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仮面ライダーリバイス 第26話「対決!決別!?闇と光の結末」感想

大事に、白黒つけようか

カゲロウ「ああそれとな、激辛カレーちゃんと食えよ」

大二「紅しょうがみたいなノリで言うんじゃない」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  • 不器用な悪魔との決着

 衝撃的な事実が明かされた前回。その続きとなった今回のリバイス五十嵐兄弟の反応と行動がメインで描かれていました。自分たちがギフの末裔と知った中、それでも人々を守るために戦おうとする一輝に真澄に問いただしたりとじっとしてはいられないさくらと、それぞれの性格がよくわかる動向を見せていたのが興味深かったです。

 中でもさくらは例によって襲いかかってきたアギレラの「何故強くいられるのか」という問いに「知らないわよ!」と一蹴する辺りが相変わらずで笑ってしまいましたね。(それでも何だかんだでアドバイスしてくれていますが)良くも悪くも彼女の迷わない姿勢が強く出ているやり取りだったと思います。

 

 そして肝心の大二はカゲロウとの決着を付けることに。これまでも自分を脅かしてきた悪魔との激戦が繰り広げられるのかと思っていたのですが、その結末は何とも切ない内容に仕上がっていました。人間と悪魔の覇権争いと言い放って大二を消滅させようとしていたようで、その実彼を前に進ませたカゲロウの行動には驚きましたね。

 わざわざ予備のドライバーとスタンプも用意したうえで決闘をセッティングし、大二の前に立ちはだかったカゲロウ。しかし彼は自分を倒させることで、大二の迷いを振り払おうとしているように見えました。これまで彼の体を乗っ取ることばかり考えていたカゲロウが突然こんな風に大二のために行動していることに少し動揺してしまいます。

 一方で以前から「カゲロウは大二のために行動しているのではないか?」と考えていたところもあったので、今回の件は何だかんだですんなりと受け入れられましたね。思えば最初に現れた時も大二の一輝へのコンプレックスを解消させるために暴れ回っていた節があり、内心では大二の成長を促していたようにも見えます。今回はそんなカゲロウの不器用な優しさが本格的に露わになったように見えました。

 口調は荒く悪辣ながら、実際は宿主のために一生懸命・・・・・・まるで一輝に対するバイスのようだったカゲロウ。大二が精神的に強くなっていたのとは対照的に彼が弱くなったのも、ここまでの話の流れを考えるとある意味で当然と言えます。それでも最期まで憎まれ口を叩きつつ、大二の背中を押したカゲロウに今回ウルッときてしまいました。何だかんだで僕自身カゲロウのことが好きだったことを自覚しつつ、大二の成長に感動しましたね。

 

 

  • 黒も灰色も光に染める白翼の聖戦士

 

ホーリーウイング!

 

Confirmed!

 

Wing to fly! 

Wing to fly! 

ウイングアップ!

 

ホーリーアップ!

 

Wind!

Wing!

Winning!

 

ホーリー! ホーリー

ホーリー! ホーリー

 

ホーリーライブ!

 

 カゲロウが持ち出した「クロウバイスタンプが変化した「ホーリーウイングバイスタンプをツーサイドライバーに押印して変身したライブの強化形態「仮面ライダーホーリーライブ」。カゲロウの想いを継いでようやく登場したライブの強化フォームです。

 以前から高貴なイメージがあったライブをより美しくしたかのような、洗練されたデザインがまず目を引きます。マスクもパールホワイトやメタリックホワイトを使用しており、白いライダーとしての印象が一層強くなりました。何より後ろに生えた翼が特徴的で、元のバイスタンプのモチーフからしてカラスの羽を模っているのでしょうが、それ以上に「天使」のように見えて本当に綺麗です。カゲロウの黒い羽が白く変化した初変身シーンといい、大二とカゲロウの関係の変化を感じさせるフォームとも言えます。

 戦闘に関してはラスト数分で登場したうえデモンズを一度吹っ飛ばしただけで今回は終わってしまったので、残念ながら現状多くはわかっていません。しかし背中の翼を大型化させて空を飛び、一瞬で距離を詰めていくシーンだけでもかなり強化されていることが感じられます。詳細な戦闘シーンは次回から見られるのでしょうが、機動力を活かした戦いを繰り広げてくれそうでワクワクしますね。

 

 

  • 醜く歪んだ方舟の過去

 大二の件以外にも、今回はぶーさんがようやく語ってくれた元太父さんの過去も見どころの1つでした。前回から気になっていた過去の詳細は予想通りエグいもので、少々絶句してしまいましたね。

 元太父さん、もとい「白波純平(しらなみ・じゅんぺい)」はギフの細胞で再生した後、政府直属の軍事組織「ノア」によって仮面ライダーとして雇われ、実験の失敗の末生まれた悪魔たちを処理し続けていたという過去がまず痛ましいです。仮面ライダーとショッカーの関係性を汚れ仕事・ごみ処理係とも言うべき形で歪めたような実態に同情を覚えます。自分と同じ実験の被害者を手にかけなければならなかった純平の心情は察するに余り有ります。

 それ故そんな彼が幸実母さんと出会い、ぶーさんの協力もあってノアを抜け出し、今の名前と顔を手に入れたことにホッとしました。純平が手を汚すことに苦しんでいたと思うと、これまでの動画投稿なども気にせずもっとやってくれ!と思ってしまいますね。あれほどダメな父親だと思っていた元太父さんが、今となっては穏やかに過ごしてほしい存在になっていることに自分でも驚いています。

 同時に幸実母さんへの印象も大きく変わりましたね。この人が元太父さんの奔放ぶりを放任していたのも、今回の話を踏まえると非常に納得がいきます。さくらが戦うことを反対していた件やバイスら悪魔に冷たかった件も同様です。彼女が悪魔に関してどこまで知っているのかまだ定かではありませんが、ここまでの話を聞いているとおおよその事情はわかっているのでしょう。そのうえで家族のために普通の母親であり続けた幸実母さんに涙が止まりません。

 

 そんな両親の想いとはまた別に、彼らが離脱した後のノアの一部が後のデッドマンズとなった事実にまたもや驚愕しました。この情報のおかげで、だからデッドマンズが使うバイスタンプは「プロト」とつくのか?とか赤石長官とオルテカには繋がりがあるのか?といった考えが一気に飛び出してきます。悪魔を軍事利用しようとしていた組織が、いつの間にか悪魔を崇拝する側に回ってしまったことにも何とも言えない恐怖を覚えます。(ギフの魔力に当てられたとか、ありそうですね・・・・・・)五十嵐家とデッドマンズの関係が意外にも根深いことに驚きつつ、今後この因縁に決着を付けられるかどうか気になってきましたね。

 

 

 そして次回はオルテカとの激闘の続きが描かれる模様。ライブの強化フォームが登場したおかげで(販促期間的にな意味で)負ける気がしないのですが、オルテカの卑怯な手が民間人にまで伸びていきそうな様子が心配になってきます。とうとう無関係な市民まで巻き込もうとしている卑劣なオルテカに打つ手はあるのでしょうか。

 さらに今回は未登場だった幸実母さんの心情もいよいよ明かされるようでこちらも気になります。これまでどのような気持ちで一輝たちと過ごしてきたのか、彼女の母親としての愛の形に注目が集まるところです。

 

 

 ではまた、次の機会に。