなバイスの想いを汲み取ったうえで、“新しい契約”として彼の背中を押してくれるのが素晴らしかったです。狩崎への不信を否定せず「でも助けないのとは別問題」だと諭してくれる辺りに彼の長男としての対応力が伺えます。何より「狩崎さんを信じる自分を信じろ」と言うシーンにグッときましたね。何を信じればいいのかわからなくなっているバイスに、信じてもいい道を示してくれる･･････相棒として支えてくれる、良き主人公の姿を見せてくれました。
視聴者が抱いている狩崎の件に触れつつ、主人公コンビの新しい信頼関係を見せてくれる内容は実に見事でした。狩崎といった周囲の思惑などに振り回されながらも、絆を築いていく2人を見ているとスカッとします。最終的に一輝とバイスがイマジンの如く合体してしまいましたが、これまでの描写のおかげでこの2人なら大丈夫だろうという安心感があります。そういった意味でも面白い回でしたね。
- 謎多き真澄代表
さて今回もう1つの注目ポイントだったのがウィークエンドの代表である「狩崎真澄(かりざき・ますみ)」について。前回のラストで驚きの登場を果たしたもう1人の狩崎ですが、こちらはフェニックス側の狩崎の父親ということが早々に明かされてまたもや驚かされましたね。前回の感想で「狩崎の悪魔説」を書きましたが、どうやら外れてしまったようです。でも父親を名乗っているだけで実際は悪魔の可能性もまだ残っていますし･･････！
それはともかく、狩崎曰く「死んだはずのダディ」である真澄についてはかなり興味深い事実が明かされましたね。中でも真澄こそデモンズドライバーの製作者であるという情報が最も衝撃的でした。他のドライバーとは何か雰囲気が異なる存在であるデモンズドライバーですが、それを製作したのが狩崎ではないというのはどこか納得のいく話です。しかも今回デモンズドライバーに宿る悪魔が「我が家に帰る」と意味深な発言をしたのもあって、このドライバーにはまだまだ大きな秘密が隠されていそうですね。
そんな真澄率いるウィークエンドの目的は未だに不明瞭ですが、真澄の発明品を見ていると何となく「悪魔を封じ込める」ことではないかと思えてきます。デモンズドライバーはもちろんのこと、一輝に渡したローリングバイスタンプも「一輝にバイスの暴走を制御させるため」と説明していましたし、悪魔の力を人間のままで封じ込めようとするのが目的であるかのように見えます。
ここまで書くと良い発明のように聞こえますが、狩崎の発明品と比べて変身者の負担も大きいですし、こちらもこちらで信用出来ません。しかも上述の一輝とバイスの合体も想定外だったようですし（この様々な事態を楽しむ様子･･････息子そっくりね）、危険度は親子揃って同じである気がしてきますね。五十嵐家に快く協力してくれる息子と比べてまださくらへの好感度の低い真澄ですが、ここからどのようなことをしてくるのか見ものです。
そして次回は謎の仮面ライダー・ベイルが出現！予告のツダケンボイスからしてデモンズドライバーの中にいる悪魔が変身したであろうことは明らかですが、このライダーが敵なのか、それとも味方なのかが気になりますね。そしてあっという間にドライバーの力を失ってしまったかもしれないオルテカ、ご愁傷さま･･････
さらに「五十嵐家の過去」という、とんでもない謎についに迫る模様。元太父さんの心臓の件など様々な不穏な布石を見せてきただけあって、かなりの爆弾が仕掛けられているのだろうと予想出来ます。予告で一輝が何かを思い出したような発言をしていましたが、彼がそのことを忘れてしまったことにも何か理由があるのでしょうか。いずれにせよ、物語が大きく進むことは間違いなしなのでドキドキが止まりません。早く来週の放送を見たいものです。
ではまた、次の機会に。
